“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
男の子は手がかかると言われているけれど本当?
男の子にはどんな特徴があるの?
ジェンダーレスな時代ではありますが、生物学的に「男性」と「女性」がいることもまた事実。性格や特徴、育て方に違いはあるのでしょうか?
しつけや叱り方、ママのストレス発散方法など、教育カウンセラー・教育博士の諸富先生に聞いてみました。
男の子と女の子。性別が違うと、子育てのしかたも違うのでしょうか?
ベストセラー「男の子の育て方」「女の子の育て方」(共にWAVE出版刊)の著者であり、教育カウンセラー・教育博士の諸富先生にお話を伺いました。
もちろんあります。
男の子のほうが活動性が高くて落ち着きがなく、知的な刺激を求めますよね。一方女の子のほうは大人してく育てやすい…。
もっというと、ママのお腹の中にいるときから男の子は元気いっぱいで、女の子はおとなしいと言えます。
男の子はこれから成長するにつれ、手がかかってきて、ママも「キ~っ」となってしまうような出来事が起こると思いますし、正直、男の子はママにとっての「悩みのタネ」で、女の子よりも育てにくいことママたちは感じていると思います。
でも、女の子には女の子の、男の子には男の子の良さがちゃんとあるので性別は関係ありません。
男の子の特徴
・活動性が高い
・落ち着きがない
・知的な刺激を求める
<先輩ママはこう感じてる!>
男の子って…
■筋肉質
■泣き声が大きい
■はいはいが高速であとを追うのも大変!
■甘えん坊
男の子の場合は、0~6歳の時期に、愛情を惜しみなく注ぐことです。愛情をたっぷり受けた男の子は、「ぼくは愛されている。大切にされているんだ」と実感し、たとえ失敗しても「大丈夫!」と大きな自信を持つことができるようになります。
それは、0~6歳(乳幼児期)が心の土台づくりとなる最も重要な時期だからです。人生における基本的な考え方や安心感、信頼感などを育てて行く時期ですね。ですので、この時期の心の土台づくりに失敗すると、将来、普通の感覚ではやらないような問題を起こしたり、気持ちが落ち込みやすくなったりなどのリスクが生じる可能性があります。人生の全体を大きく揺るがしてしまうような時期、それがこの時期です。
未就学児期に大切な「土台づくり」や「愛情の伝え方」についてはこちらでチェック!
CLICK▶︎土台づくりと安心感・信頼感の与え方
0〜6歳の乳幼児期はベタベタ&ラブラブ期。たくさんスキンシップをとって信頼感と安心感を育みましょう!
いまの時代、社会に出てもいろいろなきびしい環境があります。
例えば、就職してもまじめに勤務していればどんどん昇進するなんていう時代ではありません。
そのなかで、何度もへこたれそうになったり、ギブアップしたくなる時期がありますよね。
その手前でも、学校でも落ちこぼれてしまうとか、部活でレギュラーになれないとか、就職で失敗するとか。
仕事以外にも結婚すると思っていた人に急に別れを告げられるとか……20代くらいでも大きな試練がきますよね。
そのとき、もうちょっと頑張ろうと思えるのか、それとももうダメだと諦めてしまうのか。
その粘りやふんばりができるかできないかで、人生って大きく分かれるんですよ。その分かれ道が何で分かれるかというと、これが0~6歳のときの心の土台です。何が起きてもこわれない心があるとふんばれる。ところが土台が脆弱だとポキっと折れてしまいます。
しつけばかりを優先してガミガミ叱っても子どもには響きません。子どもが40歳50歳のときに響くのが、本当のしつけだと思います。大事なのは、何があっても粘れる、「私は大丈夫!」という感覚をどれだけ植え付けられるかどうかです。
感情的になって怒っていると、子どもに「ママは、いまイヤイヤしているから、関わりたくないな」と思われるだけです。
カウンセリングルームをやっていても、ママからこうしなさいと叱られたから、ぼく今日からこうする、という子なんてほとんどいません。
叱られて来る子どもはみんな、「ママ昨日ね、機嫌がとってもわるかったんだ」って言います。
叱られてんじゃなくて、機嫌が悪くなったと捉えられているんです。
そして、「機嫌がわるいから一緒にいたくないな」「嫌だな」って子どもが思うのは、正しいことです。
もし、その場で子どもに感情的になりそうになってしまったら、ストレスを発散させて、子どもにはいつも笑顔を向け、しあわせそうなママでいることが大事。
子どもと向かい合っているときは、1時間に1ぺんくらいは気分転換をする必要があります。
イラっときたら、10秒くらいストレス発散してそれですぐに戻ってくる。これをくり返しながらやるとストレスは溜りにくくなります。
<短時間でストレスを発散させる方法>
■トイレに行き、深呼吸などをして気分を落ち着かせる
■クッションなどをパンチする
■小さい声でいいので叫ぶ
■紙をちぎる(黙々とちぎるとけっこう気分が変わる)
■アロマをたく(小さいお子さんを持っているママの必須アイテム)
ここからは、パパ&ママから実際に寄せられた素朴な疑問にお答えいただきました。
未就学児期は愛情を注ぐことが重要と言われると、働いているママは少し不安になるかもしれませんね。
確かに愛情は毎日存分に注いでもらいたいものですが、大事なのは時間よりも密度です。
つまり、長い時間一緒にいることが大切ではなく、たとえ30分だけでもその30分の内容が濃ければ、長い時間イヤな感じでママと一緒にいるよりも、子どもの心にはずっと効果がありますよ。
できればやめておきたいのは、「ダメ!」「どうしてそんなことをするの!」とママが頭ごなしに叱ること。
感情的にならずに肯定的な言葉がけをして、子どもの気持ちを一緒になって考えてみましょう。子ども自身、なにかにイラついているのかもしれませんよ。
お話を伺った先生:諸富祥彦先生
教育学博士
1963年福岡県生まれ。1986年筑波大学人間学類、1992年同大学院博士課程修了。 英国イーストアングリア大学、米国トランスパーソナル心理学研究所客員研究員、 千葉大学教育学部講師、助教授(11年)を経て、現在、明治大学文学部教授。 臨床心理士、上級教育カウンセラー、学会認定カウンセラーなどの資格を持つ。 著書:「男の子の育て方」「女の子の育て方」「ひとり親の子育て」「ひとりっ子の育て方」 (WAVE出版)、「子育ての教科書」(幻冬舎)、「「子どもにどう言えばいいか」わからない時に読む本」(青春出版社)ほか多数。