babycoママ・パパはどうしてる? 将来に向けたお金の使い方|明るい未来のためのお金の話し合い②

将来に向けたお金の使い方
2020/11/29 2023/07/27 太田菜津美 太田菜津美

ママとパパのもとに大切な家族が増えて
これからの未来がもっと楽しみになる、いま。

学校のお勉強や習いごとなど、
お子さんがより多くのことを経験できるように。
家族がよりよい生活を過ごせるように。

家族の夢を、ひとつでも多く叶えるために大切な
夫婦で話し合いたい「お金」のお話です。

監修
海老原 政子さん
海老原 政子

ファイナンシャル・プランナー。千葉市在住。大学を卒業して仕事に明け暮れる生活から一転、30代半ばで男児を出産。1年後、生命保険会社に再就職しはじめての営業職に。募集活動のなかでライフプランの重要性に目覚め、FP(ファイナンシャル・プランナー)資格を取得後、独立。現在、家計相談や生命保険の見直し、住宅購入相談などを行う。主婦目線をいかした家計改善アドバイスが好評。https://mplan.info/

夫婦の「お金の価値観」の理解を深める秘訣って?|明るい未来のためのお金の話し合い①では、

● お金は“家族のよりよい生活”を叶えるための大切な存在

● 家庭ごとの貯金額や収入と向き合いながら、まずは家族の夢を話し合ってみる

● 夢を話し合うことで、「何年先にいくら必要か?」が明確になる

など、夫婦で将来のお金について話し合うときのポイントをご紹介しました。

 

また、

● ママとパパの“見ているお金”が異なると、抱く夢の規模に差が出ることがある

● 夢の大きさを近づけるには、「家族の1ヵ月分の支出ランキング表」を参考に、“見ているお金”を同じにするといい

● 夫婦の価値観はちがって当たり前だからこそ、寄り添い合うことが大切

● 「パートナー」と「自分」のお金の使い方を見ることで、価値観の理解が深まる

など、お金について話し合うときにすれちがいがちな「価値観のちがい」と、その寄り添い方をお話ししました。

 

①の記事でご紹介したことを自然とできている方がいらっしゃれば、話し合う必要性を感じないという方もいらっしゃると思います。そこで今回は、babycoママとパパに、将来のお金の使い方についてどんな話し合いをしているのか、ホンネを聞いてみました。

ママ・パパに聞きました!その1「将来のお金の使い方について、どのくらい話し合ってる?」

みつを運ぶはち

「将来のお金」は、大きく分けて2つに考えることができます。

 

1つは、例えば、車検が10年目で車の買い替えを検討していて、その費用はどうするか?といった“目の前にあらわれやすいお金”です。こちらは、「いつ・いくらかかりそう」というのが具体的に把握しやすいと思います。

 

もう1つは、子どもの教育資金、マイホームやマイカーの購入など“目の前にあらわれにくいお金”です。こちらは1つ目に比べて金額が大きく、直前に準備できるものではないので、計画を立ててコツコツ準備するのが大切というのをよく耳にしますね。ですが、こうした大きなお金は、計画立てて考えるのが難しいのが正直なところです。

例えば「教育資金」であれば、ママとパパが予想していなかったような、たくさんのお金が必要な進路先をお子さんが選ぶかもしれません。マイホームの購入であれば、いま購入を検討している土地よりも、家族がもっと住みやすい場所が見つかるかもしれません。

 

そんな風に考え始めると、「将来のことは想像もつかない! どうしたらいいんだ〜!」と頭を抱えてしまいますよね…。多くのママやパパは、いったいどうしているんでしょう。

そこで、まずは、そもそも「将来のお金の使い方について話し合っているか?」ということを聞いてみました。

将来のお金の使い方について話し合っているか アンケート結果

babycoママ・パパの多くは、お互いに悩んだタイミングで話し合いをしているようです。この「将来のお金」のなかには、先ほどお話しした“目の前にあらわれやすいお金”と、“目の前にあらわれにくいお金”のどちらも含んでいるとお考えください。

先ほど計画立てて話し合うことが大切とお伝えしましたが、定期的にママとパパの間でお金の話し合いができているのは、とても大切でいいことです。「たくさん話し合っている」というご家庭も、比較的多いようですね。

一方、「話し合いたいができていない」というご家庭も見受けられました。家事や育児に一生懸命でタイミングがつかめない、お子さんがいる前では話しにくいという場合もあると思います。

それでは、話し合っているご家庭、話し合っていない(話し合えていない)ご家庭の理由をそれぞれ聞いてみましょう。

 

ママ・パパに聞きました!その2「話し合っている理由、話し合っていない理由って?」

子供の成長を楽しみにする親

● 将来のお金について話し合っている理由

・お金に対する考え方を共有することも、夫婦のコミュニケーションのひとつだから

・価値観を合わせて、お金のことでもめないように

・子どもの人生に関わる大切なことだから

・将来、お金が足りるか不安だから

・妊娠を機に、保険の見直しをしたから

・今後、どのように生活していくか悩んだときが、お互いが本気で相談できるときだと思う

・ママまたはパパの親がお金について考えるタイプではなかったので、わが子にはちゃんと考えてあげたい

・将来、必要な資金が「足りない!」とならないように

・少しずつでも、将来のシミュレーションを兼ねて話し合ったほうが、現実味が出て目標に向かっていけそうだと思ったから

・家計の管理はママがしているが、現状をパパにも知ってもらうためにときどき報告している

・ひとりのお金じゃないから など

 

● 将来のお金について話し合っていない(話し合えていない)理由

・妊娠中は、話し合うにはまだ早いかなと思うから

・パートナーがお金のことにあまり興味がなさそう

・はじめての出産でバタバタしていて、かかる費用が見通しきれていない

・いまのところ、できる限り貯金をしているので、子どもにお金がかかりそうなときがきたら話し合えばいいと思う

・将来のことは、そのときにならないとわからない

・学校など、子どもがどこに行きたいかにもよると思う

・いまはあまりイメージができない など

※babyco「将来のお金の使い方」に関するアンケートより

 

どちらも、“将来の話=先が見えない”という考えはあるものの、「先が見えず不安だから、話し合いを重ねて将来像を見えるようにしたい」という見方と、「先が見えないから、その都度話し合えばいい」という見方が見受けられました。

また、話し合えていないママ・パパのなかには、パートナーの協力を得にくいというご家庭もあるようです。貯金額や収入などの数字データは現実をつきつけてきますし、昔から、お金の話はオープンにしづらい傾向にあるので、話し合いを避けたいという気持ちのときも、あるかもしれませんね。

 

もし、「将来のことについて全然話し合えていないや…」というママ・パパがいらっしゃったら、これからご提案する2つのテーマについて、まずは話し合ってみませんか。

お子さんのためにも、家族のためにも考えておきたい、とくに大切なテーマです。

 

産前も産後も夫婦で考えたい、わが子に関わる大切な2つのテーマ

子どものためにも、家族のためにも考えておきたい2つのテーマというのは、「子どもの未来」に関することです。

こうした話題を出すこと自体が難しいという方もいると思うので、きっかけづくりのちょっとしたヒントもご紹介します。

 

● 「どういう風に育てたいか」という子どもが生きていく環境について

たくさんの可能性を秘めているわが子が、明るい未来を生きていけるように、地域の雰囲気、公園などの施設の充実といった、“育てる環境”について話し合ってみましょう。多くのご家庭で陥りがちなのが、いきなり「マンション? 戸建て?」という選択をしてしまいがちなこと。“どう育てたいのか”のイメージをすり合わせた上で「家を買うか? 買わないか?」「共働きだし、どちらかが帰ってくるまでひとりでお留守番は不安だから、両親の家のそばのマンションにしようか」といった話ができると、お互いに納得し合えるかもしれません。

*きっかけづくりのヒント

〜ママまたはパパが戸建てを検討しているが、パートナーがその気ではない場合〜

大きな公園へ遊びに行ったときに「うちにもお庭があったら、家のなかでも外でも思いっきり遊べるね!」と、戸建てならではの特長と結びつくような話題をふってみましょう。

 

 

●「生まれたあとの教育費」という子どもの将来について

お子さんの“教育費”は、子どもがいるご家庭でとくに大きなテーマですね。進学先や習いごとなど「将来の進路はわからないけれど、自分が受けた教育は最低限させてあげたい」という気持ちの方もいらっしゃるでしょう。ママとパパの受けた教育環境によっては意見がずれることがあるので、意見交換しつつ、イメージに近い学校の学費や、通わせたいお教室へ数年間通った場合の費用などをHPで調べてみて、実際に電卓を叩いてみると必要な数字も明確になります。

*きっかけづくりのヒント

〜ママまたはパパが子どもの習いごとやお教室に興味があるが、パートナーがその気ではない場合〜

おでかけ中に幼児教室を見かけたり、例えばベビースイミングなどのチラシを見かけたりしたときに、「パパが○○を得意だったみたいに、この子にも何か自信を持てるきっかけがつくれたらいいよね」「私は△△が得意だったことが、自分にとってすごくよかったから、この子にもどうかな?と思うんだけど」と、自分だけの意思で話しているのではなく、自分たちの背中を見て育つ子どものことを想って話しているというのを伝えてみましょう。

 

森の中の動物たちの親子

 

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イラスト:河合 美波

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