保育士免許と幼稚園教諭一種免許を所持。子育ての悩み相談に乗る子育て支援を担当していた経験もあり。6年間保育士として働いた後、未経験でWebライターの世界へ!保育士としての経験と知識を活かし、ママ・パパが楽しく子育てできるように子育て情報を発信します♪
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赤ちゃんが飲む母乳とミルクの違いは、気になるところですよね。
粉ミルクを使いたくても「やっぱり母乳の方がいいのかな」と悩んでいるママもいるのではないでしょうか?
この記事では、元保育士である筆者の視点から、母乳とミルクの違いをご紹介します。
母乳と粉ミルクに関してのよくある質問にも回答しているので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
特にミルクに対して不安を感じているママは必見です!
母乳と粉ミルクの違いは、栄養価の面ではほとんどありません。
資料:厚生労働省「母乳及び乳児用調製粉乳の成分組成と表示の許可基準」
どちらを使っても問題はありませんが、そう言われると迷ってしまいますよね。
母乳と粉ミルクの違いを、それぞれのメリットとデメリットから見ていきましょう。
<母乳のメリット>
・おでかけの荷物が減る
・免疫がつく
・消化吸収がいい
・コストがかからない
<ミルクのメリット>
・飲んだ量がわかる ・栄養バランスがいい
・ママの自由度があがる
・ママ以外が授乳できる
<母乳のデメリット>
・飲んだ量がわからない
・腹持ちが悪い
・ビタミンKが不足しがち
・乳房のトラブルにつながる
<ミルクのデメリット>
・母乳特有の免疫成分がない ・コストがかかる
・衛生面に注意が必要
・調乳の手間がかかる
母乳と粉ミルクのメリットとデメリットを把握した上で、完全母乳にするか、粉ミルクを使うか検討してくださいね。
保育園に入園する予定がある場合は、粉ミルクに早めに慣れておくことをおすすめします。
粉ミルクの味はメーカーによってそれぞれ異なるので、赤ちゃんの好きなミルクのメーカーがあるはずです。
私が保育士として働いていた公立の保育園、私立の保育園、病院付属の保育園ではいずれも、日頃ご家庭で使っているミルクを保育園にも缶で持ってきてもらい保管して使っていました。
保育園に入る前は完全母乳だった赤ちゃんの場合、急に粉ミルクを飲むことになると飲めない子もいるので、保育園の利用を考えている場合は、早めに粉ミルクに慣れさせてあげてくださいね。
粉ミルクを拒否されてしまった場合は、こちらの記事も参考になりますよ。
CLICK▶急に始まる哺乳瓶拒否?! 月齢別の克服方法とおすすめグッズ
母乳と粉ミルク、どちらを使うかで悩んでいるママ&パパからの質問と回答をまとめました。
完全母乳にするか、混合にするか、それとも粉ミルクのみにするか。
悩んでいるママ&パパはぜひ参考にしてくださいね。
母乳と粉ミルクはどちらがいいのか。
答えは、どちらでもOKです。
母乳にしかない免疫成分は確かにありますが、粉ミルクは母乳に似せた成分で作られています。
保育士をしていたときに
・完全母乳で育った子
・母乳とミルクで育った子
・粉ミルクのみで育った子
をそれぞれ保育してきましたが、どの子も問題なくすくすくと成長していました。
母乳と粉ミルクどちらを選ぶか迷ったら、赤ちゃんにとってどちらがいいかを考えるように、ママにとってもどちらがいいか、先にご紹介したメリット&デメリットを参考にしながら考えてみましょう。
産後は生活も激変し、ママはストレスが溜まることもあるでしょう。
完全母乳にこだわってつらい思いをするのであれば、粉ミルクを使ってもなんの問題もありません。
完全母乳にこだわりたいのであれば、ママの無理のない範囲で母乳をあげてください。
どちらでも赤ちゃんの成長に基本的な影響はないので、ママの生活スタイルや体調などで決めたっていいと思います。
母乳にはさまざまな免疫成分が入っています。
免疫成分の効果は、3つです。
・細菌やウイルスなどと結合して、病気になりにくくする
・消化管のバリア機能を高めて、アレルギーを発症しにくくする
・病原体と戦う細胞を活性化させる
生後間もない赤ちゃんにとって、母乳から得られる免疫効果は大きなものです。
ですが、赤ちゃんはお腹の中にいるときに、ママから既に免疫物質を受け取っています。
母乳の出が悪かったり、ママの体調が悪かったりして、母乳をあげることができなくても、自分のことを責めないでくださいね。
ママが笑顔でいられることが、赤ちゃんにとっての幸福にもつながります。
赤ちゃんが母乳を嫌がったり、乳房のトラブルで母乳があげられなかったりすると、不安になってしまうことがありますよね。
母乳には確かに、特別な免疫成分が含まれています。
しかし、粉ミルクには母乳に似せた栄養素が多様に含まれているので、粉ミルクのみの授乳でも問題はありません。
筆者は保育士時代に、完全ミルクですくすく育った子も何人もみてきましたが、心配な場合は、母乳に近い成分のミルクを選んでみるといいかもしれませんね。
先述したことではありますが、赤ちゃんはお腹の中にいるときに、ママから免疫物質をもらっています。
母乳を飲めなくても、赤ちゃんの免疫がゼロになるというわけではないので、安心してくださいね。
赤ちゃんが母乳を飲まなくて困っているママ&パパは、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
▶【助産師監修】母乳を飲まない?! 赤ちゃんの様子から原因と対処法がわかる!
赤ちゃんが1回ミルクを飲む時間は10~15分が目安です。
それよりも早い、または時間がかかる場合は、乳首を使い分けると改善されるかもしれません。
乳首の穴の形は3種類あり、それぞれミルクの出が違います。
名称 | 穴の形 | どんな赤ちゃんに 向いている? |
丸穴 | ○ | ・授乳に時間がかかる |
クロス カット |
X | ・飲むのが早い |
スリー カット |
Y | ・さらに飲むのが早い |
丸穴 < クロスカット < スリーカット
の順で、吸う力が必要になっていきます。
赤ちゃんの吸う力に合わせて乳首は使い分けましょう。
あまり早くに飲み過ぎてしまうと満腹感が得られない可能性があり、授乳に時間がかかると赤ちゃんが疲れてしまいます。
哺乳瓶を購入するときには、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
▶哺乳瓶は何本用意する?新米ママ必見!哺乳瓶の必要本数&選び方
母乳にするかミルクにするか? を検討するときに、赤ちゃんの体重の増え方や太り方が気になるママもいますよね。
結論から言うと、母乳だから、ミルクだからと体重や太り方についてあまり気にする必要はありません。
母乳と粉ミルクのカロリーは、ほぼ同じです。
母乳と粉ミルクで太り方に違いが出ることはないので、どちらを選んでも大丈夫です。
赤ちゃんの体重の増加が大きい場合は、母乳・粉ミルク問わず、飲み過ぎの可能性があります。
体重の増加が早い赤ちゃんが粉ミルクにして、飲んでいる量を確認してみると、思っていたよりも飲んでいたということも、実際にありました。
母乳は、赤ちゃんが実際に飲んでいる量がわからないというデメリットがあるので、粉ミルクにすることも検討してみてくださいね。
助産師によるこちらの記事も参考に!
CLICK▶︎体重の増え方を気にしすぎないで!
一般的に母乳を飲んでいる赤ちゃんの方が、緩い便が出る傾向にあります。
これは母乳が粉ミルクに比べて乳糖という成分が多く含まれていることが原因です。
乳糖の効果によって、腸内のビフィズス菌が活性化されて、排便が促されることで、緩い便が出やすくなります。
ミルクを飲んでいる赤ちゃんの便は、粘り気のある、やや固めの便が出やすいです。
母乳と粉ミルクでは出る便が違うことがありますが、身長・体重ともに問題なく増えているようであれば、心配しなくても大丈夫です。
母乳と粉ミルクの違いと、よくある質問についてご紹介してきました。
どちらを選んでも、赤ちゃんは問題なく成長してくれます。
母乳に頼ったときに、一番影響が大きいのはママです。
迷ったときには、ママの体調やママがどうしたいかなどで決めるのが一番。
ママ&パパで相談して、母乳と粉ミルクどちらかにするか、併用するかは検討してみてくださいね。
相談の際には、ぜひこの記事を参考にしていただければ幸いです。
イラスト/ふみぽっくる
【連載記事】
\保育士ライターの家庭で使える保育のコツ/
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