マイペース3歳とイヤイヤ2歳姉妹のママです。子育てはママが安定していることが何より大切と考え、ママ向けコーチングや心理学、ヨガを学び日々成長中です。ママとしてだけじゃなく、妻として女子としてもハッピーに過ごせるよう模索中!
「台所育児」って聞いたことありますか?
親子で一緒にキッチンに立つことで、生きる力を学ばせる育児法です。
どんなママにもおすすめの「台所育児」は、料理という共同作業で親子の絆を深めながら、子どもの心身の成長によい影響を与えてくれます。
食べものの好き嫌いも減らせるかもしれません。
はじめどきは人それぞれ。0歳代からはじめることもできますし、何歳からでも遅いということはありません。
メリットいっぱいの「台所育児」をご紹介します!
台所育児は、子どもが小さいうちから台所に一緒に立って料理をすることで、生きる力を学ばせる育児法のことです。
90年代に料理研究家の坂本廣子さんが提唱し、『坂本廣子の台所育児 1歳から包丁を』(社団法人 農山漁村文化協会)という本も出版されています。
それによると、子どもに料理のお手伝いをさせるねらいは、
◆親子のコミュニケーションのきっかけにしやすい
◆自主性を育める
◆食の大切さ(もったいない)を学べる
◆(料理は五感を使うことから)子どもの育脳になるかも?
◆技術が身につく
などがあります。
女性の社会進出などで共働き世帯も増えたことにより、料理は女性がするもの、という時代ではなくなりました。女の子だけでなく男の子にもぜひ取り組んでもらいたいです。
性別関係なく、調理技術自体が、将来親から離れ生きていくための手助けになってくれるはずです。
「台所育児」は、子どもの自主性を大切にして自立を目指す点や手指を使う点が似ているということから、モンテッソーリ教育(参考:幼稚園や小学校でも取り入れているモンテッソーリ教育)とからめて紹介されることもあります。
保育園や幼稚園ではなかなか体験できない、家庭ならではの育児法です。
簡単なものであれば特別な準備は必要なく、今日からすぐにでもはじめられます。
ママは子どもの「やりたい!」という気持ちを尊重し、基本は見守る姿勢が大切です。親子のコミュニケーションの場にもなり、「一緒に」「何かを作る」という共同作業により絆を深めることもできるはずです。
台所育児はメリットが多い一方でデメリットもあります。
とはいえ、デメリットは工夫の仕方とママの心持ち次第で軽くする事ができるので、あえてデメリットもふくめて台所育児についてご紹介しましょう!
①家族間のコミュニケーションが増えます。
「〇〇くんが今日料理のお手伝いをしてくれた」「これは●●ちゃんが作った料理」という家族間の共通の話題ができます。
②手指を動かし、五感も使うので、心身ともによい刺激があるはずです。
③自己肯定感を高めます。
「ママと一緒にたのしく」取り組む事は自己肯定感を高めてくれます。そして料理を作ることは、段取りや問題解決の力を養いながら達成感や自信につながることでしょう。
④やさしい心を育み、食べものの好き嫌いや偏食が減るかもしれません。
親や食材への感謝の気持ちをもつきっかけにもなり、苦手な食べものが減るかもしれません。また感謝の気持ちは他者へのやさしさにつながります。
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①汚したり時間がかかったりするのでママはその分負担が増えます。
②火や包丁などがそばにあるため常に気をつける必要があります。
いそがしいママにとって一見これらのデメリットは大きいかもしれません。でも、子どもの成長のため、また続けて習慣になってくれればいずれママの手助けになります。
記事の後半では「ママのイライラを減らすための工夫」もご紹介します!
そしてなかなか子どもとの時間が取れないと悩んでいるママにこそ挑戦してほしいです。
どんなに家事を省略しても、台所に立つ時間はでてきちゃいますよね。料理をお皿に取り分ける、食事後のお皿を流し台に片づけるなど、たった数分の作業でも、その時間を子どもとのふれあいの時間にもしませんか?
料理は目にみえる成果物があり、短時間でも、子どももママも、「一緒に何かした」という実感を持ちやすいと思います。
台所育児は、具体的に何歳になったらはじめましょう、というものではありません。
はじめどきは、子どもが食べものやママがやっている料理に興味をもちはじめ、それを受けてママが「やらせてみようかな」と思ったときです。
0歳では具体的に何かをすることはできないかもしれませんが、食材を見せて声がけをしたり、食材を触れさせてみたりすることで興味をもたせるきっかけ作りをすることができます。
調理のようすもぜひ見せるようにできるといいですね。
ひとりで座ったり立ったりできるようになれば、ちぎる、混ぜるなど簡単な作業ができるようになり、手指のトレーニングにもなりますよね。
言葉を理解できるようになればよりたのしく取り組めると思います。
子どもは大好きなママのマネが大好きです。イヤイヤ期の子の気分転換のひとつの手段になるかもしれません。
3歳以上なら、火や包丁などの危険なものの取り扱いも少しずつ理解できるようになるので、ママの負担は少なくはじめられると思います。
また、台所育児は、あくまで日々の食事作りのお手伝いです。毎日こなすママの気持ちも大事です。
家事育児、ワーキングママなら仕事の合間に心の余裕ができたら、ママ自身が興味をもてたら、がママにとってのはじめどきです。
では具体的に何をさせればよいでしょうか。
やらせてあげられる事はたくさんありますが、子どもの手先と心の発達の具合によって何をやらせるかママが選んであげる必要があります。
せっかくなので色々なことをやらせてあげたくなると思いますが、ガマンガマン。ひとつの工程に参加させられたらそれで十分です!
台所育児は、汚されるし、(ママがやるより)時間がかかったり、二度手間になったりとママはついイライラ。そこをどう工夫してのりきるかがキモです。
まずは台所育児をするときに『ママの役割、気をつけなくてはいけないこと』について考えてみましょう。
①とにかくたのしく笑顔で!(これが意外とむずかしい!)
ママの機嫌がよいと子どももニコニコしていたり、逆にママがプリプリしていると子どもがだだをこねたり…そういう経験ありませんか?
大好きなママがニコニコ料理していれば、子どもも料理はたのしいものと理解して好きになってくれると思います。
②小さなことでもできたらほめる、お礼も忘れず伝えましょう!
これは自己肯定感を高めることに直結します。料理はたのしいと感じてもらうためにも心がけましょう。
ママ自身もほめること、お礼を言うことを心がければ、ほかの場面でもほかの人に対してでも自然と口にできるようになるものです。そんなママをみて育った子どもは同じように「ありがとう」を言える子になってくれるはず!
③調理のお手伝いだけではなく食材選びや後片付けも一緒にやってみましょう。
食材選びだけ、片付けだけといった部分的に関わらせるのでもOKです。いきなり一緒に調理をはじめるのは敷居が高くても、部分的にならはじめられそうですね。お買い物をするときの声がけ一つが「台所育児」の一歩です。
子ども本人が好きでやりたいというなら毎回同じことをやらせるのもよいですが、特にこれがしたい! というものがなければ、色々なことを経験させてあげると子どもはワクワクし、たのしめるでしょう。
④危険なもの(特に火や刃物など)の取り扱いを何より一番に注意しましょう。また言葉を理解してきた子どもには、危険なことや食材をムダにするようなことなど、やってはいけないことをしっかり教えることも大切です。
いずれは火や刃物も扱えるようになるとよいですが、そういった危険なものには、子どもの心と体の発達具合を踏まえて慎重に関わらせるようにしましょう。子どもの状況によってはあらかじめ遠ざけておくなどの配慮も必要です。
言葉を理解できるようになってきたら、危険なことや食材をムダにするような事はいけないことだとしっかり教えましょう。
はじめるきっかけは遊び(ままごとなど)の延長からですが、遊びと違うということを教え、けじめをつけましょう。
その分、故意ではない失敗はあたたかい目で見守るように努力しましょう。
ダメなものはダメ、ほめるときはたくさんほめる、言葉が通じる通じない関係なく、ママのはっきりした態度が子どもの善悪の判断基準を育てます。
台所育児は、ママ自身の心をどうコントロールするかが大事なポイントです。
工夫①作業はダイニングテーブルで!
台所には色々なアイテムが揃っているので、目の前の作業に集中できないかもしれません。また危険なものも多かったり、ママの作業と同時進行だと邪魔に感じたりすることも。
余計なものを片付けて汚れ対策(床に汚れを受けとめるシートを敷くなど)をすれば、別の場所でやってもらう方が、お互いストレス少なく作業に集中できるかもしれません。
危険なものから物理的に遠ざけることでママの心配も少し減りますね。
工夫②まずはサラダからスタート!
リカバリーもききやすいサラダがおすすめです!
または次の日のメニューの下ごしらえをやってもらうのもよいと思います。
工夫③ふざけだしたり危険なモノに手を出そうとしたりしたら終わりにしましょう。
せっかくだから少しでも長く色々なことをさせたい、と思うかもしれませんが、こうなったらスッパリ終わらせましょう。
汚れや危険をあまり気にせず、またメインどころの作業ではないのでママの負担も少なくできる内容を紹介します。(低年齢の子にも向いています)
おすすめの「台所育児てはじめ」
◆野菜を洗う
◆(割れない)お皿を拭く
◆トマトのヘタをとる
◆レタス、チーズ、カニカマをちぎる
◆さやから豆を出す
◆
スナップエンドウのスジ取り
◆サラダや茹でた野菜の水切り
料理というと、包丁で食材を切ることや食材を焼いたり煮たりと火を使うことを思い浮かべがちですが、包丁も火も使わなくてもやれることはたくさんあります。
子ども向けの刃がない包丁があるので、それを使い、持ち方を早めに覚えさせることもできますが、無理に早くはじめることはやめましょう。
ちぎったりしぼったり下ごしらえの作業も料理の大事な一部と知ってもらいましょう。
育児生活のなかで心の余裕を持つことは、子どもとの生活そのものをたのしめるかどうかによると思います。
台所育児を、「育児法」や「食育」といった言葉で説明してきましたが、それら言葉のなかの「育てる」(ママによっては「育てなくちゃ」と強制を感じる言葉かもしれません)という意識を一旦おいて、単純に、目の前の子どもとの時間をたのしんでみましょう。
やることがいっぱいで時間に余裕がないママも、きっと工夫次第で、たのしい、ハッピー!と感じて笑顔になるタイミングはあるはず。
そしてきっと、どの子もママの笑顔で笑顔になるはずです。いつも笑顔で何に対してもたのしんで取り組める姿勢が身についた子に育ってくれるとうれしいですよね。
台所育児は、できるときにできる分だけ、無理はしない。ゆるく、達成感を感じるハードルを低く、よい意味で割り切ったり諦めたり。ハードル自体取っ払ってしまうこともありですよね。
たのしむことを最優先に、台所育児で子どもとのふれあいの時間を作り、笑顔の時間を増やしてみませんか?