コロナ感染4人に1人がこどもに!? 授乳は? 添い寝のときは? お風呂はどうしたらいい?
もしも、0歳〜3歳くらいまでの小さな子どもがコロナに感染したら?
もしも、ママパパなど同居者が感染したら?
家庭内感染を防ぐにはどうしたらいいのか。日本小児科学会や国立成育医療研究センターなどの専門機関のHPを参考にまとめてみました。
いいこと言ってんのよ〜。
予防する方法をしっていれば、もしも!のときに慌てずに、正しく対処できるんです!
こんにちは、babyco元編集長(元編)です。
「4人に1人子どもたちが感染している」「家庭内感染が深刻!」「家庭内感染で全員陽性になってしまった」というのスマホニュースを見ました。
そうか〜、12歳以下はまだワクチン接種を受けていないからね、でも、おうちでは大変だろうな。こうなってくると、家庭内感染って防げないのかな……感染しないように神社にでも行こうかな……なんて考えていたとき、「予防する方法をしっていれば、もしも!のときに慌てずに、正しく対処できるんです!」とbabycoの防災先生こと佐伯潤さんの言葉を思い出しました!
そうか! こわいこわいとビクビクしているだけじゃなくて、神頼みだけじゃなくて、予防を知ることが大事なんだ!それに、もしコロナウイルスに感染してしまってもその対策を知っていたら、家庭内感染を防ぐことができるかもしれない!
で、検索してみたら、政府や専門機関がしっかりと公表されているじゃありませんか、2歳以下の小さな子どもが感染したときの注意点や、お世話が必要な家族を守るための家庭内感染を防ぐにはどうしたらいいか。その方法とはは!
これは、babycoのママパパに伝えなくちゃです。
こちらは、佐伯先生からのメッセージです。
お子さんの小さな症状も見逃さないように!
感染者に接触している疑いがあって、こんな症状が出たら、
かかりつけのお医者様がいらっしゃるみなさんは、そこの医院に電話で相談しましょう。
コロナ感染が広がっているいまは
「いつもの鼻風邪だろう」「いつもの下痢だろう」「いつもの咳こんこんだろう」と、軽く思わないようにしてくださいね。もちろん感染していないかもしれませんが、まずは相談をしてみてください。
こんな症状が出たら、すぐに相談!
○発熱
○腹痛・下痢など
○くしゃみ・鼻水
○咳
○のどの痛みやのどがいがらっぽさ
○嘔吐
○呼吸が苦しそう
○風邪のような症状
○顔色が悪くぐったりしていて様子がおかしい など
「かかりつけ医がいない、」という方は、こちらは各都道府県が公表している、医療に関する情報や受診・相談センターに電話をしましょう。
■厚生労働省のHP
新型コロナウイルスに関する相談・医療の情報や受診・相談センターの連絡先
国で指定されている専門機関が公表している家庭内感染をできるだけ防ぐ方法をまとめたよ
赤ちゃんや小さなお子さんに熱が出ても、どこが痛くてつらいのか上手に伝えられませんよね。ただ泣きじゃくるだけかもしれません。また、ママパパや家族が感染したり濃厚接触者だったりしても、赤ちゃんは泣くのが仕事。どちらにしてもだっこをしなくちゃ、どうにもならないことが出てくるでしょう。
さらには、ミルクやおっぱいをあげたり、食事やおむつのお世話をしたり、小さなお子さんになればなるほどママパパの密着度は高くなります。
そこで、厚生労働省や国立成育医療研究センター、日本小児科学会など、国で指定されている専門機関のHPから、家庭内感染対策や、できるだけ感染を防ぐ方法をまとめてみました。コロナウイルス陽性、家庭内感染はもはや他人ごとじゃないですね。
赤ちゃんのお世話のシーン別に家庭内感染を防ぐ方法
親子なのにちょっと気になる、という気持ちもすごくわかります!でも、家族を守るためにも、家庭内で感染を防ぐ知恵は必要だと思います。
赤ちゃんやお子さんを抱っこするとき
・だっこするママパパは、マスクを着用してください。
・可能であれば使い捨てのエプロンや手袋を使うようにしましょう。
・だっこが終わったら手をしっかり洗って、そのあとに消毒をしてください。
母乳をあげるとき
ママが感染していたら、赤ちゃんに感染させるリスクがあります。とはいえ、母乳を飲まないと赤ちゃんの健康が心配です。
ママの症状によりますが、からだの負担を考えて、ミルクに変更できるときは感染していない人がミルクを飲ませましょう。
・授乳前に手をしっかり洗ってアルコールで消毒しましょう。
・乳輪まわりをきれいに洗って、消毒しましょう(アルコール液は赤ちゃんに良くないので、乳輪まわりには、赤ちゃんが口にしてもいいような消毒液を選びましょう)
・授乳中はママはかならずマスクをつけましょう。
・さく乳する場合も手をしっかり洗ってアルコールで消毒しましょう。
・授乳やさく乳が終わったら、もう一度手をきれいにあらってしっかり消毒もしましょう。
「母乳中からウイルス遺伝子が検出されたという報告はありますが、感染性のあるウイルスが母乳に分泌されるか どうかも不明であり、母乳の利点を考えれば母乳をやめておいた方がよいということはありません」
引用:日本小児科学会「新型コロナウイルス感染症に関するQ&Aについて」
※母乳の安全性についても新しい知見をふまえ改訂していますが、母乳を与えて良いとする基本姿勢に変わりはありません。
■国立成育医療研究センターHP
新型コロナウイルスと母乳育児について
添い寝をしないとお子さんが寝られないとき
・添い寝をする家族がマスクをしましょう。
・可能であれば使い捨てのエプロンや手袋を使うようにしましょう(エプロンがなくても大丈夫!そんなときは、添い寝をした服を着替えましょう)。
・赤ちゃんを寝かしつけたら、手をきれいに洗ってから、しっかりアルコール消毒をしましょう。
おむつを交換するとき
・おむつ交換をする前に手をよく洗い、消毒してください。
・おむつ交換をする人は、マスクを着用してください。
・おむつは、おむつ交換シートの上で行うとよりいいでしょう。
・おむつ交換シートは、できれば使う度にきれいに洗濯をしましょう。使い捨てのビニールシートなどを使うと便利です。
・汚れたおむつはいつものようにくるくると丸めてとめ、ビニール袋に入れます。さらにもう1枚ビニール袋に入れてから捨てましょう。
・手をきれいに洗ってから、しっかりアルコール消毒をしましょう。
お風呂に入れるとき
・お風呂に入れる人は、マスクを着用してください。
・使い捨てのエプロン、できれば使い捨ての手袋をつけましょう。
からだを拭くときも同様にしてください。
・使い捨てのエプロンや手袋はすぐに、二重にビニール袋に入れて捨てましょう。
トイレトレーニングが終わっているお子さんの場合
・トイレケアをする人は、手をきれいに洗って消毒をしましょう。
・お子さんがトイレで用を足したあと、かならずふたをしめてから水を流すようにしましょう。
・トイレを使ったあとは家庭用の洗剤でしっかりと掃除。床もきれいにふきましょう。
・そのあと、お子さんと一緒に手をしっかり洗い、消毒も忘れずに。
鼻をかんだティッシュや使用済みマスクの捨て方
・鼻をかませる人は、手を洗い消毒をしましょう。
・鼻をかんだティッシュや使用済みマスクはビニール袋に入れて、口をしっかりとめましょう。
・ケアが終わったら、かならず石っけんで手をきれいに洗ってから、アルコール消毒をしましょう。
食事を食べさせるとき
普段から赤ちゃんや小さなお子さんが食事をするときに、テーブルの下などに新聞紙やビニールシートなどを敷いて、食べこぼしOKエリアをつくる賢いママたちがいます。それをぜひ活用してください。
・食事を与えるママパパはマスクをつけましょう。
・使い捨てのエプロンや手袋を着用して食べさせてください。
・食べ終わったら、お子さんと一緒にしっかり手を洗って消毒をしてください。
・食べ終わった食器は、食器とは別別に洗うといいでしょう。
・食事をつくる人は、感染していない人が望ましいです。
・感染している人がつくる場合は、使い捨てのエプロンと手袋を着用しましょう。
おもちゃであそぶとき
元気なときはもちろん、ちょっとぐずっているときも、赤ちゃんや小さいお子さんにはおもちゃは必要ですよね。
おもちゃもは、使うたびに、使う前と使ったあとによく洗い、赤ちゃんや小さなお子さんが口に入れてもいいような消毒で清潔にしておきましょう。
また、床やソファーなどに出しておかずに、ケースなどにいれて保管しておくようにしましょう。
「2歳以下のお子さんのマスク着用可能な範囲で推奨」と政府から!
感染している人のくしゃみや咳に含まれる飛まつを直接浴びないという観点からは、マスクをするほうが良いとされていますが、2歳以下のお子さんにはあまり現実的ではない、と言われてきました。
それが、このところの家庭内感染や保育所での感染拡大に伴って「子どもの発育状況に応じて、可能な範囲でマスク着用を推奨すること」と、政府が発表しました。もちろん、かならずしもマスクをつけなさい! と言っているのはありません。マスクをつけて走りまわったりすると、息苦しくなることもありますので、お子さんが無理なくつけられる場合に限りますよね。
マスクをつけられるお子さんには、正しいつけ方や外し方をおうちの方が教えましょう。
兄弟姉妹は、できれば2メートル以上の距離を保って
赤ちゃんや小さなお子さんが感染した場合、または、兄弟姉妹が感染した場合、家庭内感染を防ぐルールとして、感染した家族から2メートル以上の距離を保つように心がけましょう。
乳幼児検診や予防接種は受けないほうがいいの?
新型コロナウイルス感染症を防ぐ対策も重要ですが、赤ちゃんは、ほかにも重要な病気の危険にさらされることがあります。そのためには、定期検診や予防接種はしてほしい!と専門家はいいます。
とはいえ、コロナの感染拡大で病院が大混雑をしているときに行くのではなくて、感染者数が少し落ち着いてから行くほうが良いと思います。
「どしたらいいの?」と不安になったら、かかりつけ医師や、区市町村の保健所や保健センターに確認してみましょう。
検診や予防接種にでかけるとき、子どもや付き添いのママパパは、発熱や咳などの症状がないことを確認してから受診くださいね。
・付き添いの方については手洗いを行ってマスクを着用してください。
・可能な限り、きょうだいや祖父母などの同伴を避けること
・健診や予防接種の会場や医療機関でオムツを替えないこと(新型コロナウイルスは糞便中に排泄される可能性が指摘されているため)も心がけてください。
家庭でコロナ感染をひろげない10の約束
家庭内感染を防ぐためにどうしたらいいのかを正しく知り、それ以上に、きちんと行動することが大事です。
これは、東京都福祉保険局が広めている「自宅でコロナ感染をひろげない!」ための10の約束。ダウンロードをしてお部屋にはっておくといいですよ。同じように、厚労省からも「ご家族に新型コロナウイルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと ~8つのポイント~」がHPにありますので、これらを参考にして家庭内感染をできるだけ防ぐ行動をしましょう。
予防や対策をきちんとしていても、家庭内感染が広がってしまうこともあります。それは、みなさんのそなえや対策が良くなかったのではなく、コロナという強いウイルスのせいです。会社の人や友だちがコロナに感染しても、悪いのはウイルスです。家族や友だちが早く回復するように優しい言葉をかけてくださいね。
■参考文献
国立成育医療研究センター「コロナXこども本部」
厚労省「新型コロナウイルス感染症について」
東京都福祉保険局「新型コロナ保健医療情報ポータル」
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この記事を書いた人
書籍・雑誌の編集者であり、知育アドバイザー。絵本をはじめ子育て・知育・教育学習本などの企画から編集制作に携わる。
15年前にスタートした育児情報誌『babyco』を通して、上手な子育てには親の学びがとても大事! 親として学び途中なんだから失敗したっていい! と思うようになりました。知っていれば子育てで起こる様々な出来事について対処できます。突然何か起きても、知っていれば考えることもできます。学んで知って考ることで、子育てがもっと楽しく深くなっていくんじゃないかな〜と。さあ! 親が学べるbabyco、親育のためのコンテンツをたくさんつくっていきますよ。私たちも一緒に学んでいきます!