産休や育休を取ろう!と思うパパが増えることが、子育ての未来を変える|先輩パパからbabycoパパへエールを!インタビュー①渡邊大地さん(後編)

babyco vol.57の特集「パパの産休・育休」では、babycoママ・パパの声を中心に取り上げました。ですが、もう少しパパのリアルな声を聞き出したいところ…。そこで、パパ代表として2名の先輩パパにお話を伺っていきたいと思います!
お一人目は、3人のお子さんを育てながら両親学級や父親学級を開催している渡邊 大地さん。インタビューの前編では、産休・育休中の過ごし方のポイント、産前産後のママの心身の変化を理解することの大切さをお話ししていただきました。

後編では、渡邊さん流 夫婦円満のコツや、パパの育休取得に関する想いについて伺っていきます♪

週に1時間、夫婦で何でも話せる時間をつくってみよう

編集長(太田):二人目の妊娠がわかったときに、奥さまが「離婚したい」とおっしゃったように(インタビュー前編はこちら)、夫婦関係や子育てについて気持ちを発散できていないといつか突然爆発しちゃいますよね。
お互いにイライラしてストレスが溜まりがちなとき、話し合うタイミングや時間帯は気をつけたほうがいいんでしょうか。

渡邊さん:気をつけたほうがいいと思います。
ぼくたちの場合は、あるとき妻が「週に1回、夫婦の会議の時間をつくろう」って、毎週1時間、話をする時間をつくったんですね。

それまでは、妻がなんとなくイライラしていても、“イライラしていることはわかっても何が理由かわからなかった”から、おれかなぁ、仕事かなぁってビクビクしていたんです(笑)。夫婦の会議の時間をつくることで、妻のグチとかは週に1回まとめて聞ける体制ができたから、普段のささいなイライラがなくなったんですよ。
お互いに溜め込まなくていいし、ぼくも「たぶん自分じゃないな」っていう検討がつくんですよね。

編集長(太田):その会議は何でも話すんですか? 仕事のグチとか、今日は上の子が大変だったとか。

渡邊さん:基本的には、妻は「子どものこと以外の話をしよう」って。
ぼくらは共働きなんですけど、仕事から帰ってくるとぼくが「今日うちの子どうだった?」「かわいかった?」「写真撮った?」って子どもの話ばかりするので(笑)。妻は子どもをそばで見ているから、「昨日と同じだよ」って。「それより、私の体調や悩んでいることをもっと聞いてくれ」っていうので夫婦会議が始まったんです。
もちろん、子どもについての大事な話はしますけど、極力は子ども抜きの話になるようにしていますね。

 

子どもの話ばかりになってない?ママの話にも耳を傾けて

編集長(太田):子どもの話ばかりにならないように、ママの話に耳を傾けてあげたほうがいいのかぁ。

渡邊さん:ぼくも、毎日子どもの話を聞いていて「自分はいい父親なんだろうな」って思っていました。でも、妻からすると「子どもは1日でそんなに変わんないよ」って(笑)。ぼくは毎日子どもの話を聞いていたから会話が多い夫婦だと思っていましたが、妻は「子どもの話を除いた会話なんてゼロじゃん。そんなの全然会話が多いって言えないよ」と

編集長(太田):女性からすると、話したいことっていっぱいあるんですよね。毎日、ちっちゃな気づきがとにかく多いので。今日はスーパーで大根が安く買えてうれしかった!とか。

渡邊さん:夫婦の会議のときもありました(笑)。最近のスーパーで売っている野菜について、妻が語るっていう。そういう話も、妻からすると大事なんですよね。

 

そばにいてくれる「家族」のためにも、産休や育休を取ろう

編集長(太田):パパの産休・育休の話に戻りますが、アンケートでbabycoパパたちに「産休または育休を取得したいか」を聞いたんですね。取得したい・したくないパパのほかに、私が気になっているのは「取ろうか迷っている」というパパたち。迷っている方々は、何を決め手に考えるといいでしょうか?

迷っているパパの状況としては、「会社的に取りづらい」というのが一番多くて、「部署のなかで仕事の調整がしづらい」「上司に取得している人が少ないから言い出しにくい」というのもあると思います。

渡邊さん:ぼくもわかるんですよね。一人目が3歳くらいのときに今の会社を立ち上げて、それまでは会社員だったんですけど。妻は朝礼があるので、ぼくが子どもを保育園に送りに行こうと思ったんですが、どんなに早く送り届けても電車の関係で5分間に合わないんですよね。

なので、朝の出社を10分くらい遅らせて、終わりを10分長くできないでしょうかと相談したら、もう明日から来なくていいぞって。結局、ぼくはクビになるわけにはいかなかったので、妻に謝って送り迎えをお願いしたんです。そういう会社にいたので、気持ちはわかります。

編集長(太田):その当時は、今ほど、子育てと仕事を両立するための柔軟な考えや制度がなかった時代だと思いますが、たった10分でも許されなかったんですね…。

渡邊さん:ぼくはビビって考えを改めましたけど、結局1年くらいで辞めたんです。その会社が、生涯ぼくを助けてくれるわけじゃない。ぼくが死ぬとき、そばにいてくれるのは“家族”なので、あのとき会社にしがみついたのってすごくバカバカしかったなって。
出世や昇級に響くかもしれないけれど一生そこにいるわけじゃないから、ひとりの父親としての気持ちを優先して、取りたいなら取ったほうがいいんじゃないかと思うんですよ。

あと、前例がないことについては、ぼくは三人目が生まれたときに1ヵ月間会社を休んだんです。
とても悩みました。ぼくが休むことで、スタッフが「子育てで1ヵ月休むってどうなの?」って思われちゃうかなって。でも、ぼくが休みを取る姿勢を見せないとと思って「1ヵ月休みます」って言ったんです。

 

産休・育休取得のモデルが増えると、後輩パパたちが取りやすくなる!

編集長(太田):渡邊さんみたいに、自分が育休を取っている姿を見せようっていう方が増えると、部下のみなさんも「取ろう」って思えますよね。

渡邊さん:プレッシャーがかかりましたけど、会社をつくったときのほうがよっぽどプレッシャーかかったなぁって(笑)。さらに上には、車を買ってローンを払い始めたとき、住宅ローンで何千万の借金を背負ったとき…育休を取ることよりも負担のかかることっていっぱいあって。
取りたいけど取れそうかわからないっていうんだったら、もう取ろうよ!って思いますけどね。

育休を取る人がどんどん出てこないと、モデルケースがないから、これから取る人たちが「育休中に何をしたらいいんだろう?」って無駄づかいしちゃうんですよね。うまく使えた人、使えなかった人のいろんなケースが出てくると、育休の上手な活用方法が見えて「取りたいな」って思う人が出てくる。

 

「おにぎり」がきっかけで心に芽生えた、“パパとしての幸せ”

編集長(太田):産休や育休を取得して、産後すぐからパパがお子さんと関わっていると、子どもとの関係はどうなると思いますか?

渡邊さん:ぼく、本当に後悔しているのが、一人目に関してはほぼ育児をしなかったんですよ。沐浴、おむつ替えもほとんどしていないし、夜泣きがあるって知ったのも二人目のときでした。そのくらい、何もしなかった。
よくありますけど、「泣いてるよ、おっぱいあげたら」なんて平気で言う人間だったので。

その結果、長男のぼくに対する「この人は安心して身を預けられる」っていう信頼感がずっとできなかった。何でも「ママ、ママ」、いつでも「ママ、ママ」で。ぼくには頼りにもこなかったので。愛着形成がなかったのは、間違いなく産後に長男のお世話をしなかったからだと思っています。

去年くらいかな、小学校が休校になって息子に勉強を教えるようになって、息子のぼくを見る目が変わって親子関係が良好になったんです。
これから子育てをする人には、そうなってほしくないですね。下手でもいいから、生まれてすぐからたくさん接したり話しかけたりしないと。何年か経ったときに「パパ」って呼んでもらえないのはすごく悲しいから。

編集長(太田):下のお子さんの渡邊さんに対する態度は、全然違いますか?

渡邊さん:全然違いますね。二人目から心を入れ替えたんですけど、二人目や三人目に関しては0歳でも1歳でもぼくとふたりでお留守番できますよ。長男はぼくとお留守番できなかったので。

編集長(太田):下のお子さんの妊娠や出産でママが入院するってなったとき、上のお子さんとふたりで過ごす際に、渡邊さんなりにがんばったことや工夫したことはありますか?

渡邊さん:ごはんの準備などですぐに義理の母を呼んでしまったので、ぼくが自分で解決しようと思ったことは当時ほとんどなかったんですね。義理のお母さんも泊まり込みで、保育園の送り迎えもお願いしちゃって、ぼくはできるだけいつも通り仕事に行くって感じだったので。

本当にだめな父親だなぁって思うんですけど、ひとつ覚えているのは、義理のお母さんが来てくれる前に長男が朝ごはんを全然食べなくて。ずっと「ママ、ママ」って泣いて食べなかったんですね。
困ったなって思ったときに、ふと「給食でおにぎりが出たときに、すごくよろこんで食べていたんです」って連絡帳に書いてあったような気がして。小さなおにぎりを作ったら、息子がそれを食べたんですね。こんなちょっとの工夫でごはんを食べてくれるんだ!って。すごくうれしかったのを覚えていますね。

編集長(太田):すごく大事なことですよね。どうしたら食べてくれるかなって考えて、食べてくれたときに「うれしいな」って感じることは、父親としての幸福感ですね。

 

お話を伺った先輩パパ:渡邊 大地さん

株式会社アイナロハ 代表取締役。札幌市立大学看護学部 助産学専攻課程 非常勤講師。産婦人科や自治体などで、これまで1万8000人以上の産前産後の夫婦向けに両親学級、ワークショップ、講演を実施。『産後が始まった!』『夫婦のミゾが埋まらない』(カドカワ)など著書多数。

 

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