<助産師監修> いい母乳ってどんなもの?おいしいおっぱいってあるの?

おいしい母乳
2020/12/26 2024/01/14 うるの加奈 うるの加奈

母乳の味ってどんな味なのでしょう?
赤ちゃんには、おいしい母乳をたくさん飲んでもらいたいですよね。
いい母乳にするにはどうしたらいいの?
ママの生活の秘訣をお教えしましょう。

監修
公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会
公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会

桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。

現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ助産師たちによって、母乳で育てたいママを「技」と「心」でサポート。 桶谷式乳房管理士(助産師)が全国に約330施設ある桶谷式母乳相談室などで母乳育児支援活動を行っている。
https://www.oketani.or.jp/

 

母乳の味はどんな味? 毎日違う味なの?

母乳はママの体で作られるもの。
だからこそ、ママの体調や精神状態が母乳の味や分泌量に影響します。

母乳は血液から作られているので、ママの食べた物によって味が変わってきます。

健康診断などで血液検査をしたことありませんか?
さまざまな項目が並んでいますが、それらの数値は食事が影響を与えることが少なくありません。
検査の前日に脂身の多い肉を大量に食べると、中性脂肪の数値に影響を与えてしまうと言われています。

同じように、血液から作られる母乳も食生活が影響することがあるのです。
おいしい母乳が出ているときには、赤ちゃんは「ゴクンゴクン」と喉を鳴らしながら、気持ちよくうれしそうに飲んでいますよ。自分の母乳をときどき味見をしてみると、前に食べた食事の内容や量、体調によって味が違うことに気づけるでしょう。

母乳というと牛乳のような真っ白な色を想像するかもしれませんが、おいしい母乳は真っ白ではありません。少し青みがかった白色で、なめてみるとあっさりとした自然な甘味があり、サラッとした味なんですよ。

いい母乳、おいしい母乳にするにはどうしたらいいの?

赤ちゃんの授乳

おいしい母乳を出すためにはママが健康であることが第一

そのためには食生活を整えることが一番の基本です。

母乳育児中のママは、育児で忙しくてママ自身は自分のための食事時間をきちんともてていないママも少なくありません。でも、栄養バランスの取れた食事を規則正しくとるように心がけて、ママの体調を整えることは母乳にとっても大切なこと。パパや周囲に協力してもらって、きちんと食事をしましょうね。

注意したいのは水分の取り過ぎ

授乳中はふだんよりも喉が渇くという人もいますし、水分の補給ももちろん大切ですが、炭酸飲料やジュースなど糖分が多い水分は控えましょう。
コーヒーや紅茶なども、カフェインが気になるならカフェインレスを取り入れたりしながら上手に水分補給ができるといいですね。
場合によっては水分を多く取り過ぎると、母乳分泌がよくなり過ぎてしまうこともあるので、適度な水分量を心がけましょう。

おいしい母乳のための食事内容

お母さんの食事

母乳のために栄養をたくさん取らなければと、食べ過ぎてしまったり、カロリーの高い食べ物ばかりとるのはかえってよくありません。

カロリーの高い揚げ物や甘い物、ジャンクフードなどは、短時間に母乳の分泌量が増えて乳房が張り過ぎ、赤ちゃんが飲みにくくなってしまいます。

母乳にとって良い食事って何でしょうか?

タンパク質をしっかりととり、野菜や海藻、貝、小魚、きのこ、根菜などさまざまな食材を取り入れた、栄養バランスの良い食事ですね。
脂っこい食事はできるだけ減らすように、調理の仕方を蒸したり茹でたりすることで工夫してみてください。

栄養バランスを考えると、たくさんの品数の料理を用意しなくて……と思ってしまいますが、それはこの時期のママにとっては大変ですよね。

そんな時は具沢山の味噌汁やスープがおすすめ! それだけで十分栄養バランスが取れますよ。
冬は海鮮と野菜をたっぷりいれた鍋料理などにすると調理も簡単で栄養バランスもばつぐん。締めにはラーメンではなく、ご飯やうどんにしましょう。

どうしても甘いものが食べたい〜という時もありますよね。絶対に食べてはいけません!なんてしたら、ママのストレスもマックスに。
夜間のほうがホルモンの分泌も増えて母乳が出やすくなるので、寝る前のチョイ食べはやめて3時のおやつまでにしておきましょう。

母乳育児はママの食生活を見直すいい機会にもなりますね。

ママが栄養に関する正しい知識を身につけておけば、今後、赤ちゃんの離乳食がスタートする時にも役立つこと間違いなし! この食材にはどんな栄養素が入っているのか、少しずつ覚えてみてくださね。

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おいしい母乳のための日常生活

赤ちゃん 添い寝

ママの体調をいつもいい状態にするためには、休養をしっかり取るようにしてください。

育児はとても忙しく、疲れがたまってしまうもの。夜間授乳などもあり、まとまっての睡眠はなかなか難しいかもしれませんが、こまぎれでもいいので睡眠や休息をとるようしてみましょう。

赤ちゃんがお昼寝しているタイミングで、ママも一緒にちょっと休むようにするといいですね。

体を冷やすこともよくありません

特に、夏は暑くてついつい薄着になりますが、室内でエアコンが効いていると体が冷えてしまうことも。
日頃からあまり薄着にならないようにしましょうね。

冬の寒い時期は厚着をするよりも、手首や足首、首周りを覆うと体の温かさもアップしますよ。

これからたくさん動くようになる赤ちゃんとの生活には体力も必要です。赤ちゃんとの追いかけっこを夢みて今から体力つけておきましょう。日々の積み重ね大切ですものね。

赤ちゃんの栄養の源、母乳の成分について知ってる?

授乳

当たり前のことですが、人間の母乳は人間の赤ちゃんにとって最適な成分になっています。
母乳で子どもを育てる哺乳動物であるゾウやライオン、クジラ、アザラシ、それぞれの種ごとに母乳に含まれる成分が異なっているのです。

人間の母乳の約90%は水分です。残りの約10%の中に乳糖、脂肪、タンパク質、その他の栄養成分が含まれています。

母乳の成分の中で一番変化するのが脂肪です。

母乳は、赤ちゃんの成長につれて、量も質も変化しているのです。

1日のうちでも朝は多めで、夕方は少なめになりますし、1回の授乳でも飲ませ始めよりは終わりの方に向かって脂肪が多くなっています。

また、ママの食事の影響を一番受けるのもこの脂肪なんです。

母乳と牛乳の味を比べてみると、母乳の方が甘く感じるママが多いのですが、それは乳糖が牛乳よりも1.5倍多いからなのです。

乳糖は赤ちゃんの活動のエネルギー源で、脳や中枢神経を発達させるのに欠かせない成分で、母乳中のカルシウムの吸収をよくする働きもあるのです。 このように母乳には赤ちゃんの成長に欠かせない栄養がたくさん含まれています。

ママの体から作り出される母乳には、ママのすべてが影響しています。
体調や睡眠、食事、そして気候など、日常生活のさまざまな環境が影響して、母乳の成分や味が日々刻々と変化しているのです。だからこそ、ママの体調がいい状態でいることが、おいしい母乳の秘訣なんですね。

桶谷式母乳育児相談室

「おっぱいが出ない」「おっぱいが痛い」「赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれない」「ちゃんとおっぱいが出ているか不安」という悩みを抱えたママたちに、乳房をやわらかくしておっぱいをスムーズに出す、独自のマッサージを行う全国約400の桶谷式母乳育児相談室。授乳や搾乳の指導も行っているので、以下「OPPA!」 から気軽に相談できますよ。

桶谷式って?

桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。

第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。

また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。

現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ助産師たちによって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。

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