元高校教員で、現在はフォトグラファー・ライター。 3歳の娘を育てる父で、子どもの顔写真を毎日撮影するプロジェクトを実行中。 ブログ『23時の暇つぶし』 では、娘の成長記録をパパ目線で発信。
『宗玄さん家の普通だけれど特別な日々』を連載することになりました宗玄です。
元高校教員で現在フォトグラファーの僕が、パパの目線から子育てについて考えていく記事を書いています。
今回は「パパの育児参加」をテーマに、パパの育児への向き合い方について考えました。
「育児参加」と書くと、「二人の子どもなんだからやるのは当然でしょ!」と、お叱りを受けそうですが、
二人で協力するという意味を込めて「参加」と書いたので、温かく見守ってくださいね。
宗玄さん家では、妻の仕掛けた巧妙な手法(?)によって、僕は自然と育児参加をしていました。そんな育児参加の体験談をお話します。
早速結論から書きますが、
パパができる育児は『母乳をあげること以外のすべて』です。
ママから考えると当然ですよね、なに言ってんだよカメラ野郎と(笑)。
パパだって子どものオムツ替えも、沐浴も、ミルクを作って飲ませることも、すべてできるようになります。
そりゃそうですよね、ママも「これでいいのかな?」という育児のドキドキ期間を経て、なんとかできるようになっていったわけですもんね。
じゃあ、どうしてパパは育児に抵抗があるの? ママ任せになりがちなの?
と考えてみると
◆やり方がわからない
◆うまくできない
◆自分よりもママのほうがうまくできる
という3段階の理由があると思います。
「育児のやり方がわからない」
というのは、方法を知らないことから起こります。
子どもが生まれる前は、オムツの替え方なんてわかりませんよね? 初めてのことができないのは当然なので、まずはやってみることで次のステップに進んでいきましょう。
「うまくできない」
というのは、経験不足が理由かもしれません。
ミルク作りだって何回かやってみれば、量を調整できるようになりますよね? 誰だって最初からうまくはできないので、経験を積んで次のステップに進みましょう。
最後は「自分よりもママのほうが育児がうまくできる」です。
こちらも当たり前だろカメラ野郎!です。ママのほうが経験値を積んでいるんだから、そりゃそうです。
うまくなくてもいいので、まずは子どもと関わる時間を増やしてみませんか? 育児で大切なのは「ママよりもうまくすること」じゃなくて、「子どもと向き合うこと」です。誰と比べなくてもいいので、子どもと向き合ってみましょうよ。
ママも子どももきっと喜んでくれますよ!
と、ここまで簡単に書きましたが、実はこの3ステップを順調に踏んでいくことは意外に難しかったりします。
だってそうですよね?
パパの育児参加に対して不満をもっているママの声は、育児家庭ではよく聞くトピックです。
データとして見てみましょう。
babycoの「家事と育児」に関するアンケートによると、
「パパ(パートナー)と家事・育児の分担内容・割合についてどのように感じますか?」という質問に対して「不満はある」と答えた方は48%と半数近くいます。
babyco会員アンケート/「ママパパの家事・子育てシェア実態調査」(n684)2021年8月27日〜9月5日集計のインターネット調査より 「パパ(パートナー)との家事育児分担についてどのように感じますか?」就業者ママ215名が回答)
つまり、半数近くの家庭では「パパにもう少し育児参加してほしい」と思っているということですよね。 どうすればママの不満が解消され、パパが前向きに育児参加できるんでしょうか? 宗玄さん家では、ママである妻が巧妙な手法を仕掛けた(?)おかげで、僕は自然と育児参加していました。
そんな「効果的な方法」を体験談を交えてお伝えしますね。
それでは、どうすればパパをより育児参加させられるか?
ということについて考えていきましょう。
僕が考える結論は、
〜お互いを仲間だと思うこと〜
です。
なに言ってんだよカメ・・・(以下省略)
少し説明させてください。
パパが育児に消極的になる理由として、先ほど3点をあげました。
◆やり方がわからない
◆うまくできない
◆自分よりもママのほうがうまくできる
いかにも簡単そうに3点の解決方法を書きましたが、実はこの問題は意外に根深いと思っています。
特に最後の「自分よりもママのほうがうまくできる」はけっこう深刻です。
こんな例を聞いたことがありませんか?
赤ちゃんが泣いている。
それに気づいたパパは、オムツを替えたほうがいいのかな? とオムツ替えをした。
脱がせてみると、やっぱりウンチをしていた。 泣いているのはやっぱりこれが原因だったとお尻を拭いて、オムツを取り替えた。
よかった、よかった、これでひと安心。
ところが、しばらく経って次に子どものオムツを替えようとしたママが、子どものオムツが前後で逆になっていることに気がついた。
「はぁぁ。ちょっと、なんでオムツが逆になってんのよ!」とパパに苛立ってため息をついた。
できる人ができない人に対してイライラすることはよくありますが、イライラしてもいいことがないのは仕事でも育児でも共通です。
的なマウントをとってしまったら最後、パパは二度と育児を積極的にしなくなることも考えられます。
「はぁ…」なんてため息なんかつかれた日には、「すみません、僕にはもうできません」というモードになってしまいかねません。
なにを甘ったれたことを言ってんのよとお叱りを受けそうですが、夫婦と言えど人間関係ってのはそういうことの積み重ねだと思います。失敗を責められたり、100点を求められたりすると、積極的にはなれなくなってしまいます。
夫婦の育児にとって大切なことは、
『家族で同じ方向を向いて協力していくこと』ですよね。
当然ですが、ママにとってパパは敵ではなく、ライバルでもなく、仲間です。
唯一無二の仲間とは、お互い助け合って難局を乗り越えたいじゃないですか。
宗玄さん家では、子どもがまだまだ今以上に手のかかる赤ちゃんだった頃、妻と育児についてよく話していたことがあります。
それは、『育児で100点を出そうと思わず、相手に100点も求めないこと』です。
80点でもちょっとハードルが高い。
60点でも褒め合えるような心をもっていようと励まし合っていました。
子どもが生まれると、無意識に「こうしなきゃ」が増えていきます。
誰だって「こうしなきゃいけない」を押し付けられると苦しくなりますよね?
「こうしなきゃいけない」と思い込まず、パパとママが一緒に育児をできたことを楽しみ合っていけるような関係を築けるといいですね。
宗玄さん家の妻は、パパである僕が育児参加することにとても褒めてくれました。
妻に褒められると単純な僕は気をよくして、オムツを替えることも、哺乳瓶でミルクを作って飲ませることも、沐浴させることもできるようになって、積極的に子どもと向き合いました。僕もたくさんの失敗をしてきて、普通なら「こうじゃなきゃダメ」や「オムツ反対なんだけど!」とキツく伝えたくなるところを、「私はこうしてるよ!」や「ははは、オムツ反対になってるよー!」と笑い飛ばしてくれました。
そのおかげで、パパである僕は萎縮することなく積極的に育児参加できたと思っています。
宗玄さん家の言い換え言葉
「ミルクの温度確認は難しいけど、私は数滴腕に垂らしてるよ!」
▶︎具体的にママがどうやっているのか教えてあげよう。
「ははは、オムツ反対になってるよ〜」
▶︎パパの失敗は笑い飛ばしてみよう!次からは気をつけようって思えるよ。
「ありがとう! 次はこうなってるとさらにレベルアップだね!」
▶︎オムツ替えも沐浴も一度きりのことではないから、終わったことに対して指摘をするのではなく、次につなげる言葉を♪
些細なことですが、夫婦といえど人間関係ですからね。 育児では夫婦の協力が必要です。
「うまくできること」を意識せず、「子どもと向き合うこと」を大切にしてみてください。 夫婦二人で協力しながら育児をしたくなるような関係を築けると幸せですよね!
次回は「妻の妊娠期間中に、夫ができること」について書いてみたいと思います。
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PHOTO/宗玄浩