食品会社での会社員経験をしたのち、スキー雑誌の編集部に勤務。その後、フリーライターとなり、スキーやスノーボード、ボディボード、ゴルフ、自転車、旅行、ファッションなどさまざまなジャンルを執筆。桶谷式母乳育児で子育てをした一児の母でもあり、現在はbabycoにて自分の育児経験を生かした記事の執筆を行っている。
これって乳腺炎のなりかけかな? が気になるママ要チェック!
「乳房が腫れてなんだか痛い」「ちょっと熱をおびている感じがする」「乳頭に白いニキビみたいなものができて痛い」など、乳腺炎をはじめとする子育て中のおっぱいトラブルにはどう対処したらいいでしょう?
おっぱい&授乳トラブルの際のママたちの駆け込み寺的存在、母乳育児や母乳マッサージで知られる桶谷式母乳育児推進協会の助産師さんに監修いただき、乳腺炎についてお話を伺いました。
乳腺炎になると、乳房の中で炎症を引き起こしておっぱいに痛みが出たり、高熱になるなどさまざまな症状が出ます。乳腺炎になりかけの初期の症状のうちに気づければ、早めの対処ができますよ。
悪化が進んでどんな症状になったら注意が必要なのか、そのときにはどんな対処法がいいのか、詳しくみていきましょう。
<主な症状>
■おっぱいが熱を持ち、しこりができる
■おっぱいが赤みを帯びる
■おっぱいに痛みを感じる
■熱、寒気、頭痛、関節痛 がある
■半透明の白い色ではなく、黄色っぽい母乳が出る
<対処法>
乳腺炎になりかけているかな?と感じたら、とにかく早めに対処することが大事です。
まず自分でできることは、
1)赤ちゃんに上手に飲んでもらうこと
2)さく乳をすること
です。
痛いところは揉んだり温めたりせず、熱をもっているようなら、冷湿布をあてるのもいいでしょう。
しこりや痛みが治まっても、長時間たまって古くなった母乳は、しばらくはさく乳をくり返しましょう。
さらに症状別に、
詳しくみていきましょう!
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授乳時間が開きすぎて乳房がはってしまったり、赤ちゃんの乳頭の含み方が悪かったり、また食べ物によっても乳腺が詰まって、乳房にしこりができることがあります。
しこりができたときの一番の対処法は、赤ちゃんにしっかり飲んでもらうことです。飲ませてもしこりがとれていかないときには、保冷剤などを使ってその部分を軽く冷やしましょう。
しこりがひどくなってくると乳腺炎へと発展してしまうこともありますので、なりかけの段階で早めの対処がおすすめです。
<対処法>
●赤ちゃんの抱き方をいろいろと変えて乳頭を含ませてみましょう。
●授乳間隔は3時間以上あけないようにしましょう。
●食事は油っぽい物、甘い物、刺激物などの食べ過ぎに気をつけましょう。
●自己流で温めたり、揉んだりするのは決しておすすめできません。
心配なときには乳房マッサージしてくれる桶谷式で相談をして、手技を受けてみましょう。
しこりができたときにに自分でできる一番の簡単な方法は、保冷剤や冷えピタを使って、乳房を冷やすことです。
<保冷剤を使うときのコツ>
■保冷剤は小さめのものを使う。
■冷やしすぎに気をつける。
■肌触りのいいガーゼに巻くなどして、乳房のしこり部分に保冷剤が直接当たらないようにする。
また、冷えピタを使うときには、温まる前に取り替えて、常に冷やしている状態をキープしてくださいね。
どちらの場合も乳輪や乳頭には当てないことが大切です。赤くなったり、かぶれたりしたら、すぐに使用を中止してください。
母乳は乳房の奥の乳腺で作られて、細い乳管を通って乳頭まで運ばれてきますが、そのどこか途中で乳栓(石灰のような脂肪のかたまり)が乳管をふさいで、乳管がつまってしまうことがあります。
そんなときは突然、乳房の一部分にしこりのような張りを感じます。時間と共にしこりが7さらに膨らみ、パンパンにはれて痛むようになってきてしまいます。
こうしたときにはまず
「赤ちゃんに上手に母乳を飲んでもらう」ことと「さく乳」です。
飲ませるときには抱き方を工夫して、赤ちゃんにつまっているかたまりを吸い出してもらいましょう。
「飲ませてさく乳、飲ませてさく乳」を繰り返すと、乳腺が抜けやすいですよ。
とくに夜間は乳汁の分泌がいいので、授乳をしてみてくださいね。うまくいくと、ふさいでいた乳栓が取れ、しこりがすっと取れていきます。
乳栓が取れたあとはよくさく乳をしておきましょう。乳汁内に残っている小さな白いかたまりが数日かけて、つまっては抜けて、つまっては抜けてを繰り返して元の状態に戻っていきます。
3時間以内に授乳をするようにすると、つまりを防ぐことができますよ。
授乳のほかにも、食生活にも気を配って予防ができるとなお良し!です。
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白斑(ハクハン)は、異常を起こしいる乳腺の排乳口に白い点のようなもののことで、ニキビのように小さくて柔らかいものから、大きくて硬い白ごま粒のようなものまでいろいろあります。
<こんなときにできやすい!>
■赤ちゃんの母乳の飲み方が急に変わったとき
■一部分だけ強く吸ったり、乳首をつぶして飲んだりしている
また、乳管がつまって抜けた後や、ひどい乳腺炎の後にできることもあります。
授乳のたびに白斑部分がちくちくと痛んで、不快な気持ちになることも。
白斑の上に薄い皮がかぶさったようになり、乳汁が出なくなり、乳管が詰まった状態になってしまうこともあります。
一度できてしまうと、授乳間隔があいたり、赤ちゃんの飲み方がうまく行かなかったりすると再発してしまうかもしれません。よくなるまでに時間がかかりますが、赤ちゃんに上手に飲んでもらうように、飲ませ方を工夫してみてくださいね。
乳腺炎は大きく分けて2通り!
①乳頭の傷から細菌が侵入して炎症を引き起こす「細菌性乳腺炎」
②乳房の中の乳汁が溜まって炎症を引き起こす「うっ滞性乳腺炎」
があります。
授乳中に起こる乳腺炎はほとんどが、うっ滞性乳腺炎といわれています。
乳腺炎になると乳房が張ってきますが、この張り方は母乳が出るときの張りとは違って、左右どちらか一方の乳房が張り、そのうちの一部分が腫れたり、赤くなったり、熱を持ってくるようになります。ママがちょっとおっぱいがいつもと違ってへんだなと気づいたり、赤ちゃんが急に飲まなくなったり、嫌がるようになって気づくことも。
乳房が赤く腫れて熱をもち、乳腺炎になったところがズキズキと痛み、そのうちにゾクゾクと寒気がして、関節の痛みやだるさなどとともに悪寒が走り、高熱が出るのが特徴です。
これらの症状が出たときにはすぐに助産師に相談したり、専門の施設や病院に足を運んだりといった対策をしてください。
まずなによりも、普段から規則正しい授乳をして、常に新鮮な母乳を赤ちゃんに与えることです。バランスのよい食生活で、おいしいおっぱいを赤ちゃんに飲んでもらいましょう。子育て中は自分のことが後回しになる人もいますが、妊娠・出産で疲れているであろうママの体調もしっかり管理することが大切です。
乳腺炎を引き起こす要因はひとつではありません。
生活習慣や体質により、どうしてもかかりやすいママもいますし、赤ちゃんの鼻が詰まっていて飲み方が上手でないことが原因になることもあります。
完全な予防をすることは難しいかもしれませんが、症状がでてつらい場合には、我慢せずに早めに専門家に相談・受診しましょう。
乳腺炎になりかけたかな? と感じたら、悪化する前に早めの対処を!
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桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。
第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。
また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。
現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ助産師たちによって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています
「おっぱいが出ない」「おっぱいが痛い」「赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない」「ちゃんとおっぱいが出ているか不安」という悩みを抱えたママたちに、乳房をやわらかくしておっぱいをスムーズに出す、独自のマッサージを行う全国約400の桶谷式母乳育児相談室。授乳や搾乳の指導も行っているので、以下「OPPA!」 から気軽に相談できますよ。
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