断乳と卒乳どっちがいいの?進め方や時期について助産師が答えます!

断乳と卒乳はどちらがいいのだろう? と迷っているママも少なくないでしょう。
どんな違いがあるの? 助産師が考えるベストな方法とは?
始めどきなどの目安になる子どもの成長やスケジュールの組み方、
そしてママの体の状態や乳腺炎にならない進め方やなどについても
助産師があわせてお答えしていきます!

断乳と卒乳どう違う?

断乳と卒乳の違いは聞いたことがあるママも多いかもしれませんが、ここでおさらいしておきましょう。

 

断乳とは


母乳育児をやめる時期を
計画的に決めてやめる

 

卒乳とは


やめる時期を決めずに
欲しがるうちはずっと与える

断乳&卒乳を取り巻く状況は子どもによって違いがあるので一概にはいえませんが、多くの場合、子どもから「母乳はもういらない」といいだす(意思表示する)ことはないので、断乳はママがタイミングを決めて行います。
それをかわいそうと感じてしまうママもいるようですが、子どもが精神的にも大きく成長するきっかけにもなるのが断乳です。
ママの体のコンディションのためにも適切な時期に断乳をすることはとてもいいことです。
もちろん、子どもが欲しがっているうちはずっとあげたいというママもいるでしょう。ただ、2歳、3歳と年齢を重ねても欲しがるのは多くが安心感のためで、心の栄養にはなっても母乳からの栄養が不可欠ということではありません。
その安心感を母乳以外のもので与えられるようになれば、すんなりやめることができるようになりますし、ママの負担も減るようになりますよ。
誤解をしているママもいるかもしれませんが、断乳も一方的にやめさせるのではなく子どもに言い聞かせる時期を設けますから、ママが勝手にやめることにはならないので安心してくださいね。

babyco公式インスタグラムでのアンケートで

「卒乳と断乳どっちにした?」と先輩ママに質問してみたところ
卒乳42%、断乳58%という結果になりました。(2021年11月集計)

 

卒乳にしろ、断乳にしろ、ママが納得できる方法で進められるといいですが、最低限守っておきたい始めどきがあります。

断乳の始めどきはいつ?目安の立て方

では、母乳のやめどきとはいつなのでしょう?

見極めのタイミングがあります。

断乳と卒乳を比べると断乳の方が早い時期にやめるケースが多いので、断乳の時期として母乳のやめどきの目安を確認してみましょう。

ママの母乳にまつわる悩みやトラブルに寄り添う「桶谷式母乳育児相談室」の助産師さんに取材をしてみました。

<母乳のやめどき〜時期の目安>

子どもの様子
・二足歩行がしっかりできて、顔が子どもの顔になってきている。
・おっぱいをよく飲み、離乳食も進んでいて体調がよい。
ママの状態
・体調がよく、乳房トラブルがない。
・月経が始まっていたら、月経日はさける。
季節やその他の環境
・真冬、真夏、梅雨時は体調をくずしやしいのでさける。
・家族に協力してもらえる日(3〜4日間)を選ぶ。
・万が一の乳房トラブルに備えてママのスケジュールも手技などおっぱいケアができるゆとりのある日を選ぶ。
・保育園に入る月など、環境に変化があるタイミングは避ける。

歩けるようになる1歳過ぎまでは母乳を続けましょう

復職のタイミングやママの体調によっては1歳未満で母乳育児をやめざるを得ないケースもあるかもしれません。

でも、できる限り1歳をすぎてしっかりと赤ちゃんが歩けるようになるまでは母乳育児を続けられるといいですね。

世界保健機関(WHO)の提言では、母乳育児について
生後 1 時間以内に母乳育児を開始し、6ヵ月間は完全母乳で育て、2 年続けるのが理想
としています。
これは発展途上国での栄養面、衛生面、経済面の問題も含めての基準となりますが、離乳食などをきちんと与えられる日本でも赤ちゃんが二足歩行でしっかり歩けるようになるまでは母乳を続けるのがおすすめです。
参照:公益社団法人日本WHO協会

長く母乳を与えていると母乳の栄養はなくなるという話を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、
母乳にはたんぱく質、ビタミン類、ミネラル類と言った栄養成分と、ラクトフェリンやオリゴ糖、ムチン、リゾチームなどの免疫物質が含まれていて、母乳が出る限りなくなることはありません。

母乳から栄養がなくなるのではなく、母乳以外の離乳食などからも栄養を得られるようになっている、というのが正しい考え方といえます。

復職しても母乳育児は続けられるので、こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。
CLICK▶︎職場復帰で授乳は継続できる? 断乳しなくても大丈夫?

 

断乳のスケジュールの組み方

では、具体的にどうやって断乳を進めていけばいいのか? スケジュールの立て方をご紹介しましょう。

断乳といっても、母乳育児を突然きっぱりとやめるというものではありません。
あくまで「計画的にやめること」です。

しっかりと歩けるようになっていて、離乳食も3回食が進んでいる時期。
ある程度ママの言っていることを感じとれるようになっている時期を目安にご説明していきますね。もちろんさまざまな方法がありますから、代表的な一例です。

準備期間〜断乳の1週間前

<ママの食事>
断乳前の1週間はいつも以上に食事に気を配りましょう。
そうすることで最後まで良質なおっぱいを飲ませてあげることができますよ。
授乳中におすすめの食事については管理栄養士さんのレシピが掲載されているこちらの記事でチェック!
CLICK▶︎授乳中にはどんな食事がいいの? ママのための栄養満点×低カロリーレシピ

<子どもへの声がけ>
断乳日の数日前から、「そろそろおっぱいは終わりだね、バイバイだね」ということをそれとなく伝えます。
もしも添い乳をしてしまっているなら、夜は「おっぱいがないと眠れない」状態になってしまっているかもしれませんから、添い乳はやめましょう。
背中トントンや子守唄で眠れるようになっている、お気に入りのぬいぐるみと寝るなど、赤ちゃんにとっての入眠儀式をもてていると断乳しやすい傾向にありますよ。

 

断乳当日

朝、子どもがしっかり目覚めてから母乳を満足するまであげましょう。午前中の機嫌がいい時間がおすすめです。

飲ませる前に「これで最後だからしっかり飲んでね」と子どもも心構えができるように声がけをしてからあげるようにすることが大切です。

飲み終わったら、「ちゃんと飲んだ? もういいね、おしまいね」
と「終わりのけじめ」を親子そろってつけましょう。

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数時間して母乳を欲しがったら、「バイバイしたよね」と言いながらちょっとしたおやつをあげてみたり、ほかのことに気が向くように促してあげましょう。

 

<こんな方法も!>
赤ちゃんが見ていないところでおっぱいに顔を描く方法があります。
これは、古来から伝わるやり方で子どもが「おっぱいバイバイ」をスムーズに理解できる方法として伝わっています。
ただし、これは子どもを怖がらせるために行うものではありません。
おっぱいも変わった、自分も変わろう!と納得して成長への一歩を後押ししてあげるためのものです。子どもにとってトラウマになってしまうような驚かせた見せ方はしないようにしましょう。

断乳時の離乳食、食事について

食事は朝・10時ごろ・昼・15時ごろ・夕と、5回くらいあげるようにすると、母乳が飲めなくても満足できることが増えます。

メニューは今までと同じ内容で、量のみを増やすようにするのがコツです。

10時と15時のおやつも、お菓子ではなく捕食として、おにぎりやお芋、フルーツやパン類をあげるようにしましょう。
〜おやつにどんなものがいいのか、こちらの記事も参考に〜
CLICK▶︎管理栄養士監修おやつはいつから?どんなものを?

また、母乳を飲まない分、水分不足になってしまわないようにお茶などをちゃんと飲ませてあげることも忘れずに。水分補給には、ジュースではなくお水やカフェインレスのお茶にします。
牛乳は母乳の代わりにはならないので、飲むようなら10時のおやつにコップ半分ほど(目安100ml)あげれば十分です。

水分補給がちゃんとできているかな? と確認するには、おしっこの量をチェックしてみましょう。一度にたくさんの水分を摂れないお子さんもいるのでこまめにあげましょう。

断乳をする時に心がけたいこと

おっぱいとはバイバイしても、ママとのスキンシップは存分にできるという安心感を与えてあげられるようにしましょう。
「飲みたい」と泣くこともありますが、それは「ぐずればママがくれるのか、どうしてもママはくれないのか?」を試している側面もあるんですよ。
ですからそこであげてしまうと断乳は成功しません。
泣いてしまっても2日目、3日目にはケロっとすることがほとんどですから、ママも強い意思をもちましょう。

そして、ここで家族の協力があるといいですね。
おっぱいに頼らずともおいしいものがある、安心できる、ということを、ママだけでなく家族みんなで分かち合えると赤ちゃんの気持ちの切り替えもスムーズです。それがわかったお子さんは、ぐんと成長するんです。「おいしいね」ということを共感しあったり、スキンシップをたくさんとりながらお子さんの頑張りポイントはいっぱいほめてあげてくださいね。

思い切り外遊びをするなど、発散できる時間も作ってあげられるといいでしょう。

パパカメラマンでライターのSOGENさんファミリーの断乳のようすがつづってあるこちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
断乳のときのお子さんのようすがとてもよくわかりますよ。
CLICK▶︎1歳8ヵ月になる娘の断乳についての話

断乳時の乳房ケア〜乳腺炎にならないために

断乳後に乳腺炎やしこりなどのトラブルにおちいらないためにも、2週間は授乳中と同じようにママの食事に気を配るようにしましょう。
乳房のはり方を見ながら食事量を調整します。

断乳をすると、それまで母乳を作っていた乳房がはったりすることもあるので、乳房管理が大切です。母乳がさほど出ていない時期で乳房がはることがなくても痛みが出ることもあります。乳房マッサージ(手技)を受けるなどして、乳腺炎にならないようなケアをするのが大切です。助産師に相談しながら進めると安心ですね。

断乳当日
日中のみ数回、搾乳(圧抜き程度)します。
夜中は搾乳しません。
どの程度、搾乳や圧抜きをすればいいかは、ママの乳房の状態によるので、回数などを自己判断だけで進めてしまうと乳腺炎になってしまうこともあるので要注意です。

2日目
乳房の張りが強い日です。冷えピタなど保冷剤で軽く冷やすようにしましょう。
日中のみ数回、搾乳(圧抜き程度)します。夜中は搾乳しません。

3日目
3日目の朝は、スッキリするまで搾乳可能です。乳腺炎などの予防のためにもできる限りこの日に母乳ケアの手技を受けるのがおすすめ。

3日目以降
搾乳したい気持に沿い1~4回程度行ってもOKですが、夜中は搾乳しないようにしましょう。
乳房の張りがなければ2~3日、そして1週間に1回と搾乳の間隔をあけていくようにします。

1週間後になったら2回目の手技、1ヵ月後に3回目の手技、といった具合に少しずつ間隔を開けながら乳房マッサージを受けて乳腺炎対策を行うといいでしょう。
※乳房の状態により、手技の回数や間隔は異なります。

 

<入浴について>
3日間は、湯船につかるのは胸から下の半身浴にしましょう。乳房はなるべく温めずにお風呂上がりに冷やしてもいいでしょう。
シャワーだけですますのも手です。
洗髪も無理にする必要はありません。

 

断乳は親子で無理なく。メリットに目を向けて

断乳に挑戦をしても大切な子どもに泣かれてしまうとママの心も痛みますよね。
でも、夜間授乳がなくなり、ママのコンディションも整いやすくなることや、赤ちゃんから子どもへと成長する過程としてメリットに目を向けてみると2〜3日辛抱して新しい親子関係へのステージに入っていけるようになりますよ。

断乳後の乳房トラブルなどを引き起こさないように、家族の協力や専門家の手をかりながら一緒に乗り越えられるといいですね。乳房がはって赤ちゃんを抱っこできないママもいますから、パパや家族の協力があると心強いですね。腕を上げにくいので、洗濯ものを干すといったこともお願いしたいところです。
ご家族の協力はきっと、心と行動と両方の面から大きなサポートとなるでしょう。親子や夫婦の絆が深まったり、見直されたりできればさらにうれしいことです。

卒乳をさせてあげようと2歳過ぎまで飲ませた後に、やっぱりそろそろ断乳を、と気持ちの整理がつくママも少なくありません。 母乳育児をやめるタイミングが1年未満と短くても、4〜5歳でごはんをいっぱい食べていて甘え飲みをしていても、ママがなっとくしたタイミングで断乳をしようと思えて、それまで「授乳ができてよかった」と思えるような支援ができたらいいなと思っています。

断乳、卒乳いずれを選んでも、それぞれのペースで、家族と相談しながら進めてみてください。

断乳後の乳房ケアができる桶谷式母乳相談室

ママの母乳育児に関する悩みには

おっぱいが出ていないみたいで不安 

おっぱいが痛い

赤ちゃんがうまくおっぱいを飲めていないみたい

など、たくさんありますよね。

そんなママの悩みを解決してくれるのが、桶谷式の助産師の方々。授乳や搾乳の方法など母乳育児に関することなら、なんでも答えてくれるエキスパートなんですよ。

断乳のときの乳房ケアなども相談にのってくれますし、乳腺炎にならないための手助けをしてくれます。オリジナルの乳房マッサージで柔らかくしてしこりなどができにくくしてくれたりもします。

今回はそんな桶谷式の助産師さんたちに、ママたちのお悩みについて質問してみました。「その方なりの母乳育児ができ、お子さんの成長を感じる断乳をしてよかったと満足していただけることが支援者のよろこびでもあるんです」とおっしゃいます。

直接悩みを相談したい!というママは、全国約330箇所にある「桶谷式母乳育児相談室」に、気軽に相談することもできますよ。

授乳や搾乳の指導も行っているので、以下「OPPA!」 から気軽にご相談ください。

桶谷式って?

桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。

第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。

また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。

現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。

監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会


イラスト/ふみぽっくる

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