元高校教員で、現在はフォトグラファー・ライター。 3歳の娘を育てる父で、子どもの顔写真を毎日撮影するプロジェクトを実行中。 ブログ『23時の暇つぶし』 では、娘の成長記録をパパ目線で発信。
生まれた赤ちゃんを初めて自宅に迎える日は、どんな準備が必要でしょうか?
今回は生まれた赤ちゃんが退院して初めて自宅にやって来る日について、事前の準備から当日起こったトラブルまで、パパ目線の体験談として綴っていきます。
妊娠中のママや、これから赤ちゃんを迎えるパパの不安が少しでも晴れればうれしく思います。
元高校教員で現在フォトグラファーの僕が、パパの目線から子育てについて考えていく連載『宗玄さん家の普通だけれど特別な日々』。
第7回目は、赤ちゃんが退院して初めて自宅に来る日についてを、事前の準備から当日起こったトラブルまで、パパ目線の体験談として綴っていきます。
連載第6回目「NICU(新生児集中治療室)入院から退院までの26日間のこと」で書きましたが、宗玄さん家の赤ちゃんは妊娠35週目で緊急帝王切開から出産され、NICUで入院生活を過ごすことになりました。
26日間のNICU(新生児集中治療室)入院期間を経て、いよいよ赤ちゃんが自宅に帰る日になるのですが、そこでたくさんの疑問が浮かんできました。
赤ちゃんを自宅に迎えるときの疑問点
▶︎退院する赤ちゃんと自宅まで帰る交通手段は? マイカーorタクシー?
▶︎赤ちゃんが、病院から自宅に向かうときの服装は?
▶︎自宅に帰った赤ちゃんは、どこで一日を過ごす?
▶︎赤ちゃんを自宅に迎える時に用意する物は?
▶︎初めての沐浴で気をつけることってなんだろう?
予定より5週間も早く産まれたことに加えて、産まれてからはNICUに毎日通う日々に追われ、正直なところ赤ちゃんを迎える準備にまで頭が回っていませんでした。
出産準備品も一通りそろえきる前の緊急帝王出産だったからです。
いざ退院となると、いろいろな疑問点が次々と浮かんでくるんですよね。
パパとなった僕が実際に体験して感じた疑問を一つずつ解決していきましょう!
これから赤ちゃんの退院を迎えるパパママさん、どうぞ参考にしてみてください。
退院した赤ちゃんと一緒に自宅まで帰るときに、交通手段をどうすればいいの?と思ったのが最初の疑問でした。
新生児として病室で守られていた赤ちゃんが初めて外に出るわけですから、親としても緊張します。
赤ちゃんを車に乗せるときは、道路交通法によりチャイルドシートの使用が義務付けられています。6歳までは着用義務があり、チャイルドシートを着用していない場合は罰則がある他、安全面でのリスクが高まります。
とはいえ、生まれたてのこんなに小さな赤ちゃんが、チャイルドシートで安全に一人で寝ていられるの? と疑問に思ったものですが、チャイルドシートも年齢に応じて異なるタイプのものがあるんですよね。
実際に使ってみた感想としては、
◆新生児から4歳くらいまで使えるもの
◆リクライニング機能と回転機能
があるチャイルドシートがオススメです。
チャイルドシートのリクライニング機能は赤ちゃんの成長具合によってシートの角度を変えられるもので、新生児のときは包み込むように寝られる姿勢になる利点があります。
と不安になりましたが、包み込まれていると赤ちゃんも安心感があるようで、無理のない姿勢で乗車していられるようでした。
また、3歳半になった我が家の娘は、新生児のときから今も同じチャイルドシートを使っていますが、体重が随分重たくなっているので回転できないものだったら体への負担がかなり大きかったはずです。
◆の2つはあると便利な機能なので、ぜひマイカーを利用する方は確認してみてください!
結局我が家では、赤ちゃんが病院から退院する時は、マイカーで帰りました。
上の写真の通り、大きなチャイルドシートに小さな体が埋まっているようで見ていると不安になりましたが、そのスッポリ感が心地よかったのか、ずっと眠っていました。
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タクシーで帰る場合は赤ちゃんを抱えることになりますが、チャイルドシートがなくても違反にはなりません。
タクシーやバスは例外としてチャイルドシートの義務が生じないので、タクシーを利用して帰る場合には問題ないのでご安心ください。
とはいえ、万が一の事故の場合は赤ちゃんの体へのリスクは大きくなるので、慎重に検討することをオススメします。
タクシー会社によっては、チャイルドシート付きの車両を導入しているところもあるので、予約して赤ちゃんを迎えに行くのは安心感がありますよね!
という疑問も浮かびました。
退院が夏だったこともあって、暑さ対策はもちろん、初めて直射日光を受けることになるので「肌の弱い赤ちゃんに負担のない服がいいな」と妻が話していたところ、知り合いからセレモニードレスを頂きました。
セレモニードレスは赤ちゃんの退院時やお宮参りなどでも使える白いドレスで、普段着用するものではなく、特別なときに着用する服です。
もちろん、普段使いの服で退院しても構わないのですが、せっかく頂いたので我が家ではセレモニードレスを着て自宅に帰りました。
普段着に、おくるみを使うパパママもいるでしょう。
いざ退院しようという時に、妻が一緒についていた帽子のようなリボンも頭につけようとしていたところ、なんとなく僕の好みから抵抗感があって、「リボンだけはつけずに帰ろう」と提案したところ、同意してもらえました(笑)。
さて、自宅に帰ったところで赤ちゃんはどこで一日を過ごすことになるのだろう? という疑問が次に浮かびました。
赤ちゃんが過ごす場所の代表例としてはベビーベッドですよね。ほかにもバウンサーやローチェアを使って過ごさせる方もいるかもしれません。
我が家は最初の頃は床にマットを敷いたり、ベビー用の布団をリビングに持ってきて寝かせていました。
時々U字クッションで角度をつけたり、抱きかかえたりしながら長時間同じ姿勢にならないような工夫はしていましたね。
その後、ベビーベッドをレンタルできるサービスを知って、3ヶ月間ほどレンタルしました。子どもはすぐに成長するので、レンタルするのもオススメですよ!
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これまで入院中は病院のお世話になっていましたが、赤ちゃんが自宅に来たことで食事も、睡眠も、衣服も、排泄も、全て自分たちで対応することになります。
食事ならミルクや哺乳瓶や消毒関係、睡眠なら布団や寝間着、衣服なら肌着、排泄はオムツやお尻拭きなど必要ですし、ほかにもガーゼやタオル、保湿するためのクリーム、耳や爪などの衛生セットもそろえました。
詳しい出産準備品はbabycoサイト内の
「出産準備品リスト〜先輩ママに聞いた母乳・混合・完全ミルクに必要なものはコレ!」
「沐浴&ベビーケアに必要な出産準備品リスト〜アンバサダーアドバイス付き」
に書かれていますので参考にしてみてください!
我が家が赤ちゃんを迎えた実体験で、用意してよかったものは、
◆ちょっと大きいサイズ(70×120)のベビー布団
◆ワイヤレスモニター
でした。
娘は10ヶ月頃になると寝ているときに縦横無尽に動き回るようになり、時には布団から落ちていました。小さなベビー布団だとあっという間に使えなくなっていたでしょう。
「大は小を兼ねる」で、大きめの布団を買っておくと便利ですよ!
ワイヤレスモニターは、寝室とリビングがわかれているご自宅に住んでらっしゃる方には、とても便利なアイテムです。
赤ちゃんが自宅にやってくると、夜中に赤ちゃんが息をしているかが気になって何度も目覚めたり、寝かしつけてからも今頃起きているんじゃないかと不安になって寝室とリビングの往復を何度もしていました。
ワイヤレスモニターは映像だけでなく音や温度も感知してくれるので、赤ちゃんが起きそうになるとすぐに対応できるのが特徴です。赤ちゃんも大泣きしてからの対応じゃないため、ストレスも軽減できるし、親も安心して過ごすことができるので、我が家では娘が3歳半になった今でも使っています。
反対に、我が家が赤ちゃんを迎えた実体験で、用意していたのに困ったものは哺乳瓶でした。
これまで病院で使っていた100mlの哺乳瓶ではなく、200ml対応の哺乳瓶を用意していました。すると、飲み口が大きすぎたようで、病院ではたくさん飲んでいたミルクを飲みづらそうにして残すことがありました。
これは大変!と、すぐにポチリ。
100mlの哺乳瓶は赤ちゃんの成長とともにすぐに使わなくなりましたが、哺乳瓶によって赤ちゃんがミルクを飲まなくなるといった実体験でした。
今回紹介したワイヤレスモニターやベビー布団など、本当に喜ばれる赤ちゃん用品を予算別に紹介した記事が僕のブログにあるので、興味のある方は合わせて読んでみてください!
赤ちゃんが退院して自宅にやってくる時に一番不安だったことは、沐浴でした。
沐浴については不安だったので看護師さんに相談したところ父親学級のような形で沐浴の方法を教えて頂きました。
沐浴は各家庭の住居環境によってもやりやすい方法がそれぞれ違うことを第6回の記事「父親学級で教わった正しい沐浴のやり方」に書きましたので、各家庭に合った方法を探ってみてください!
最後に、我が家の体験談をちょっと紹介させてください。
26日間のNICUでの入院生活を経て、ようやく2300グラムになって退院することになった娘。
お世話になった医師や看護師さんにお礼の菓子折りをお渡しし、笑顔で手を振られながらNICUから見送って頂いたときに、僕の目からジワジワと涙が溢れてきました。
緊急帝王切開、保育器越しの初対面、管がつながった小さくて細い体、ミルクを懸命に飲む生命力、医師や看護師の温かさ…
小さな娘を抱きかかえた腕のぬくもりから体温が伝わってきて、彼女が生きてここを出られたことを強く実感したことを覚えています。
「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせていましたが、きっと不安もあったんでしょう。
それから3年半が経った今、娘は大きくなって毎日喜怒哀楽を全面に出しながら、元気そうに走り回って毎日を過ごしています。
この平穏な日々が今もあの日と地続きに繋がっていることに感謝して、今日一日を楽しく過ごしていきたいですね。
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PHOTO/宗玄浩