保育士免許と幼稚園教諭一種免許を所持。子育ての悩み相談に乗る子育て支援を担当していた経験もあり。6年間保育士として働いた後、未経験でWebライターの世界へ!保育士としての経験と知識を活かし、ママ・パパが楽しく子育てできるように子育て情報を発信します♪
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手づかみ食べをはじめる月齢は一般的には生後10ヶ月~1歳2ヶ月ほどです。
とはいえ、「うちの子は1歳を超えているけど、手づかみ食べをしない」と悩んでいるママ&パパもいるのではないでしょうか?
今回の記事では、手づかみ食べをしない原因と対処法をご紹介します。
元保育士である筆者が、保育園で実施している手づかみ食べをしない子どもへの対応をご紹介するので、悩んでいるママ&パパはぜひ参考にしてみてくださいね。
離乳食についていろいろと調べていると、手づかみ食べの話題を聞くようになることでしょう。
最近では、赤ちゃん主導の離乳食ともいわれている英国初の手づかみ食べ "blw" なども話題になって、ますます手づかみ食べへの注目があつまっています。
と悩んでいるママ&パパに、一番お伝えしたいのは、焦らなくて大丈夫ということです。
子どもの発達はそれぞれなので、手づかみ食べを早くからはじめる子もいれば、ゆっくりはじめる、または全くしない子もいます。
手づかみ食べをしない原因は、その子によってそれぞれですが、考えられる原因が5つあるのでご紹介します。
当てはまるかもと思ったママ&パパ向けに、それぞれの原因に合わせた対処法もご紹介しているので、試してみてくださいね。
手づかみ食べをするためには、掴んだものを放せるようになっている必要があります。
子どもの手の発達は、掴む▶︎放すの順番です。
ちょっと意外かもしれませんが、特に持っているものを手放すのは、子どもにとっては難しいことです。
手づかみ食べは掴んだ食べ物を口に運んで、放さなければいけません。
ものを掴んで放すことがうまくできない段階では、まだ手づかみ食べは難しいので、手づかみ食べをしないときは、発達的にまだ早い可能性があります。
(ゆっくり発達しているだけですから、焦らなくて大丈夫!)
保育園でも、遊びの中で手を上手に使えるようになっていることを見極めてから、手づかみ食べの練習をはじめます。
積み木が積めるようになった、持っていたものをそっと置くことができるようになったなど、家庭でも、掴んだものを手放す動きができるようになってから、手づかみ食べの練習をはじめてみましょう。
手と指の発達を促す遊びについては、こちらの記事が参考になります。
CLICK▶保育士が教える【0歳児からの指先遊び 10選】室内遊びで子どもの脳を発達させよう!
保育園ではどうしてる?
掴んだり放したり、指先を上手に使えるようになってからはじめる。
手づかみ食べをしない理由に、そもそもおなかが空いていないということがあります。
これは意外かもしれませんが、筆者が元保育士だった頃に一番よくあった手づかみ食べをしない理由です。
▶︎食事の前にミルクを飲んでいたり、
▶︎お菓子を食べていたり、
▶︎ママ&パパが介助してごはんを食べさせている
といったことはないでしょうか?
その場合は、子どもはおなかが空いていないので、手づかみ食べに興味を示さないことがあります。
保育園では、子どもが一番おなかが空いているタイミング、つまり食事の一番はじめに手づかみ食べの練習用の食事を子どもに出します。
手づかみ食べの練習に興味を示さない子には、最初に手づかみ食べの練習用のごはんを渡してみてください。
保育園ではどうしてる?
食事の最初の段階で、手づかみ食べを促してみる。
そもそも手づかみ食べが難しい献立であることが原因で、手づかみ食べができていない場合もあります。
手づかみ食べに向いていないのは、おかゆやスープなどドロドロしていたり、液体状のものやサラサラしているものです。
これらのものは手づかみ食べをするのは難しいので、手づかみ食べを練習する際には避けましょう。
子どもが10ヶ月頃になり、離乳食にも慣れてきたら、
を今までの献立にプラスする形であげてみてください。
具体的には、保育園にもよりますが
・食パンの耳
・茹でたにんじんスティック
・おにぎり
などを出しています。
ほかの離乳食は介助してあげながら、子どもが手づかみ食べできる献立を別に用意してあげることで、手づかみ食べをするようになる子もいます。
保育園ではどうしてる?
メニューを工夫する。\手づかみ食べにおすすめのレシピ/
CLICK▶︎離乳食中期から「里いもとにらのお焼き」
CLICK▶︎離乳食後期から「野菜・抹茶・チーズの3色蒸しパン」
保育園で手づかみ食べの練習をはじめるのは、多くの場合生後10ヶ月頃からです。
まだまだ赤ちゃんである子どもは、ママ&パパに甘えたいときもあります。
いつもは手づかみ食べをするのにしない、というときは、ママ&パパに甘えている可能性もあります。
無理をして、手づかみ食べをさせず、そういうときには、ママ&パパが思いきり甘やかしてあげてください。
手づかみ食べの練習は、少しずつ進めれば大丈夫です。
まずは子どもの気持ちを大切に、手づかみ食べの練習をおこないましょう。
ママ&パパも手づかみ食べをしている姿を見せてあげると、「手づかみ食べをしてみようかな」という気持ちになる子もいるので、試してみてください。
保育園では、手づかみ食べをしているお友だちを見せることで、手づかみ食べをはじめる子もいます。
保育園ではどうしてる?
手づかみ食べをしている様子を見せてあげる。
敏感な子どもの中には、手が汚れるのがイヤという子もいます。
砂遊びなどが嫌いな子は、手が汚れるのを嫌がって、手づかみ食べをしないことが多いです。
そういった子には無理をさせなくて大丈夫です。
無理矢理手づかみ食べをさせても、食事が楽しくなくなってしまいます。
「ごはんを食べることは楽しい」と思ってもらうことを、何よりも大切にしてあげてください。
保育園でも、そういった子には無理をさせず、手首の動きがスムーズになってきた段階でスプーンを試してもらっています。
意外に手づかみ食べをしなくてもスプーンで食べられるようになる子は多いので、安心してくださいね。
保育園ではどうしてる?
無理強いをしない。
そもそも手づかみ食べは一切しないという子どももいますが、手づかみ食べをしないことが問題になることはありません。
もちろん手づかみ食べができるに越したことはありませんが、手づかみ食べを一切しないままスプーンやフォークが使えるようになる子もいます。
それでも心配なら、ベビーせんべいやボーロなどの、子どもが大好きなお菓子をあげてみてください。
お菓子を掴んで食べるのも、立派な手づかみ食べです。
手づかみ食べができないのではなく、しないのだということを判断するためにもお菓子をあげてみるのは、おすすめの方法のひとつです。
お菓子も持ちたがらない子でも、スプーンを渡すと、あっさり使えてしまったという例も筆者は保育士時代に見たことがあります。
手づかみ食べをしないことにあまり捕らわれず、「そのうちできるようになればOK」という大きな心で見守ってあげてください。
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「周りの子はできているのに、うちの子は手づかみ食べをしない……」ということに焦ってしまうこともあるかもしれません。
ですが、手づかみ食べができなくても、スプーンで食べられるようになる子は多くいます。
手づかみ食べをしないことに焦らず、
という気持ちで見守ってあげましょう。
食事は楽しいと思ってもらうことが一番重要なことです。
保育園でも、無理に手づかみ食べの練習は進めません。
「生後10ヶ月を過ぎたから手づかみ食べをはじめなきゃ!」とは思わず、その子の発達や個性に応じて、手づかみ食べの練習を進めてみてくださいね。
イラスト/Atsumi Ota
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