【体の洗い方と保湿を見直す】子どもの肌荒れ&バリア機能を守る正しい方法

子どもの肌荒れ対策とバリア機能を守る正しいケア
2024/11/11 2024/11/16 山田治奈 山田治奈

「赤ちゃんの肌ってぷるんとしているものだと思っていたのに、なんだかザラザラしているな」
「乾燥しているのかな? 肌が荒れているみたい」
とお悩みのママ・パパ!
それ、もしかしたら「体の洗い方」と「保湿ケア」を見直すと改善されるかもしれませんよ!

スキンケアに詳しいロート製薬の開発員 児玉敬さんに、バリア機能を守る正しい肌ケアについて聞いてみました!

ロート製薬株式会社
スキンケア製品開発部 リーダー
児玉敬さん

スキンケア製品開発部でケアセラをはじめとする商品開発を担当。日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュの資格をもつ2児のパパでもある。

スキンケア製品開発部 リーダー 児玉敬さん

子どもの肌荒れの原因は?

子どもが肌荒れを起こしやすい理由の一つに、「子どもならではの肌の特質」があげられます。

子どもの肌荒れ、どうにかしてあげたいな

とお考えでしたら、まずは赤ちゃんや子どもの肌について知っておきましょう!


子どもの肌の特徴

大人の肌と比べて薄く、バリア機能も未発達
 0歳中期から小児の間は、皮脂分泌量が少ない
 皮脂の分泌が少ないとバリア機能も十分に働かない

こうした子どもの肌の特質から肌が乾燥しがちになり、さまざまな肌トラブルを引き起こしやすくなるんですね。

赤ちゃん、子どもの皮脂量の変化


バリア機能とは?

私たちの肌には、外部の刺激から体を守り、うるおいを閉じ込める「バリア機能」という大切な働きがあります。

このバリア機能がしっかりしていると、乾燥や汚れから肌を守り、肌荒れを防ぐことができるんです。


バリア機能が低下する原因

バリア機能が乱れてしまう原因には、外的要因と内的要因があります。

外的要因

乾燥
 紫外線や物質的な刺激
 摩擦などの刺激
など

内的要因 

皮脂分泌量やホルモンバランスなどの体質的要素
 生活習慣の影響
遺伝的な体質
など 

こうした要因をふまえて、バリア機能を守るためにママ・パパが日頃からできることがあります。
ここからは対策についてご説明していきましょう!


赤ちゃんの頃からバリア機能を守ることはとても大切で、アレルギー発症の予防にもなると言われているんですよ。

▼乾燥肌とアレルギーの関係について▼
CLICK⇨子どもの乾燥肌に潜むアレルギーリスク<アレルギーマーチ>を知って対策しよう!


肌荒れ予防の3原則「清潔に」「乾燥させない」「刺激しない」

子どもの肌荒れ予防3大原則

スキンケアの基本は、大人も子どもも、乾燥肌でもそうでない人でも、基本的にはみな同じです。


清潔にする

肌に汚れや皮脂がついたままの状態は、雑菌が繁殖しやすく、肌トラブルの原因となります。
涼しいシーズンなど、いっけん汗をかいていないようでも、子どもは代謝や発汗が高いので毎日洗ってあげることが大切です。
その際、正しい洗い方を心がけましょう。

正しい洗い方はコチラ


乾燥させない

熱中症の予防として、のどがかわいてから水を飲むのでは遅いことをご存知の方も多いでしょう。のどがかわいたと感じる前から水分補給をしておく必要がありますね。

それと同じように肌も乾燥する前にスキンケアをすることが大切です。乾燥していると肌のバリア機能を低下させ、外部刺激を受けやすくなります。

毎日行いたい保湿ケアについてはコチラ


刺激しない

繊細な子どもの肌は、ちょっとした刺激で炎症や赤みを起こし、肌のバリア機能を低下させてしまうことがあります。
・肌と同じ弱酸性のボディソープを使う
・強くこすらない
・紫外線ケアをする
など、肌を刺激しないように心がけましょう。

特にバリア機能が低下しているときは汗や唾液、鼻汁、食べこぼし、衣類によるこすれなどのちょっとした刺激に敏感となり、肌荒れをおこしてしまうかもしれません。


バリア機能を守る正しい体の洗い方

肌の汚れは大きく分けて2つです。

水で落ちる汚れ
皮脂などの脂汚れ

水で落ちる汚れはお風呂に入れば落とせますが、皮脂は単に水で洗い流すだけでは落ちにくい性質があります。

ですから毎日、ボディソープなどを使って洗ってあげるようにしましょう。

洗うときは「泡で洗う」ことを意識して。

摩擦を起こさないように、泡で包み込むように洗いましょう。

3原則のひとつである「刺激しない」にもつながるポイントですね。

気をつけたいのが、関節や肉の間などの洗い残し。
とくに1歳前後は肉付きのいい体をしているので、スキマの汚れをしっかり落としてあげるようにしましょう。日頃から汗がたまりやすい場所ですよ!

ひじの内側、膝裏、首、脇、足の付け根などの肉の間を洗う

<正しい洗い方のポイント>
✔️ 刺激の少ないボディソープを使う
✔️ 泡で洗う
✔️ 肌を刺激しないようにやさしく
✔️ 関節の洗い残し、すすぎ残しに注意


バリア機能の改善に大切な正しい保湿ケア

乾燥肌になりやすい子どもは「乾いている状態」がよくないので、お風呂上がりはもちろんですが、「ちょっと乾燥しているかな?」と感じた時はいつでも保湿をしてあげるようにしましょう。

スキンケア用品

保湿剤の選び方

健康な肌に導くためには、肌に水分と油分の両方を与えてあげる必要があります。

ですから保湿剤は、水分と油分がバランスよく含まれているものを選びましょう。
肌と同じ弱酸性のものを基準にしてもいいでしょう。

保湿剤には、ローションや乳液、オイルなどさまざまなタイプがありますが、子どものケアではいくつも重ね塗りをするのは大変ですよね。おすすめなのは、水分と油分がバランスよく含まれている乳液です。
ローションでは油分が足りなく塗る時に擦って刺激になる可能性もありますし、オイルでは水分が補えません。

保湿剤の適量ってどれぐらい?

お風呂上がりの清潔な肌には、たっぷりと乳液を塗りましょう。

健康な皮膚はバリア機能が健康なときは水分が保たれていて常に「しっとりしている」状態です。

ってすぐ乾いている状態では不十分。塗ったあとにしっかり塗られていることがわかるぐらい、たっぷり塗ってあげます。

保湿剤の塗り方

親子で保湿剤を塗り合う

「正しい洗い方」同様、「刺激を与えないようにやさしく」を心がけましょう。

動き回る子どもに「やさしく塗る」というのは難しいかもしれませんが、摩擦連れも炎症になりやすいのでなるべく心がけてみてください。

コツは、一方向に塗って、最後に軽く押さえこむ!

顔なら手のひらで包み込むようにおさえてあげるといいですね。

ひじの内側、ひざ裏、脇のまわりなども肌がゴワゴワしやすい箇所です。ていねいに塗ってあげます。


肌のうるおいを守る保湿成分セラミドもチェック!

肌へのうるおいには「セラミド」という成分にも着目してみましょう!

セラミドは、私たちの肌にもともと存在する健康な肌には欠かせない成分です。

脂質の一種で、肌の表面に薄い膜を作り、体内の水分が蒸発してしまうのを防ぐ役割を果たしています。
肌の角質細胞と角質細胞の間を埋める「細胞間脂質」の約50%を占めていて、細胞を繋ぎ止めています。

セラミドの肌の状態比較

セラミドは、子どもに限らず大人にも必要な成分です。敏感肌やアトピー性皮膚炎の人はこのセラミドが少ないとも言われています。

乾燥の自覚がなくてもセラミドが不足していることがあるので、ママやパパも「セラミド」を補うことを意識すると肌コンディションを整えるときに役立つでしょう。
加齢とともにセラミドは減っていくのでママたちも早めのセラミド補給をしておくことをおすすめします!

バリア機能が弱い子どもにももちろん、バリア成分を与えてあげる意味でもセラミドの補充がポイントとなります。


肌荒れ対策は親子のスキンシップにも!

体を洗ってあげたり、保湿ケアをしてあげたりすることは、スキンシップになって心の安定にもつながると言われています。

子育ては、よろこびとともに悩みや大変さもあるかもしれませんが、ぜひスキンケアを通して親子で触れ合ってみてください。そんなママ&パパを応援しています!

協力:ロート製薬


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