桶谷式助産師が推奨!断乳の上手なやり方〜スケジュールと実践方法
そろそろ授乳をやめようかな? と断乳を考えているママのために、全国330カ所の相談室をもつ桶谷式の助産師さんに「断乳を成功させるコツ」について教えてもらいました。
スケジュールの立て方や実践方法を具体的にご紹介します。断乳計画の参考にしてくださいね。
1982年に桶谷式乳房管理法研修センターを開設した助産婦・桶谷そとみ(1913〜2004)の意志を引き継ぎ、550名以上の助産師が全国の助産院(母乳相談室)や病産院で母乳育児をサポートしている。
失敗しない?! 断乳を成功させるコツ
と考えているなら、「失敗しない方法ってどうすればいいだろう?」「上手に成功させるにはどんなコツがあるんだろう?」ということが気になりますよね。
まずは断乳を成功させるためのコツを把握し、そのうえでやり方を具体的にチェックしてみましょう。
断乳の実施時期を見極める〜赤ちゃんとママの心と体の準備
<コツ2>
あらかじめ計画を立てて、日程を決める
<コツ3>
断乳後にケアを行う
断乳とは、母乳育児をやめる時期を計画的に決めてやめることです。
桶谷式がおすすめしている方法は、少しずつ授乳回数や量を減らすのではなく、断乳日を決めてキッパリとやめます。ですから成功させるには、赤ちゃんもママも心構えができる事が必要です。さらに断乳後は、乳腺炎やおっぱいトラブルにならないようなケアも大切です。
この記事では、その方法を具体的に説明していきますね。「断乳をやってよかった!」という先輩ママの声もご紹介します。
母子にあった断乳の時期を見極める
WHO(世界保健機関)では、2歳までの母乳を推奨していますが、職場復帰をはじめさまざまな状況で断乳を考えることもあるでしょう。
断乳のタイミングの見極め方については、こちらの記事でご紹介しているのであわせてご確認ください。
CLICK▶︎断乳と卒乳どっちがいいの?進め方や時期について助産師が答えます!
<動画でわかる>
▼断乳の上手なやり方〜実践方法▼
上の動画の続きをご覧になりたい方はこちらから▼
断乳実施の「日程」の選び方
断乳を成功させるには、日程選びも大切なポイントです。
■子どももママも納得してやめられると思える時期
▷栄養面、身体面、精神面から考えましょう。
■すごく暑い日や風邪をひきやすい季節は避ける
▷春や秋は断乳を行いやすい季節です。
■家族が落ち着いて向き合える日を選ぶ
▷保育園に入園するなど生活リズムに変化がある時期は避けて、家族みんなの暮らしが安定している時期を選びましょう。
上記3つの条件を満たしたうえで、日程はゆとりをもって計画をたてていきます。
例えば、
◉パパが仕事を休める日
◉祖父母などに協力をあおげる日
◉予防接種前後は避ける
◉万が一に助産師に相談に行かれる日
を選び、その上で予備日も作れるようにしておくといいですね。
予備日があると、子どもの体調が悪そうだな、どうも今日はいつも以上にぐずっているなというときに、無理に行なうことなく、ゆとりをもって取り組めます。
子どもはママの精神面にも敏感ですから、ママ自身がゆとりをもって断乳に取り組むことも、スムーズに実行する秘訣ですよ。その方が子どもも落ち着いて断乳に向き合えます。
「断乳前」に心がけておくべきこと(注意点)
断乳を成功する前に、実施する前からママに心がけてもらいたいことがあります。
気持ちを慰めるためにおっぱいを与えすぎない
ちょっと今の生活を振り返ってみてください。
もしかしたら、夜寝付かせるため、ぐずっているから、ほしがるから、といったタイミングで、栄養として必要なとき以外にもおっぱいを与えていることはありませんか?
授乳は親子としてのスキンシップ にもなりますから、そうした心の栄養としての役割も確かにあります。ですが、断乳をすることになったら、なるべくそのような心の慰めのためのおっぱいは控えるようにしましょう。
ぐずっていたら抱っこをしてあげると、おっぱい以外のスキンシップ でも子どもは自分の気持ちを落ち着かせる方法を覚えていってくれます。
言葉で済むことは共感してあげる言葉がけをして落ち着けてあげましょう。
ストローやコップで水分が取れるようにする
お子さんの年齢にもよりますが、断乳するまでに、ストローやコップで水分補給ができるようになっているといいでしょう。ストローやコッピで水分補給ができない場合は哺乳瓶を使うことになりますが、乳首離れという意味でもおすすめです。
コップ飲みやストロー飲みの練習についてはコチラ
CLICK▶︎コップ飲みの練習はいつから?保育士おすすめの練習方法
体調を崩さないように気を付ける
体調ばかりは、気をつけたとて……ということもありますが、生活リズムを整え、体温管理をしながら体調に気を配り、断乳日を迎えましょう!
<もしも体調を崩してしまったら>
断乳は母子にとって大切なセレモニーです。焦らずに体調のいいときに万全にしてセッティングし直しましょう。断乳を始めて翌日以降熱が出てしまったときは、様子を見て中止したり、場合によっては続行することも可能です。迷ったら助産師などに相談してみましょう。
「断乳1週間前」の過ごし方
断乳日の1週間前になったら
■子どもに断乳をする日を伝える
■授乳は最後の日まで思う存分あげる
■食事に気をつけて質のいいおっぱいを与える
ようにしていきましょう。
子どもに断乳の日を伝えるのは、あまり早すぎるとかえっておっぱいに執着してしまうのでよくありません。1週間前になったら、カレンダーにマークをつけたりしながら、「この日になったらおっぱいとバイバイね」と伝えながらそれまでは存分におっぱいをあげるようにしましょう。
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「断乳当日」の過ごし方
いよいよ当日。
朝はいちばんのおっぱいをたっぷり飲ませ「これが最後ね」と子どもに告げます。しっかりと目が覚めているときに最後のおっぱいをあげるようにしましょう。
授乳がおわったらこの日は
■お外でよく遊ばせる
■水分補給をしっかり行う
■3食の合間に間食をとらせる
■「おっぱい」を思い出したらやめれたことをほめてあげる
■寝かしつけの際などに泣いたら、「寝付けないね」「ちょっと寂しいね」など、共感の言葉をかけてあげる
■夜中起きたらすぐに抱っこしてあげる
などをしていきましょう。
断乳後に気をつけたいこと
断乳後に「おっぱいがほしい」と子どもがぐずることもあるでしょう。そんなときに気をつけたいことをお伝えしておきますね。
<断乳の際に気をつけたいこと>
■もうやめたからないのよ、と突き放さない
■ご機嫌をとるのにお菓子や動画でつらない
■食が進まない場合は焦らずに
■寝かしつけはママが行う
■水分不足を気にしてジュース等をあげない
■食べ物を欲しがるときお菓子を上げない
断乳の時はおっぱいを思い出さないようにパパが寝かしつける方がいいと考えるママもいらっしゃいますが、「おっぱいがおわってもママはそばにいてくれる、ママに愛されている」と子どもが感じられて安心感んを抱けるように、断乳の時期の寝かしつけはママがしてあげましょう。
断乳後のおっぱいトラブルにならないためのケアについてはこちらから!
CLICK▶︎断乳時の乳房ケア〜乳腺炎にならないために
断乳を実践した先輩ママの声
断乳について調べていると、「おっぱいトラブルが心配」「もうあげないと思うと寂しい」「寝かし付けや、なだめるのが大変」という声も聞こえてくるので不安を感じているママもいるかもしれませんね。
そこで、桶谷式相談室で断乳を実行したママたちの声をまとめてみました。
読んでみると勇気が出てきますよね。
断乳によるおっぱいトラブルやママのコンディションにあわせた断乳のやり方については、桶谷式相談室で助産師に直接相談をすることもできますよ。
桶谷式母乳育児相談室で助産師に相談できること
ママの母乳育児に関する悩みには
■おっぱいが足りているか不安
■おっぱいが痛い、これって乳腺炎?
■赤ちゃんがうまくおっぱいを飲めていないみたい
■断乳をどうやって進めたらいいの?
など、たくさんありますよね。
そんなママの悩みを解決してくれるのが、桶谷式の助産師の方々。授乳や搾乳の方法など母乳育児に関することなら、なんでも答えてくれるエキスパートです。
断乳後につまりがちな乳腺を、オリジナルの乳房マッサージで柔らかくして乳腺炎の予防をしてくれたりもします。
直接悩みを相談したい!というママは、全国約330箇所にある「桶谷式母乳育児相談室」に、気軽に相談することもできますよ。
ひとりで抱え込まずに、以下「OPPA!」 から気軽にご相談ください。
桶谷式って?
桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。
第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。
また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。
現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。
監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会
イラスト/SVTdesign
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