保育士免許と幼稚園教諭一種免許を所持。子育ての悩み相談に乗る子育て支援を担当していた経験もあり。6年間保育士として働いた後、未経験でWebライターの世界へ!保育士としての経験と知識を活かし、ママ・パパが楽しく子育てできるように子育て情報を発信します♪
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お座りが上手になり、ハイハイができるようになって、おもちゃに興味を示しはじめる時期の0歳児の遊びには、ぜひ指先遊びを取り入れてみてください。
指先遊びは、脳を発達させる遊びだと言われています。
今回は、元保育士が0歳児からできる指先遊びの具体例を紹介していきます。
おもちゃの用意や、室内遊びに悩んだときに、参考にしてくださいね。
指先遊びは、脳を発達させると言われています。
理由は指先を使うことで、脳内の神経が発達していくからです。
脳神経外科医のワイルダー・ペンフィールド氏が作った「ペンフィールド・マップ」と呼ばれる脳地図を見てみましょう。
(引用元:脳科学辞典|体性感覚皮質)
(引用元:脳科学辞典|一次運動野)
この図は脳のどの部分が、どこに影響するかを描いている図です。
図を見てみると分かるとおり、指と手のひらは感覚分野で全体の約4分の1、運動野では約3分の1を占めています。
このことから、指先をよく使うことで、脳の多くの部分を刺激できることがわかります。
指先を使った遊びは脳を使うので、雨の日の室内遊びに取り入れるだけで、よく寝てくれるようになることもありますよ。
このペンフィールドの脳マップについては、日本学術会議おもしろ情報館でも子供向けにわかりやすく紹介されています。
▶︎脳はこうして記憶する:脳の中の地図
指先遊びの重要性がわかったところで、0歳児からできる指先遊びを見ていきましょう。
0歳児の指先遊びは、まず握ることからはじまります。
握ることができるようになると、持っているものを手放すことができるようになり、だんだんとつまむことができるようになり……と少しずつ指先でできることが増えていきます。
お子さんの指先の発達段階に応じて、以下に紹介する指先を使った遊びを取り入れてみてくださいね。
0歳児の遊びにはプラスチックのチェーンを使った遊びがおすすめです。
握って振るとジャラジャラとした音を楽しむことができるので、まだハイハイができない時期から楽しむことができるおもちゃのひとつです。
最初は握って振ることで音を楽しむことからはじまるチェーンでの遊びですが、握って放すことができるようになったら、ポットン落としにして楽しむこともできます。
タッパーに空けた穴にチェーンを入れるのは、大人にとっては簡単でも、子どもにとってはなかなか難しいチャレンジになります。
穴を空けるタッパーは100均で買うのがおすすめです。
カッターで簡単に切って、穴を空けることができますよ。
またポットン落としは難しくても、お座りが安定してくる時期は、物を入れたり出したりする遊びが好きな時期でもあります。
最初はタッパーの穴に通すのではなく、タッパーのフタを空けて、チェーンを入れたり出したりする遊びを楽しむことでも、握って放す指先遊びをすることが可能です。
チェーン遊びをはじめるときは、太めのチェーンではじめましょう。
誤食しないように、長めに切っておくと安心です。
1歳児頃になると、チェーンはおままごとの見立て遊びにも大活躍してくれます。園で子どもたちの様子をみていると、麺類に見立てて遊んでいる子もいましたよ。
長持ちするおもちゃなので、ぜひ使ってみてくださいね。
指先が使える遊びに粘土遊びがありますが、「粘土遊びは誤食が心配……」というママ&パパもいますよね。
小麦粉粘土であれば、万が一、誤食をしてしまっても問題はありません(もちろんつまらせないように見守る必要はありますが)。
もちもちとした感触を楽しむことができるので、感触遊びが楽しい0歳児にぴったりの遊びです。
遊べる時期の目安としては、椅子に安定して座っていられるようになると、机の上で小麦粉粘土で遊ぶことができます。
手作り小麦粉粘土レシピ
<材料>
小麦粉:300~500g
水:適量
サラダ油:少量
食紅:好きな色
<作り方>
1.小麦粉にサラダ油を少量混ぜて揉みます。
2.水を少量ずつ入れながらまとめていきます。
3.小麦粉がまとまったら食紅を入れて、混ぜて完成です。
色はつけなくても問題ないので、お好みでつけてみてください。
小麦粉粘土は、手作りのものは3~5日間が使用限度です。
また小麦粉アレルギーがある場合は、命の危険にかかわるため、小麦粉にアレルギーがないか確認してから、小麦粉粘土は遊びましょう。
0歳からできる遊びですが、2歳ぐらいになったら一緒に作ってみるのも楽しいですね。
積み木で遊ぶのも、指先の神経を発達させるのに有効的な遊びのひとつです。
最初は壊すことから遊びがはじまるので、ママ・パパが積み木を積んで、赤ちゃんがそのタワーを壊す遊びからはじめましょう。
壊す内に、子どもは自分でも積んでみたいと思うようになるので、ママ・パパが積む様子を見せてあげましょう。
積み木を積む際には、積み木をつかみ、手をそっと放すという微細な動きが必要になるので、積み木をひとつ積めるようになることは大きな成長です。
子どもが積み木を積めるようになったことを一緒に喜んであげてくださいね。
積み木遊びは、積むだけではなく、並べる遊びが楽しい1歳児の時期にもおすすめのおもちゃです。
ごっこ遊びができるようになる2歳児頃にも活躍するおもちゃなので、おうちにひとつあると、長く遊んでくれるはずですよ。
0歳児から遊ぶ積み木は、誤食の危険がないように大きめのサイズを選ぶといいでしょう。
0歳児でもパズル遊びは楽しめます。
最初ははめることが難しいため、まずはつまめるパズルで遊んでみましょう。
上記のパズルのように、ピースを外すと顔が出てくるパズルは、0歳児が大好きな「いないいないばあ」のような遊びができます。
指先をつかって「物を握ること」▶︎「放すこと」ができるようになり、「つまむこと」ができるようになってきた時期におすすめのおもちゃです。
ボール遊びは全身を動かすことのできる遊びではありますが、手のひらを使った遊びでもあります。
手のひら全体を使って、投げるときに手放す動きが指先の運動にもつながります。
やわらかいボールであれば、雨の日の室内遊びでも体を動かせるという点でも優秀な遊びです。
指を使ってにぎる▶︎放す練習をするには、穴の空いていないやわらかめのボールがおすすめです。
雨が続いたり、暑い日や寒い日などが続いたりして、外で遊べないときには、ボール遊びだけでなく風船遊びも取り入れてみましょう。
ふわふわのボールとは違う動きを見せる風船遊びは、多くの子どもが大好きな遊びです。
風船は破裂してしまうことがあるおもちゃなので、そっと持たないと破裂してしまうという力加減を学んでいくこともできます。
0歳児は風船を噛む子もいるので、誤食には十分に気をつけましょう。
椅子に安定して座っていられるようになったら、クレヨンを使ったなぐりがきをしてみましょう。
クレヨンをぐっと握ってのおえかきは、指先の発達をうながします。
紙を用意して、新聞紙などの不要な紙を下に敷き、汚れてもいい服を着ておこなってください。
クレヨンのケースから、クレヨンを取り出すことは難しい子どもが多いため、最初からクレヨンを出しておくといいですよ。
色が綺麗なクレヨンなので、誤食には十分に注意してください。
万が一誤食してしまった場合は、濡れタオルなどで口の中を拭き、様子を見ておかしいと感じた場合は、病院に行きましょう。
持ちやすくていろいろ遊べる、こどもが初めて使うクレヨン。
新聞紙遊びは、握ることができるようになった頃から楽しめる遊びです。
くしゃっと新聞紙を握るだけでも、音と感触を楽しむことができます。
つまめる動きができるようになると、ビリビリと新聞紙をちぎって遊ぶこともできますよ。
ちぎった新聞紙を入れ物に入れて、雨のように降らせると、子どもは大興奮です。
全身を使って遊べる遊びなので、室内遊びが続く日に変化を持たせたいときにも活躍してくれる遊びのひとつです。
誤食を防ぐために、大人がちぎるときは大きめにちぎりましょう。
オムツのテープを剥がされてしまったという経験がある、ママ&パパもいるのではないでしょうか?
子どもはテープを剥がすのが大好きですから、遊びにも取り入れてみましょう。
つまむ動きができるようになったら、剥がす遊びを楽しむことができます。
マスキングテープを壁に貼るなどして、剥がす遊びを体験させてあげましょう。剥がしやすいように、マスキングテープの端は折っておくと、スムーズに剥がしやすいですよ。
剥がしたマスキングテープを誤食してしまわないように、傍で見守ってあげてください。
0歳児でもつまむ動きができるようになれば、シール貼りをしてあそぶことができます。
大人は貼って▶︎剥がすをイメージするかもしれませんが、実はつまんだものをはなすのが難しいので、テープ剥がしができるようになってからシール貼りの遊びを取り入れるといいですよ。
ただ、台紙からシールを剥がすことは難しいので、ママ&パパが、シールの端っこをつまみやすいようにしてあげるといいでしょう。
つまんで、ペタッと貼る動きは子どもにとってはなかなか難しい指先の動きです。ひとつでも貼れた時には、子どもと一緒によろこんであげてくださいね。
0歳児が遊ぶシールは、つまみやすいように大きめのものがおすすめです。
型落としはボックス状のパズルのようなおもちゃです。
物を持って放すことができるようになった時期は、入れたり出したりが楽しい時期なので、まずはふたをあけて、ピースを箱に入れたり出したりして遊ぶでしょう。
そのうち、形を覚えていって、型にはめて入れることがだんだんとできるようになっていきます。
いろいろな形と色があるおもちゃなので、形や色の名前を覚えるのにもぴったりのおもちゃです。
フタを開け閉めするおもちゃであるため、指を挟まないように傍で見守ってあげてください。
指先遊びは、脳を発達させる遊びです。
そして、子どもが
を経験できる遊びでもあります。
例えば、前日までできなかった型落としが、今日はできたという一歩の成長を感じられるのが指先遊びです。
子どもができることが増えたときには一緒に喜んで、楽しみながら、子どもの脳を発達させていけるといいですね。
今回紹介した遊びをぜひ家庭でも取り入れて、遊んでみてください。
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