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家族みんなの心がけがウイルスから身を守る!③手洗いについて

#パパ #親 #ママ

家族みんなの心がけがウイルスから身を守る!②マスクについて」では、マスクの本来の役割、感染リスクを下げる正しいつけ方など、着用する際に気をつけておきたいポイントをご紹介しました。

次は、ウイルス対策でとても有効だといわれている「手洗い」についてのお話です。

ウイルスの多くは、「手」で体内やおうちのなかに持ちこまれる

テレビやラジオのニュース、政府機関が発表しているウイルス対策情報を見てみると、「手洗い」を心がけるように強く指導していますよね。それは、先の記事「家族みんなの心がけがウイルスから身を守る!①感染症について」でもお話ししましたが、ウイルスなどの病原体の多くが、私たちの“手”にくっついて体内やおうちのなかに侵入してくるからです。手洗いを怠ると、接触感染を引き起こすリスクが高まります。また、ただ手を洗えばいいのではなくて、“正しい手洗い”というのがとても大切です。



● 手洗いしてから消毒、消毒してから手洗い どっちが正しい?



では、正しい手の洗い方を紹介する前に質問です。

みなさんは普段、手を洗うときは“手を洗ってから消毒”をしますか? それとも、“消毒をしてから手洗い”をしますか? 私たちは小さいころから、学校で「給食の時間だから手を洗いましょう」と教えられていることが多いので、手洗い自体はわりと定着していると思うのですが、そもそも石けんは何を落とすためのもので、消毒はどんな効果があるかを知っているママやパパはどのくらいいらっしゃるでしょうか。

この答えのヒントを知るために、まずは「石けん」と「アルコール消毒液」それぞれの役割を見てみましょう。

・石けん…病原体や汚れは落とせるが、殺すことはできない
・アルコール消毒液…一部の病原体を殺す力がある

というのが、それぞれの役割です。つまり、手洗いで落としきれなかった病原体を、アルコール消毒液がやっつけてくれるという関係性なんですね。

ですので、正解は「手を洗ってから消毒」なんです。

でも、病原体を殺す力があるなら、逆の順番でもよさそうですが…。


ここで一度、飛沫の話になりますが、私たちの手には家族や友人などいろいろな人と会話をしたときに、目に見えないこまかなつばが飛んでいます。つばなどの汚れは、乾くと膜になって残っていることがあります。手の表面にラップが貼られているような状態です。この状態で消毒をしても、膜の下にいる病原体までは届きません。なので、石けんでこの膜を落としてから消毒をすると、効果が高くなるんです。



手の表面に付着した汚れや病原体を落としてこそ、本当の手洗い!

それでは、手洗いと消毒の順番がわかったところで、さっそく正しい手洗い方法を実践していきましょう。

・指先やしわまで洗うことを意識したことがない
・手洗いは、強くこすり合わせる「ゴシゴシ洗い」がよく洗えている気がする
・石けんをよく泡立てるのがめんどうなので、泡立っていなくても洗っちゃう
・手を洗うときは石けんを使わず、水でさっと流して終わり

みなさんのなかでこのような手洗いをしている方がいたら、これからご紹介する正しい方法を見て、自分の手洗いのクセをチェックしてみてください。

● 正しい手洗いのポイント①
洗い残しをふせぐには、指先→根元に向かって順番に洗う




正しい手洗いとは、
1 指先
2 爪の間
3 指(指のしわも含む)
4 手のひら
5 指と指の間(手のひら側・手の甲側)
6 手のひらの側面(小指側)
7 親指(指と指の間も含む)
8 手首

8つのパーツをしっかり洗えていることです。ひとつのパーツにつき、5往復ほどこするのが目安です。指の股や親指は、洗い残す率が高いので意識しましょう。

佐伯先生によると、「指先から根元(手首)まで」を下から上にたどるように洗うと、洗い忘れることが少ないとのこと。また、洗い流すときは反対に、「根元(手首)から指先」に向かって泡(汚れ)を追い詰めるイメージで洗い流すとよいでしょう。


● 正しい手洗いのポイント②
「なでなで洗い」で、かおを洗うように手指もやさしく洗う

また、もうひとつ大切なポイントは“こまかい泡でなでるように洗う”こと。洗顔するときと同じように、やさしく両手をすり合わせて、病原体や汚れを泡にからめ取ってもらうイメージで洗いましょう。こまかい泡は、手指の股やしわに入りこんで汚れを全部浮かせてくれる役割があります。はじめから泡で出てくるポンプ式のものだと、泡立てる手間も省けるので小さなお子さんも使いやすいですね。

力をこめたゴシゴシ洗いがなぜだめなのかというと、肌を強くこすることで皮フのバリア機能をこわし、手荒れを引き起こします。すると、ヒビ割れなどのガサガサしたところに病原体が入りこみ、ますます落とせなくなってしまう場合もあるんです。

以下の動画を見ながら、みなさんもチャレンジしてみましょう。
【babyco ママと赤ちゃんの手洗い講座】


● 正しい手洗いのポイント③
洗ったつもりになってない? 水でさっと流すのはNG

料理中やトイレを済ませたあとに、よく「石けんで洗うほどでもないから…」と、水でさっと流して終わり!ってときがありますよね。これは、“手を水で濡らしているだけ”なので、正しい手洗いとはいえません。手を水で流しただけでは、手の表面に付着した病原体は落とせないのです。



手洗い後も油断しないで! きれいをキープする手の拭き方

● 拭くもの次第では、再び病原体が手に付着することも
せっかく石けんできれいに手を洗っても、拭くものをまちがえると再び病原体が手指に付着し、接触感染を引き起こすことがあります。「正しく手を拭くまでが手洗い」ということを念頭において、正しい手の拭き方を覚えましょう。


●できれば、使い捨てのペーパータオルを使おう
感染をふせぐためには、マスクと同様に手を拭くものも“一度汚れたものは捨てる”を心がけたほうがよいでしょう。フェイスタオルなどを一度使って捨てるというのは経済的ではないので、ペーパータオルのような使い捨てタイプがおすすめです。

トイレや洗面所などに家族共有のタオルを置いているご家庭は多いと思いますが、タオルの使い回しは、正直おすすめできません。自分は気をつけて手を洗っていても、家族のなかにいい加減な手洗いをしている人がいて、その人のあとに手洗いをすることになったとしたら…。手に残っていた病原体がタオルにうつり、その病原体があなたの手にくっつくと思うと、タオルはひとり1枚と決めたほうが安心できますよね。

もし、タオルはひとり1枚と決めても不安な方は、不要なタオルや手ぬぐい、古いTシャツなどを一度洗濯し、小さく切って手拭きのストックにするのもいいでしょう。手を拭いたら、使い回さずに捨ててください。これは、身近で発熱者や具合の悪い人が出た場合に、接触感染を広めないためにも役に立ちますのでぜひ覚えておきましょう。



外出先での手の拭き方はどうする?

次に、外出先での手の拭き方について考えてみましょう。自宅と環境が異なりますから、お店にペーパータオルが設置されていないかもしれませんし、ほかの人も使うものだから拭くものをきらしているかもしれません。そんなときに持っておくと安心なのが「マイタオル」です。それも、1枚ではなく2〜3枚です。

病原体は湿った環境が大好きなので、手を拭いて湿ったハンカチをポケットにしまっておくと、どんどん増殖していきます。ですので、濡れている状態のハンカチを使い続けるのではなく、“よく使ってびちょびちょになったら取り替える”を目安に、ハンカチを取り替えて使うことで、手指の清潔を保つことができます。



続いて、手洗いとセットで行う「消毒」についてのお話をしたいと思います。手洗いと同じくらい大事なことですので、ぜひご覧くださいね。

消毒についてのお話はこちら



今回お話を伺った先生

佐々木圭子先生

厚生中央病院 感染管理認定看護師、フィットテストインストラクター。急性期病院の感染管理者としてマスクなどの個人防護具や手指衛生など感染対策の指導・教育などを行う。感染対策を通じて医療機関と地域の安全を守り、病院の縁の下の力持ちを目指している。


佐伯潤先生

国士舘大学 防災・救急救助総合研究所 嘱託研究員。『訓練に勝る防災はナシ』をコンセプトに、数々の企業の防災計画の立案と、計画実施のための訓練設計と教育を務めている。また、大手スポーツ製品メーカーや消防製品メーカーなどのアドバイザーとして、防災製品の開発にも参加。

ライター:太田菜津美(babyco[ベビコ]編集長)

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