食品会社での会社員経験をしたのち、スキー雑誌の編集部に勤務。その後、フリーライターとなり、スキーやスノーボード、ボディボード、ゴルフ、自転車、旅行、ファッションなどさまざまなジャンルを執筆。桶谷式母乳育児で子育てをした一児の母でもあり、現在はbabycoにて自分の育児経験を生かした記事の執筆を行っている。
妊娠中は、つわりや便秘、むくみ、貧血などのつらい症状に悩まされてしまうことがありますよね。
人によってその症状のつらさはさまざまだと思いますが、少しでも緩和できるように栄養バランスのとれた食事を心がけてみてくださいね。
プレママにおすすめの「塩分控えめレシピ」や「つわりでも食べやすいメニュー」もご紹介していきます!
管理栄養士。東京生まれ。明治大学第二文学部卒業。3人の子育てをしながら栄養学を学ぶ。矢島助産院で日々、妊婦さんや産後ママのための食事を担当する傍ら、企業や雑誌などで離乳食の監修やママのための食に関する講演・講習会などを各地で行う。著書に『妊娠・授乳中の気になる症状改善レシピ200』(日東書院)ほか
妊娠中にはつわりや便秘、むくみ、貧血、体重増加や減少など、人によってさまざまな症状が表れますよね。
そうした体をいたわるためにも、妊娠中はいつも以上に栄養バランスのいい食事を心がけてほしいですが、
大丈夫!そんなに難しく考えないで!
旬の食材を上手に取り入れつつ、野菜や果物、豆類、肉、魚といろんな食材をとるようにするといいですよ。
ちょっと今日はだるくて、食事を作るのが大変だな〜という時は、
具だくさんのスープや味噌汁がオススメです。野菜に肉や魚、何でも入れてしまいましょう!
これだけで栄養もバッチリ!
そして妊娠中、特に気をつけてほしいのが貧血。妊娠中は体内の循環血液量が増えるため、ふだんよりも血液が薄くなり、疲労感や息切れ、耳鳴りなどの不快な症状が出てくることがあるので、予防を心がけてくださいね。
<貧血対策にすぐれた食材は>
#赤身の肉
#アサリ
#ひじき
#小松菜
#ほうれん草
#卵
#レバー
#大豆
などたくさんあります。
1日の食事の中に上手に取り入れてみてください。
バランスのとれた食事を妊娠中から摂取しておくと、体調も整い母乳分泌にも好影響ですよ。
妊娠していると、なぜかしょっぱいものが食べたくなってしまうプレママも多いようです。
でも注意が必要。
塩分をとりすぎると、妊娠高血圧症候群になってしまうことがあります。
妊娠している時に一番頑張っているママの臓器は、腎臓と心臓なんです。
体内を流れる血液量が増えるため、腎臓と心臓が一生懸命働いているのです。
腎臓への負荷を最小限にするため、塩分の取りすぎには十分注意してくださいね。
塩分や糖分を取りすぎないように、調味料はなるべく少量の使用にするといいですね。食材のうまみを利用するのがポイントです!
#干ししいたけ
#昆布
#かつおぶし
など、乾物の栄養分をたっぷりと含んだうま味も活用してみましょう。
塩分が少ないとつい物足りないと思ってしまいがちですが、肉や魚や野菜の持っているうま味、だしなどを上手に利用してみてください。
思っているよりも、少ない塩分で満足できること間違いなし!
大豆は栄養満点だけれど水に浸ける手間が大変。その手間を省くなら炒り大豆が一番!
香ばしさが風味をアップして、食欲をそそってくれますよ。
塩分 0.1g
材料(4人分)
白米…1と1/2カップ
発芽玄米・雑穀(合わせて)…1/2カップ(雑穀は約大さじ1)
大豆…1/4カップ
桜えび…5g
炒りごま(白)…大さじ1
作り方
①白米と発芽玄米、雑穀は合わせて洗い、通常の水加減で30分〜1時間浸ける。
②大豆は洗って水けをきる。フライパンを熱して大豆を入れ、皮が裂けて、香ばしいにおいがするまで中火で10〜15分炒る。
③❶に❷と桜えび、炒りごまを入れ、通常の炊き方で炊く。
※水煮大豆をつかうとさらに簡単に作れます♪
ほたてのうまみがきゅうりにじんわりしみるので、塩分も控えめで、シンプルながら味わいのある副菜の完成!
塩分 0.6g
材料(4人分)
きゅうり…1本
ほたて(缶詰)…小1缶(40g)
ほたての缶汁…小さじ2
しょうゆ…小さじ1
酢…小さじ2
作り方
①きゅうりは小口切りにし、塩少々(分量外)をふって軽くもむ。ほたては汁けをきる。
②ボウルにほたての缶汁、しょうゆと酢を入れて混ぜ合わせ、❶をすべて加えてあえる。
切り干し大根は乾物の優等生。昆布と一緒に使えば旨味もアップ! 鉄分と食物繊維がたっぷりのメニューは常備菜としてストックしておくと便利です。
塩分 0.8g
材料(4人分)
切り干し大根…20g
昆布…3cm
水…2カップ
にんじん…2cm(約20g)
酢…大さじ3
塩…小さじ1/3
枝豆…1/3カップ(ゆでてさやから出して塩をふったもの)
作り方
①切り干し大根は食べやすい長さに切り、昆布とともにボウルに入れて水を注いで浸す。昆布はやわらかくなったら取り出して、せん切りにする。
②にんじんはよく洗い、皮ごと細切りにする。
③鍋に❶の食材と、もどし汁大さじ3、酢と塩を入れて火にかけ、ひと煮立ちさせる。
④❸に❷と枝豆も加えて、全体を混ぜ合わせる。
つわりがひどくなってしまうと、なかなか食が進まなくなってしまいます。そんな時はさっぱりとしたメニューや、見た目の美しさで食欲がアップするメニューを選んでみて! 少しだけでも口にできればOK!
りんご酢のほどよい酸味と、香味野菜の香りでさっぱりした味わいのお寿司。彩りの美しさで食欲がアップ!
もちろん栄養も満点です。
材料(4人分)
白米・雑穀(合わせて)…2カップ(雑穀は約大さじ1)
りんご酢…大さじ4
塩…小さじ1
砂糖…大さじ2
きゅうり…1本
トマト…1個
ホールコーン(缶詰)…大さじ2
みょうが…1個
青じそ…4枚
作り方
①白米と雑穀は合わせて洗い、通常の水加減よりやや少なめの水加減で30分〜1時間浸けて炊く。
②りんご酢と塩、砂糖を混ぜ合わせる。❶のごはんにふりかけ、切るように混ぜてすし桶に移す。
③きゅうりは板ずりをして7mm角に切る。トマトは皮を湯むきし、種をとって7mm角に切る。ホールコーンは水けをきる。
④みょうがはみじん切り、青じそはせん切りにする。
⑤❷の酢めしの粗熱がとれたら、❸をすべて加えてさっくり混ぜ、❹を散らす。
レモンの風味がしっかり効いている春雨サラダなら、体調不良のときにもスルスルと食べられます。春雨のつるりとした食感とレモンの酸味がマッチしている中に、豆板醤の辛味がアクセントとなったピリ辛サラダ。
材料(2人分)
玉ねぎ…1/4個(約50g)
ハム…4枚
きゅうり…1/2本(約60g)
緑豆春雨(乾燥)…約40g
調味料=レモン果汁…大さじ1 酢…大さじ1 しょうゆ…小さじ1 豆板醤…小さじ½ 塩・こしょう…各少々 砂糖…少々
作り方
①玉ねぎは薄切りにし、塩少々(分量外)を入れた氷水に約10分浸けて辛みを抜く。ハムときゅうりは太めのせん切りにする。
②緑豆春雨は約1分ゆで、そのまま5分おく。流水で洗って、水けをきり、食べやすい長さに切る。
③ボウルに調味料をすべて入れて混ぜ合わせ、❶と❷を加えてよくあえる。
しょうがやにんにく、みょうがなどの香味野菜たっぷりなので、さっぱりと食べられます。動物性の鉄分は吸収率が高く、もも肉やヒレ肉は低脂肪なのでより安心。
材料(作りやすい分量)
豚もも肉のブロック(ヒレ肉でも可)…300g
みりん…小さじ1
しょうゆ…小さじ1
サラダ油…適量
好みの野菜(せん切り)…適量
※ここではきゅうり・赤ピーマン・あさつき・みょうがを使っています。
たれ=みりん・しょうゆ・酢…各大さじ1 にんにく・しょうが(共にすりおろす)…各小さじ1
作り方
①豚もも肉のブロックにフォークなどで数カ所穴をあけ、みりんとしょうゆをまぶして20〜30分おく。
②フライパンを熱し、サラダ油をひいて❶を入れ、表面をこんがりと焼いたら、170℃のオーブンで約30分じっくり焼く。
③たれを作る。ボウルにみりん、しょうゆ、酢を入れてよく混ぜ、にんにくとしょうがを加えて混ぜ合わせる。
④❷の豚肉の粗熱がとれたら、薄くスライスして❸のたれに漬ける。皿に盛り、好みの野菜をのせる。
※時間はかかっても、お肉をねかして焼くだけ!の簡単工程。オーブンは、オーブンレンジやオーブントースターなどでもOKです。
ママが食べたものは母乳に影響します。
母乳のためには、妊娠中はもちろんのこと、産後も3食しっかりと食べるようにしてくださいね。たっぷりの栄養と水分を取ることで、ママの体の中で母乳が作られていきますから。
産後すぐに元の体重に戻らないからと、無理な食事制限をして体重を落とそうとするのは体調不良になってしまうからNGです。 出産後のママの体は半年〜1年くらいかけて、ゆっくりと元の状態に戻っていきます。
どんな食事が母乳にとっていいのかな? 母乳のためには何を食べるといいの? 食べてはいけないものってあるの?
授乳中のママにおすすめのレシピはコチラ
<専門家監修> 授乳中にはどんな食事がいいの? ママのための栄養満点×低カロリーレシピ
ママの母乳育児関する悩みには
妊娠中にどんな準備をしておけばいいの?
■おっぱいが出ていないみたいで不安
■おっぱいが痛
■赤ちゃんがうまくおっぱいを飲めていないみたい
など、たくさんありますよね。
そんなママの悩みを解決してくれるのが、桶谷式の助産師の方々。授乳や搾乳の方法など母乳育児に関することなら、なんでも答えてくれるエキスパートなんですよ。
例えばおっぱいが出にくいという悩みには、オリジナルの乳房マッサージで柔らかくしておっぱいを出やすくしてくれたりもします。
今回はそんな桶谷式の助産師さんたちに、ママたちのお悩みについて質問してみました。
直接悩みを相談したい!というママは、全国約330箇所にある「桶谷式母乳育児相談室」に、気軽に相談することもできますよ。
授乳や搾乳の指導も行っているので、以下「OPPA!」 から気軽にご相談ください。
桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。
第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。
また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。
現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。
★こんな記事も読まれています!
妊娠中、産後の体重管理が気になるママへ
CLICK▶食べることがこわくなくなるママと赤ちゃんのための糖質オフ
※レシピ提供『おいしい症状別レシピ 妊娠&授乳中のごはん150』(日東書院)