babyco編集長。書籍編集者。
新潟の山奥で肉用牛を飼育しながら、野菜やくだものを育てる祖父母のお手伝いをきっかけに、丹精込めて作られた食材のおいしさ、食べることや命の大切さを学ぶ。特集記事、離乳食やママごはんなど幅広く担当。ママ・パパの気持ちに寄り添った記事の制作を心がけている。
離乳食の「納豆」はいつから食べられるの? 量はどのくらい食べさせてあげたらいい?
納豆の選び方、粒の大きさごとの食べ進め方の目安などのポイントをお話しします。
産婦人科の管理栄養士として1万人以上の妊産婦さんを支援し、離乳食教室や食育セミナーも数多く開催。現在はフリーランスとして、おなかのなかから最期のときまでライフステージごとの食に寄り添う活動をしている。
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● 離乳食にはじめて納豆を使うときは
独特の香ばしい匂いやネバネバとした食感が特徴の「納豆」。大人でも苦手な方がいるなか、よく食べる赤ちゃんは多く、人気の食材のひとつでもあります。
納豆は、赤ちゃんには食べづらい大豆の薄皮がついていないひきわり納豆であれば、ペーストにして初期から食べ始めることができます。
ですが、初期に無理をして食べさせる必要はありません。
また、納豆をすりつぶしたあとの洗いものなどを考えると、ママやパパの準備や後片付けのハードルが上がるので、気持ちに余裕のあるときにチャレンジしてみましょう。
● 離乳食や幼児食に使う納豆の選び方
離乳食や幼児食に使う納豆を選ぶときは、食べやすさの点でも、準備のしやすさの点でも、薄皮がついておらずすでに刻まれているひきわり納豆がおすすめです。
粒納豆を使う場合は、薄皮を取ってつぶしたり、包丁で細かく刻んだりすれば、小粒でも大粒でも、どの種類でも大丈夫です。
ひきわり、小粒、大粒など、納豆の種類によって月齢に合わせた調理の工夫が必要です。 納豆の粒を誤って丸飲みしないためにも、種類ごとに月齢に合ったステップアップの仕方をご紹介します。
以下にお伝えする内容はあくまで目安であり、お子さんの成長によって量や形態は変わります。食べる量や時期については、その通りにきっちり合わせなければならないと思い込まず、気持ちをラクにして、お子さんの成長に合わせて参考にしてください。
初期(5〜6ヵ月頃)
湯通し、または耐熱容器にひきわり納豆を入れてラップをし、600Wの電子レンジで10〜20秒加熱します。納豆の粒が残らない程度のペースト状にし、1食あたりひとさじ程度を目安にあげます。
※初期に無理をして納豆を食べさせる必要はありません。
中期(7〜8ヵ月頃)
茶こしなどにひきわり納豆をのせて、お湯をかけて粘りけを軽く落とします。そのままの大きさで1食あたり10〜15gを目安にあげるか、赤ちゃんが食べづらそうにしていたら粗くつぶしましょう。
後期(9〜11ヵ月頃)
そのままの状態で1食あたり15g程度を目安にあげます。
完了期(12〜18ヵ月頃)
そのままの状態で1食あたり15~20g(納豆の四角いパックの半分程度)を目安にあげます。
CLICK▶︎【中期】にんじんと納豆のあえもの
初期(5~6ヵ月頃)
湯通し、または耐熱容器に極小粒納豆を入れてラップをし、600Wの電子レンジで10~20秒加熱します。納豆の粒が残らない程度のペースト状にし、薄皮を取り除きます。1食あたりひとさじ程度を目安にあげます。
※初期に無理をして納豆を食べさせる必要はありません。
中期(7~8ヵ月頃)
茶こしなどに極小粒納豆をのせて、お湯をかけて粘りけを軽く落とします。粗くつぶすか、包丁で細かく刻んでから1食あたり10〜15gを目安にあげます(いずれも薄皮を取り除く)。
後期(9~11ヵ月頃)
納豆の粒が硬めの種類でなければ、そのままの状態で1食あたり15g程度を目安にあげます。
完了期(12~18ヵ月頃)
そのままの状態で1食あたり15〜20g(納豆の四角いパックの半分程度)を目安にあげます。
初期(5~6ヵ月頃)
湯通し、または耐熱容器に小粒納豆を入れてラップをし、600Wの電子レンジで10~20秒加熱します。納豆の粒が残らない程度のペースト状にし、薄皮を取り除きます。1食あたりひとさじ程度を目安にあげます。
※初期に無理をして納豆を食べさせる必要はありません。
中期(7~8ヵ月頃)
茶こしなどに小粒納豆をのせて、お湯をかけて粘りけを軽く落とします。粗くつぶすか、包丁で細かく刻んでから1食あたり10〜15gを目安にあげます(いずれも薄皮を取り除く)。
後期(9~11ヵ月頃)
納豆の粒が硬めの種類でなければ、そのままの状態で1食あたり15g程度を目安にあげます。
完了期(12~18ヵ月頃)
そのままの状態で1食あたり15~20g(納豆の四角いパックの半分程度)を目安にあげます。
初期(5~6ヵ月頃)
湯通し、または耐熱容器に大粒納豆を入れてラップをし、600Wの電子レンジで10~20秒加熱します。納豆の粒が残らない程度のペースト状にし、薄皮を取り除きます。1食あたりひとさじ程度を目安にあげます。
※初期に無理をして納豆を食べさせる必要はありません。
中期(7~8ヵ月頃)
茶こしなどに大粒納豆をのせて、お湯をかけて粘りけを軽く落とします。粗くつぶすか、包丁で細かく刻んでから1食あたり10〜15gを目安にあげます(いずれも薄皮を取り除く)。
後期(9~11ヵ月頃)
粗くつぶすか、包丁で少し刻んでから1食あたり15g程度を目安にあげます。
※刻む際にキッチンばさみを使用する場合は、1〜2回チョキチョキと切る程度でOKです。
完了期(12~18ヵ月頃)
カミカミが上手にできるまでは、粗くつぶすか、包丁で少し刻んでから1食あたり15~20g(納豆の四角いパックの半分程度)を目安にあげます。
※刻む際にキッチンばさみを使用する場合は、1~2回チョキチョキと切る程度でOKです。
大人からすると問題なく飲み込めそうに思える納豆の粒も、赤ちゃんにとっては窒息の危険があります。
粒を丸飲みして大きい状態のままのどに詰まると危険なので、月齢に合わせてつぶしたり細かく刻んだりして、ようすを見ながらあげることが大切です。
納豆好きな赤ちゃんが多いとはいえ、ネバネバがいやだという子や、匂いが苦手という子も。
納豆の匂いや粘りけを軽くする調理のコツなど、babycoママから寄せられた納豆に関するギモンや質問にお答えします。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
納豆は、発酵によって大豆のたんぱく質がアミノ酸に分解されて、うま味成分が豊富に含まれます。
納豆のうま味成分「グルタミン酸」は、なんと母乳にも多く含まれるうま味成分と同じなんです。とっても興味深い共通点ですよね。赤ちゃんたちは、この旨みに敏感に反応しているのかもしれません。
そのほかにグルタミン酸を多く含む食材には、昆布などの海藻類も挙げられます。離乳食には「だし」もよく使いますから、赤ちゃんたちにとって旨みは慣れ親しんだ味のようですね。
納豆の発酵した香ばしい匂いが好きという子もいるようですよ。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
納豆は、少量でたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などさまざまな栄養を摂取することができます。栄養満点でパワーのある食材だということは、その分、消化に負担がかかることも。
また、本来であれば納豆菌や食物繊維には腸の善玉菌のエサとなって腸内環境を整えてくれる役割があるものの、食べ過ぎによって納豆菌が腸内の常在菌を上回ると、かえって便秘になる子もいるようです。
1日1回、目安量を参考にしながら食べさせてあげるようにしましょう。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
かつおだれ、梅風味だれ、黒酢だれなど、納豆に付いているたれも種類が豊富でおいしいですよね。
付属のたれは味が濃く添加物も気になるので、離乳食の時期は使わずにそのままの味を体験させてあげましょう。
味つけにたれを使いたい場合は、幼児食に入ってから半分〜2/3程度の量を目安に少量ずつ使用しましょう。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
納豆の匂いは、湯通しして洗うことでやわらげることができます。煮ると匂いが強くなるので、サッと湯通しするのがポイントです。
納豆の種類としては、ひきわり納豆は表面積が多く発酵が進みやすいので、匂いが強めです。
粒納豆は、つぶしたり刻んだりと調理の手間はありますが、匂いが控えめなのでいろんな料理に合わせやすいです。
おすすめは、玉子焼きやチャーハン。味の相性もバツグンですが、納豆の粒が卵でコーティングされて、匂いを軽くすることができるんです。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
匂いと同様に、納豆の粘りけも湯通しして洗うと軽減されます。
同じ発酵食材ということもあり、おみそ汁に納豆を入れてもおいしいのですが、粘りけがなくなってさらりと食べられますよ。
粒が大きくなるほど粘りけが少なくなるので、ネバネバが苦手な子には納豆の種類を変えてあげるのも手だと思います。
ちなみに、わが家では次女が離乳食期から納豆が苦手で、理由を聞いたところ「ネバネバが気持ち悪い」とのこと。小学生になった今は、給食で出たり、家族が食べていたりするとひとくち食べるようになりました。
納豆は諦めて、そのほかの大豆製品や発酵食品を代替にしています。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
なんでも手づかみ食べしたい時期の納豆は、親泣かせですよね。納豆をさわった手でテーブル、服、髪、いたるところをさわりますから…。
なるべく汚さずに手づかみ食べさせる方法としては、じゃがいもなどに混ぜておやきにして焼くと、納豆の粘りけが少なくなって手づかみ食べもしやすくなります。
わが家の場合は、まず汚れることは諦めていました(笑)。時間、親の気持ちに余裕のあるときにという感じでしたね。
あとは、手づかみ食べに納豆を取り入れるときは、いつもお風呂前の食事であげるようにしていました。
▶︎管理栄養士さんからのアドバイス
【冷凍保存する場合】
お子さんの月齢に合わせて、1回分ずつ小分けにしてラップに包んだり、小分けの容器に入れたりして保存します。
フィルムとたれ・からしを取り出してパックのまま冷凍し、半分ほど凍ってから包丁で1回分ずつに切って、ラップに包んだり保存容器に入れたりすると、粒が散らばらず粘りけも抑えられて作業がしやすいです。
ママやパパご自身が納豆の匂いや粘りけが苦手な場合は、ザルにあけてサッと湯通ししてから小分けにすると、匂いや粘りけを軽減できる上に作業もしやすくなりますよ。
【冷凍した納豆を解凍する場合】
納豆に限らず、赤ちゃんの離乳食の解凍はしっかりと加熱することが大切です。
凍っている1回分の納豆に水を少しかけて、600Wの電子レンジで20秒ずつ、ようすを見ながら加熱します。あつあつになったら、冷ましてからあげましょう。
加熱する工程が入るメニューの場合は、電子レンジで解凍せず、凍ったまま使用しても問題ないです。
納豆は加熱をくり返すことで匂いが強くなります。また、加熱で失われる栄養素もあるので、無理に冷凍する必要はありません。ママやパパ、ごきょうだいと1パックをシェアしながら、一度で食べ切れるといいかもしれませんね。
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