babycoオンラインコンテンツディレクターであり、雑誌・書籍の編集者。カナダで短期大学、映画制作専門学校卒業後、新聞記者、ラジオDJ、TVドラマの編集など多様な分野の知識を得て帰国。帰国後は雑誌編集を中心に活動し、広告案件においても企画・コンセプト立てから担う。ライフスタイルを得意とし育児媒体には20年携わっている。
復職などで保育園入園の準備を考えているなら、スケジュールや必要なものなどは早めにチェックしておきたいですよね。
そして、母乳をはじめとする赤ちゃんとママの環境のことも考えておきたいところです。
今回は助産師さんに、保育園に必要な持ち物だけでなく「完全母乳から混合ミルクへの移行」など、準備の際にママにしっておきたいことを教えてもらいました!
保育園探しから10ヶ月間のスケジュールもまとめてあるのでご活用ください。
育休を取得中で復職を予定しているママ、育児が落ち着いてあらたに仕事を始めたいなと思っているママ。
保育園の入園準備について調べているいま、どのタイミングにいるでしょう。
まずは保育園の入園準備について、おおまかなスケジュールをおさえておきましょう。
ここでは、最も入園のタイミングの多い4月入園をサンプルにスケジュールをご紹介します。
9ヶ月前
保育園の下調べ
8ヶ月前
保育園への問い合わせ
7ヶ月前
保育園見学
6ヶ月前
行政手続きの準備
5ヶ月前 入園申し込み
4ヶ月前
お休み中にできることの
リスト作成:TO DO リスト
2ヶ月前
パパと担当内容のすり合わせ
入園準備持ち物チェック
1ヶ月前 哺乳瓶の練習
入園月 慣らし保育
保育園を選ぶときは、最初はお住まいの自治体のホームページなどから情報を調べ始めるかと思います。
けれどできることなら、ママ自身が足を運んで雰囲気や環境をみてみましょう。
そこの園が自分たち家族の方針にあっているかどうかは、やはりホームページの情報からだけではわかりません。
毎日通うところなので、利便性も大事です。
家からはちょっと遠くても、「復職して会社に通勤することを考えれば最寄駅の近くだからいいだろう」ということもありえますよし、リモートで仕事をしているなら自宅近くがやはり便利かもしれませんね。
パパとママとで保育園の送迎をどう分担していくか?も考えておきましょう。
そして実際に保育園に足を運んでみたら、先生方に
■母乳で育てているけれど哺乳瓶でどうしたらいいか心配
■搾乳した母乳は預けたら飲ませることはできますか?
など、母乳育児についてや気になることを直接質問してみましょう。
搾乳した母乳の持ち込みについては保育園によって方針が異なるので、確認しておくのがおすすめです。
また、入園が決まったら自分で事前準備するものにどんなものがあるのかも、手始めにこのときに聞いてみるといいですね。地域や行政によっても異なりますが、2月3月になると入園前説明会が行われ、準備用品の詳細な説明があります。離乳食や完了食の食品の確認の説明もあります。
と気になるママも多いでしょう。
こちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
CLICK▶︎助産師さんに質問!〜職場復帰で授乳は継続できる? 断乳しなくても大丈夫?
チェックリスト
着替えやペアレンツバッグ(ママバッグ)などは入園前から使っていたものでもことたりることがありますが、新米ママさんに知っておいてもらいたい、保育園入園ならではの必要なものをご紹介しましょう。
入園2ヶ月前:準備するものリスト例
・お名前シールのオーダー
・お布団(カバー)の準備
・通園バッグやシューズバッグなどの作成やオーダー
・お洋服やおむつの名前付け
最近では既製品などでも準備をまかなえる園が増えていますから、上手に活用してみてください。
もちろんこうした物の準備も大切ですが、もうひとつ入園準備に大切な母乳育児をしているママのために通園中の母乳やミルクをどうしたらいいのか? を助産師としてお伝えしましょう。
保育園入園準備に必要なのは、物ばかりではありません。
赤ちゃんにとってもママにとっても新しい生活スタイルがはじまるわけですから、生活にあわせた慣らし期間が必要です。そうしていくことで徐々に心の準備もできていきますよ。
入園1ヶ月前:準備することリスト例
・哺乳瓶の練習を開始
・通園時間にあわせた生活リズムにする
・搾乳の練習
・母乳を保存できるように冷凍保存パックなどの準備
・作り置き食事の準備
赤ちゃんの月齢によって、1歳をすぎてからの入園では哺乳瓶は必要がないこともありますが、0歳の入園では哺乳瓶の練習も必要になってきます。
赤ちゃんの成長にもよりますが、生後8ヶ月ぐらいになってストローコップなどを使うようになる前は、哺乳瓶の練習が必要と考えておくといいでしょう。
特に完全母乳(完母)で育ててきた場合、赤ちゃんにとってはじめての哺乳瓶&乳首になるので、事前の慣らしが必要です。
いままで母乳を飲んできた赤ちゃんにとって「母乳とミルクの違い」は
1)乳首(吸うときの感覚の違い)
2)味(母乳とミルクの味や匂いの違い)
の2つがあげられますね。
それをふまえ、哺乳瓶の練習のコツとして
1)ママ以外の人がミルクをあげる
2)搾乳した母乳を哺乳瓶(またはストロー付きコップ)に入れて飲ませる
ことからはじめてみましょう。
ママがあげようとすると、最初は「おっぱいがあるのにどうして?」と赤ちゃんが飲みたがらないこともあるので、パパなどに協力してもらうようにするといいですね。
また、最初からミルクをあげようとすると、初めての味にとまどって飲まないこともあるので、飲み慣れた母乳をあげると飲んでくれやすいでしょう。
哺乳瓶の慣らし期間は1週間から、長くとも2週間ぐらいを考えておけば大丈夫です。
まれに、保育園を予定しているからと早い時期から混合育児をしているママもいますが、基本的には1ヶ月前から少しずつはじめれば十分でしょう。
哺乳瓶の練習でおさえておくポイント
哺乳瓶拒否については、こちらの記事も人気です。
CLICK▶︎急に始まる哺乳瓶拒否?! 月齢別の克服方法とおすすめグッズ
とはいえ、いろいろ試しても飲んでくれない赤ちゃんもいます。けれどあまり心配しすぎないで。保育士さんたちもプロですから上手に連携していけば徐々にうまくいきますよ。
哺乳瓶の練習のほかにも、新しい生活に慣れるために起床や就寝時間、食事の時間などを保育園がはじまってからの生活リズムにあわせたりしながら、親子で徐々に心の準備をしていきましょう。
いきなり哺乳瓶の練習をはじめるとお子さんが混乱したり怒ったりするケースもあります。0歳の赤ちゃんでもママの伝えようとすることをなんとなく理解できることもありますから、向き合って
などと少しずつ伝えていくようにしましょう。
といった言葉がけもいいですね。
いざ入園すると1週間前後の「慣らし保育」というものがありますが、あらかじめ生活リズムを整えておくことで、この慣らし保育もスムーズに過ごしやすくなります。
CLICK▶︎慣らし保育ってなにするの?必要性と期間について<保育士アドバイス付き>
哺乳瓶も、慣らし保育期間で飲めるようになることも多いので、あせらずにトライしましょう。
保育園の入園準備について「必要な物のリスト」と共に、母乳から混合への移行や生活リズムについてご紹介してきました。
職場復帰と同時に母乳育児を続けられるのか、断乳をした方がいいのかなど、迷うママも少なくないでしょう。
最後にひとつ知っておいてもらいたいのは、母乳を続けている方が欠勤数が少ないというデータもあります。
※アメリカで企業が母乳育児を支援するプロジェクトに取り組み欠勤が27%減った(参考:Cohen R and Mrtek MD 1995)
それは母乳の栄養面のことだけではなく、帰宅後に親子でしっかりとスキンシップをとれて心の栄養にもなるといったメリットにもつながっています。
職場復帰や保育園の通園がはじまることは親子にとって新しいチャレンジですが、可能な範囲で母乳も続けてみてください。
搾乳の方法や、母乳回数が減ることによるママの体調変化のお悩み、もちろん断乳を決心したときの断乳の進め方などは、桶谷式の助産師たちが相談室にお問い合わせいただけますから、お気軽にどうぞ。
新しい生活を応援しています!
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ママの母乳育児に関する悩みには
■完全母乳から混合にどう移行すればいいの?
■おっぱいが痛い、これって乳腺炎?
■断乳をどうやって進めたらいいの?
など、幅広くあるでしょう。
こうした母乳育児全般の悩みを解決してくれる桶谷式の相談室。一人ひとりに合わせた母乳育児のアドバイスをしてくれます。
助産師さんに直接みてもらえる個別相談なら、自分たち親子にあった解決がみつけやすいですね。
おっぱいが出にくいという悩みには、オリジナルの乳房マッサージで柔らかくしておっぱいを出やすくしてくれたりもします。
全国約330箇所にある「桶谷式母乳育児相談室」では、一人ひとりにあった対処法を教えてもらえますよ。ひとりで抱え込まずに、以下「OPPA!」 からご相談ください。
桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。
第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。
また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。
現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。
監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会