babyco編集長。書籍編集者。
新潟の山奥で肉用牛を飼育しながら、野菜やくだものを育てる祖父母のお手伝いをきっかけに、丹精込めて作られた食材のおいしさ、食べることや命の大切さを学ぶ。特集記事、離乳食やママごはんなど幅広く担当。ママ・パパの気持ちに寄り添った記事の制作を心がけている。
2022年4月1日〜、10月1日〜の2段階に分けて行われる育児休業法の改革。なかでも、ママとパパに注目していただきたいのが、“パパも育休とは別に産休を取れるようになる”という点です。妊娠中のママも、「これからきょうだいを考えるかも?」という産後のママも、新しい子育ての未来について一緒に考えてみましょう!
パパも産休を取れる時代に!2022年から育児休業法はどう変わる?|みんなで考えよう パパの産休・育休①では、
● 2022年4月1日から、産休や育休を取得しやすい“雇用環境”が整う
● 2022年4月1日から、育休を取得できる人の“雇用期間の制限”がなくなる
● 2022年10月1日から、パパも産休を取得しやすくなる。さらに育休を分割して取得できるなどの変更がある
など、どんな風に制度が変わるのか?のお話をしました。
また、産休・育休に対するbabycoママ・パパのホンネを探りました。
パパとしては産休や育休を積極的に取りたいが、会社の状況や上の人たちとの考え方のすれ違いにより、取りたくても取れないという現状があるようです。
産休や育休を取得できたママ・パパ。
産休や育休を取得できなかった or しなかったけれど協力し合ったママ・パパ。
どちらのご家庭も、赤ちゃんが生まれる前とすぐの時期をどんな風に過ごしたのか、参考にしたいですよね。
そこで、まずは「産休や育休を取得したbabycoママ・パパ」の子育ての協力アイデアをたくさんご紹介します!
ママとパパが産休や育休を取得したご家庭に、「取得中にしておいてよかったと思うこと」を教えていただきました。
お互いが家にいられるからこそ、「協力して子育てをしよう!」とがんばる気持ちが芽生えたおうちが多いようです。また、ふたりがそろう貴重な時間を使い、今まで相談したいと思っていたけれどできなかった話などを話し合って、スッキリ解決させたおうちも。
〜産休・育休中にしてよかったこと〜
● はじめての子育てで私もパパもギモンや不安が多く、相談したり調べたりして情報共有をしながら協力できたのがよかった!
● 家族の時間がはじめてゆっくり取れたのがよかったです。お互いに時間があるので、保険など固定費の見直しができました。
● 私が下の子を見ていたこともあり、育休の4ヵ月間みっちりパパには上の子とたくさん遊んでもらえたので、親子の仲が深まりました。ママにべったりも少なくなって、私の自分時間もできました。
● 産後の体調がどうなるのかを、出産前から具体的に話せたのがよかったです。見た目が元気そうだから、家事や育児をなんでもできると思われていたので…。
● パパが私と同じくらい子育てや家事に協力してくれたことで、私が出かけているときも問題なくお世話してもらえています。
● 出産前にお部屋の準備はしておいたのですが、実際にわが子をお迎えするとベビー用品のレイアウトが気になりました。動線が悪かったので、一緒に模様替えをすることができました。
● 月に1回、夫婦の話し合いの時間を必ずつくりました。覚えやすいように、子どもの誕生日の日にちに設定して、このひと月の子どもの成長を話し合いながら記録したり、家事や育児の負担がかたよっていないかなどを話し合ったりしました。
● パパの仕事が土日休みなので、自分だけがつきっきりで育児をしていると平日におでかけするのが難しくなるなと思っていました。でも、産休や育休中は夫婦で家にいるので、平日の昼間の空いている時間帯にお買いものができ、気分転換になったのがよかったです。
● お互いに育休取得を早めに職場に伝えておいたことで、復帰の際もスムーズに職場に戻れたのがよかったと感じました。
● 夜泣きや夜間の授乳・ミルクで寝不足になりしんどかったので、たまにパパに変わってもらい私が夜通し眠れる日をつくりました。
● 双子なので、子どものお世話はなんでも一緒にやりました! おむつやミルクを購入するときも、ふたりでお店に行き値段をチェックして、とにかくなんでも声をかけ合って相談しましたね。パパががんばってくれるたびにほめまくって、感謝の気持ちを伝えてました^^
● 泣く、寝る、おむつ替え…赤ちゃんの生活時間の感覚が身につき、それをふまえて家事の分担などについて、改めて話し合うようにしました。
● 退院後しばらくの過ごし方や、やってほしいこと、夜間対応など、育休中の生活についてあらかじめイメージをしながら話し合いました。
● 「産後は動けないから」と伝えておき、ほぼすべての家事をお願いしました。苦手そうにしながらもがんばっているパパの姿が見れてよかったです。ベビーベッドの組み立てなどもやってくれて、助かりました。
● お互いの今後の働き方について、ゆっくり話すことができました。あと、保育園を一緒に見学できたので、先生たちの雰囲気や環境を見ながら話し合って決められたのがよかったです。
● 子どもの書類や手続き関係、家事のやり方などを全部ノートに書いておきました。産後はいちいち指示を出すのもしんどく、同じことを何度も伝えなくて済んだので気持ちがラクでした。
● 育児に必要なものの買い出しができたこと。産前に買えなかったものや買いそびれたものもあったし、コロナ禍で赤ちゃんを連れて外に出るのも不安だったので。
● 里帰り出産だったのですが、私と赤ちゃんが帰ってきたときのために家を片付けておいてくれたり、準備をしたりしてくれて待っていてくれました。
● 毎日子どものお世話をすることで、パパとしての当事者意識を上げられたと思います。「ママもはじめてだらけ」ということを理解してもらえたおかげで、授乳以外のすべてをやれるように努力してくれました。
babycoママ・パパの産休・育休の過ごし方を見てみると、貴重な期間を有効活用できているな〜と感じますね。ですが、もうちょっとお互いにああしておけばよかったな、こうしたらよかったなと反省する部分もあるようです。
これから産休や育休を取得するママとパパに役立てていただくためにも、「取得中に、お互いに工夫が必要だったと思うこと」を教えていただきました。
〜お互いに工夫が必要だったと思うこと〜
● 育休中はどうしても休日感覚ですべての時間が遅くなりがちだったので、復帰後の生活リズムの修正に時間がかかりました。
● 家事や育児の分担についてしっかり話し合えばよかったです。それに、もっとパパに思いっきり頼ればよかったなぁと後悔!
● 夜泣きのときにパパを起こしてミルク作りを頼んだら、眠かったのか「仕事が始まったらもうやらない!」と。この一言で、私は頼むことはなくなった…。
● 私につられてパパも動かなくなったせいで、膝を傷めたりと運動不足に。子育てはとにかく体力勝負なので、パパにはしっかり運動させればよかったです。
● 会社から支給される補助金のために育休を取得していたことが判明! ほとんど家事や育児をしてくれなかったので、それなら働いてくれ!と思いましたね。
● 育休取得までの手続きがしっかりマニュアル化されておらず、申請方法の確認がギリギリなってしまいあわてました…。
● 子どもを保育園に入れるための情報収集や見学、育休延長、副業などについてもう少し調べておいてもよかったなと思います。また、パパがわりとなんでもできるので、半年くらい経ったときにできていないことに目がいってしまい、ギスギスしちゃいました。
● 「休職」という言葉のイメージのせいか、途中で家事や育児から離れて休日モードになってしまうことがありました。結局ママ主体になっちゃったので、そのあたりの認識を深く話し合っておくべきでした。
● おもに上の子のサポートとしてパパに育休を取得してもらい、私がいないときだけミルクや寝かしつけをお願いしていたのですが、毎日大変なことはわからないようでした。
● 目の前のことに手いっぱいだったので、もっと育児の情報をあらかじめ集めておくべきでした。
● 授乳など、育児は24時間体制なので、昼寝も罪悪感を持たずにすればよかった…。
● ある日、私の入浴中に息子が泣いたのでパパがミルクを飲ませてくれていたんですが、私としては母乳で育てたかったなと心のなかで感じていました。どうして母乳育児をしたいのか、どういうときならミルクを足すかなど、育て方についてパパともっと話し合っておけばよかったです。
● 生まれてすぐの最初の頃にパパに家事を任せすぎてしまったせいで、子どもとの時間をつくってあげられなかったです。
● とくに分担は決めずに、できるほうが家事などをこなすようにしていたんですが、ある日パパから「料理は苦手だし、できれば任せたい…」と打ち明けられました。産後、寝不足続きでしんどく、ほとんどできていませんでしたが、パパにも無理をさせていたのかなと反省しました。お互いに向き、不向きがあるので、ちゃんと分担すればよかったのかも。
● ほとんど家にいたので、思い出づくりにもう少しおでかけすればよかったなと思いました。
● パパとの写真をたくさん撮っておけばよかったなと思いました。
● 育休明けのワンオペの覚悟がもう少し必要でした。すぐにパパに頼ってしまい、パパも職場で気を遣われていて仕事がしづらくなってしまっている…。
イラスト:たかまつ かなえ
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