元高校教員で、現在はフォトグラファー・ライター。 3歳の娘を育てる父で、子どもの顔写真を毎日撮影するプロジェクトを実行中。 ブログ『23時の暇つぶし』 では、娘の成長記録をパパ目線で発信。
子どもに絵本を読み聞かせしていますか?
読み聞かせしてあげたいけれど、いつごろからすればいいのだろう?
と、始めどきに悩んでいるパパママもいるでしょう。
本記事では、絵本を0歳から読み聞かせしはじめた宗玄さん家の実体験をもとに、絵本と関わることで4歳になる娘がどう変化していったのかを体験談として綴っています。
読みきかせたその数500冊以上。我が家の子どもは間違いなく絵本から大きな影響を受け、言葉を学習していきました。「絵本の効果」や「オススメの読み聞かせ方」を紹介します。
元高校教員で現在フォトグラファーの僕が、パパの目線から子育てについて考えていく連載『宗玄さん家の普通だけれど特別な日々』。
第12回目は「絵本の読み聞かせ」をテーマに、子どもが絵本から得たことや関わり方の変化を、0歳から4歳までの体験談を交えて綴っています。
子育てを始めると、
と疑問に思う方も多いかもしれません。
実際に絵本を読み聞かせしてみたものの、
と、読み聞かせをやめてしまうご家庭も多いのではないでしょうか?
もちろん、嫌がっている赤ちゃんに無理矢理絵本を読み聞かせする必要はないのですが、絵本を読み聞かせし続けていると、1歳になる前から赤ちゃんの反応が明らかに変化していくのがわかるようになります。
我が家の娘は、
生後8ヶ月頃には絵本に視線を向けて「ギャー」「うー」といった反応をしながら5冊程度の絵本を集中して読めるようになっていったし、
10ヶ月頃には明らかに他の本とは反応が違う「好きな絵本」ができていました。
1歳になる頃には絵本にゾウが出てくると腕でゾウの鼻のマネをするようになったり、好きなキャラクターにキスをするようになったり、
1歳3ヶ月には絵本を指差しながら「イチゴ!」と答えられるようになっていました。
継続して絵本を読んでいると、自分からの発語はなくても、「ウサギはどれ?」と聞くと指差しができるようになったりする経過もあるので、言葉がでない時期にも絵本を通して言葉を覚えていっていくんですよね。
なので、0歳から絵本を読み聞かせしていくといいと思いますよ!
絵本を0歳から継続して読み聞かせしてきた宗玄さん家では、1歳6ヶ月までに娘に大きな変化が見られるようになりました。
最初は絵本に視線を向けないところからスタートし、
▼
手を伸ばし
▼
声を出し、座って注視する時間が増え
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手マネをするようになり
▼
指差しをして「ネコ!」と発声するようになっていきました。
そんな宗玄さん家の子どもが、絵本の読み聞かせをすることで、どう変化していったのかを時系列でまとめました。
宗玄さん家の子どもが絵本の読み聞かせでどんな反応をしたか、月齢の時期別にご紹介しましょう。
⇒寝転がったり座ったりしながら、自分で絵本に手を伸ばすようになる。
<本選びのポイント>
すぐに口に入れたり舐めたりする時期なので、布絵本や厚紙の絵本がオススメです。
⇒絵本を読み聞かせすると、笑ったり・目をパっと開いたりすることがある。
<本選びのポイント>
視力が少しずつ見えるようになってくる時期です。大きな顔が書いてあったり、色がハッキリしていたりといった視覚的にわかりやすい絵本がオススメです。
⇒「ギャー」「うー」といった声を出して絵本を触る。
⇒カラフルな色に反応したり、本をめくることがわかって次への期待をもつようになる。
ページをめくるたびに次の絵への期待をもつようになる反応は、読み聞かせをしている親としても嬉しいこと。絵本の構造がハッキリわかるようになっていて、先を考えられるようになってきています。
⇒一緒に座りながら一気に5冊くらいの本を集中して読めるようになる。
1ヶ月前までは絵本を読み聞かせしていてもすぐに視線が逸れたり、別の遊びをしようとしていたので大きな変化が見られました。絵本の読み聞かせが集中力アップに繋がるかもしれません。
⇒赤ちゃんの反応が明らかに他と違う「好きな絵本」ができる。
⇒自分で本棚から本を取り出して、本をめくりながら眺めるようになる。
たくさんの絵本を読み聞かせることで、赤ちゃんの反応の違いがわかるようになってきます。子どもの好きなものができるというのは、親にとっても嬉しいことです。
⇒ゾウが出てきたら手を大きく動かして鼻のマネをしたり、絵本のキャラクターにキスをしたりする。
たくさんの絵本に登場するゾウは、各絵本によってそれぞれ色も形も異なるイラストのゾウですが、全てを「ゾウ」と認知できるようになっているのも発見できました。
⇒絵本を開きながら、「ネコはどこに居る?」と聞くと、ネコを見つけて指をさすようになる。
⇒絵本の中にネコを見つけて「ニャー」と指差しながら言うようになる。
⇒料理の絵本を見ると、一緒にかき混ぜたりと絵本と同じ行動をするようになる。
⇒絵本でイチゴを指差しながら「これ、なに?」と聞くと、「イチゴ!」と答える。
⇒ハンバーガーを指差しながら「これ、なに?」と聞くと「ハンビャガー」と答える。
絵本を通して動物や果物などの名前を知り、子どもの発語が促されることも多かったように感じています。
⇒好きな絵本の「しろくまちゃんのほっとけーき」の見開きページを暗唱できるようになる。
「ぽたあん」「どろどろ」「ぴちぴちぴち」「ぷつぷつ」「やけたかな」「まあだまだ」…
ひらがなを読めるわけでもないのに、絵本を指差しながら暗記していることを教えてくれたりもしました。知覚と聴覚を一緒に刺激する絵本は、子どもにとってもわかりやすいツールなのかもしれませんね。
子どもがまだ0歳児だった頃は、絵本が見えているのかいないのかもわからず、ほとんど反応もないような状態でしたが、読み続けていると、次第に絵本への集中度が高まり、じっと座って絵本に視線を向けるようになってきたのがよくわかるかと思います。
子どもの集中力はすごくて、そんなことができるようになったの?と、絵本を通して気付かされることも多くありました。
イラストで犬を認知できるようになったのも、いろいろな犬種をまとめて「犬」とわかるようになったことも、ハンバーガーを「ハンビャガー」と発音するようになったことも、2ページをまるまる覚えられるようになったことも、全て絵本を通して気付かせてもらいました。
絵本を通して親子で共通の遊びを楽しんだ経験は、もうすぐ4歳になる現在の道にも続いていて、毎日寝る前に絵本を読み聞かせし、親子のコミュニケーションツールとして大活躍しています。
それでは、子どもに0歳から読み聞かせを続け、3歳10ヶ月になる現在までに少なく見積もっても500冊以上の絵本を読み聞かせしてきた経験が、3歳児にどう影響していったのかをお伝えします。
0歳・1歳の子どもを育てているお父さんお母さんにとっては、ちょっと未来の話ですね。
少し大きくなった子どもが、絵本とどう関わるようになっていくようになるのかを伝えさせてください。
我が家の娘は3歳10ヶ月ですが、ひらがな・カタカナを読めるようになっています。
本当に特別なことはなにもしていなくて、ただ絵本を読んで、質問に答えていただけです。
絵本を読むことで文字に慣れていくのは大きくて、ひらがなを覚えてからカタカナはあいうえお表など一切なく、自然と覚えていました。
娘は恐竜絵本の影響で恐竜好きになったのですが、きっと一般の大人よりも恐竜について多くの知識をもっています。
好きなことに対しての集中力は目覚ましいものがあって、恐竜の図鑑を見ながら「トリケラトプス」「デイノケイルス」「モササウルス」…といった具合に恐竜の名前を当てていきます。
絵本を通して、自分の好きなものが増えていき、興味関心を高めていくのは親としてとても嬉しいですよね。
我が家の子どもにとって「好き」は恐竜でしたが、もちろん子どもによっては魚や電車や力士が好き!なんてこともありますよね。
絵本はそういった子どもの「好き」や「得意」に繋がるキッカケになり得ますよね!
宗玄さん家の親子が好きな絵本に、福音館書店から出版している「かがくのとも」シリーズがあります。
「かがくのとも」シリーズは、身近な植物・動物・モノ・現象を、事実の羅列ではなくストーリー性を大切にして絵本にしている月刊誌です。
例えば「水族館のお医者さん」や「カナヘビ」や「すいどう」や「かもつれっしゃがゆく」といった絵本があったり。大人にとっても面白そうでしょ?
水族館の魚が病気になった時にどう対応しているかといった裏側や、水道が自然界とどのように繋がっているのかといった目には見えない部分や、カナヘビはどんな生態でなにを食べてるの?といった生物の実態など、日常では見えない部分を絵本の物語にしているんですよね。
カナヘビの絵本を読んだあとに、たまたま公園でカナヘビを見かけると「カナヘビはしっぽが切れても平気なんだよね」と言って、絵本と現実がリンクして記憶が定着していることもあって、絵本の効果を実感しています。
0歳から読み聞かせを始めた絵本ですが、3歳10ヶ月になる今も、必ず毎日親子で一緒に読んでいます。
寝る前には2冊の本を抱えながら寝室に行き、本を読むとキャッキャと嬉しそうに笑い声を上げたり、時には僕や妻が眠そうにしていると「◯◯ちゃんが読んであげる!」と、僕たちに読み聞かせをしてくれるなんてこともあります。
絵本は僕たち家族を繋いでくれている側面もあって、今後も一緒に読み続けていきたいですね。
絵本を読み聞かせることの魅力は伝わりましたか?
絵本を読み聞かせることで、家族のコミュニケーションになるし、子どもの好きなものが見つかるし、さまざまなことに興味を示すようになりますよね。
0歳の赤ちゃんとどう遊んだり関わったらいいのかわからないといったパパにとっても、絵本の読み聞かせは親子にとってのオススメのコミュニケーションツールです。
次回は、絵本を読む習慣はどうやって身につけたの? といったことについて書いていければと思います。
子どもと一緒に絵本を読むことは、親子のコミュニケーションにとても役立ちます。 ぜひ、子どもと一緒に絵本を読んで、同じ時間を共有してみてください!
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PHOTO/宗玄浩