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幼稚園や小学校でも取り入れているモンテッソーリ教育

知育おもちゃで遊ぶ子ども

モンテッソーリ教育とはどんな教育なのか?
東京でモンテッソーリ教育を積極的に取り入れているプリスクール(幼稚園)に取材経験のある、知育アドバイザーいしびきさんにお話を伺いました。
定評のある教具、シール貼りをはじめ、教具(知育おもちゃ)やおすすめの本についてもご紹介いただきました!

#知育 #おもちゃ #教育

子どもが持ってる〝自分を育てるチカラ”を伸ばす教育法

 「モンテッソーリ」という名前を聞いたことはありますか?
友だちに教えてもらったり、家の近くで看板を見たりしたことがあるかもしれませんね。もちろん、ご存知の方もたくさんいらっしゃるでしょう。

「モンテッソーリ」とは、世界でもっとも有名な幼児教育のひとつ。
いまから100年以上も前にイタリアのマリア・モンテッソーリという女性の医学博士が考案した「子どもがもともと持っている、自分を育てるチカラ」を伸ばして育むための教育法です。日本では、とくに赤ちゃん〜6歳の就学前の子どもに向けたモンテッソーリ教育が広まっていて、幼児ルームや保育園、幼稚園、小学校で取り入れているところもたくさんあります。

モンテッソーリ教育の目標は「自立・責任感・思いやり・生涯学習」

モンテッソーリ教育の特徴は、「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢を持った人間を育てること」を目標に、子どもの自立を見守り育むための特別な教育法であることです。この、「自立・責任感・思いやり・生涯学ぶ」は、2020年からの学習指導要領の教育指針と重なる部分が多いんです。それを100年前につくったなんて、ちょっとビックリしますね。

子どもがもともと持っている素晴らしい能力を伸ばし引き出す

マリア・モンテッソーリがつくった教育ってどんな教育なのでしょうか?
障害児教育を研究していたマリア・モンテッソーリが着目したのは、

「子どもがもともと持っている、自分を育てるチカラ」

 たとえば、赤ちゃんがはじめてはいはいをするとき。
障害物を避けたり、早くママやパパの近くや、お気に入りのおもちゃの近くに行きたいときはスピードアップしたりすることがありますよね。これは、親が教えたわけではなく、赤ちゃんが自分で考えて自分の行動をコントロールしているんです。つまり、自分を教育しているという素晴らしい才能です。
また、子どもには、初めてのことでも、わからないことでもやってみたがる時期がありまよね。最初、親は「できないでしょ」と思ってしまいがちですが、ふと見ると、「あれ? いつできるようになったの?」「なんで、そんなことわかるの?」と、少し驚くことはありませんか? このとき、子どもはくり返しながら成功への道を試行錯誤しているといいます。

五感を刺激して知性や知的能力をアップ!

マリア・モンテッソーリは、子どもの、誰からも教えてもらっていないのに、向上し続ける好奇心や興味、前へ進むチャレンジ精神に着目しました。
そして、そこに「見る」「聴く」「嗅ぐ」「さわる」の五感(感覚器官)を刺激することで、記憶したり・想像したり・考えたりする『知性』を育む教育を考案したんです。

それが、感覚教育法です。

この感覚教育法は、当時の医学界や教育界に大きな衝撃を与えたといいます。次に、マリアは貧困層の健常児にも感覚教育法を試してみることにしました。1907年に立ち上がった保育施設「モンテッソーリ 子どもの家」です。ここでさらなる研究を続け、感覚教育と合わせて、日常生活の練習、言語教育、数教育、文化教育を組み合わせた5つの教育法が誕生したわけです。5つの教育法は、0歳の赤ちゃんから24歳の大人にも使えるものとして考えられています。

モンテッソーリ教育を受けている世界のリーダーたち

設立から114年目。
いまでは世界中に広がって、こんな著名人たちが育っているようですよ。

○Microsoft社創立者 ビル・ゲイツ
○Amazon.com創立者 ジェフ・ベゾス
○Google共同創立者 セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ
○wikipedia創設者 ジミー・ウェールズ
○アメリカ合衆国元大統領 バラク・オバマ
○作家 アンネ・フランク
○シガーソングライター テイラー・スウィフト
○棋士 藤井聡太 七段 ほか

どの人も新しいものを創り上げ、時代を築いてきた世界のリーダーたちばかりです!

モンテッソーリ教育を取り入れている幼稚園に行ってみました

東京でモンテッソーリ教育を積極的に取り入れているプリスクール(幼稚園)に取材に行ってみました!
お部屋に入ると、「あれ? 何か違和感がある」と感じました。小さな子どもたちが20人以上いるのに、静かなんです。子どもの声や先生の声で賑やかな保育園や幼稚園とはちょっと違います。もちろん、子どもたちの笑い声はありますが、大声で「○○ちゃん、それダメ」とか「教具(おもちゃ)を片付けなさ〜い」など、先生が誘導したり、命令したりする声はほとんど聞こえません。
(※園によって教育法の使い方は異なります)

先生が「何時から何時まではこれをやる」と段取ったり、「こうしなさい」「ああしなさい」と指示を出すことも、基本ありません。主宰者の先生に伺うと「モンテッソーリ教育において教師(保育士)の仕事は、子どもたちの行動を見守りながら、認めたりすること。いつも子どもたちのやることを待っています」とおっしゃいます。どうしてもできないときは、子どもの気持ちを最優先に考えながら上手にサポートし、自分たちの価値観を一方的に押し付けることはしないとも。

取材に伺ったとき、ちょうどランチタイムにあたりました。

とくにチャイムが鳴るわけでもなく・・・上の年の子どもたちが教具(おもちゃ)を片付けはじめると、下の子たちもそれに倣って片付けたり、自分のカバンからお弁当を出してきたり、手を洗いはじめたりしています。ほぼみんながそろったところで、年上の子が“いただきます“と言って楽しくランチのはじまりです。ところが、ひとりだけ、お弁当を食べたがらない子がいます。すると、先生はその子が遊んでいる先へトレイに乗せたお弁当を持っていきました。「あの子はいま、お弁当よりも教具で遊びたいの。教具(知育おもちゃ)しか見えていないから、お弁当を近くに持って行って待っているんです」と主宰者の先生が教えてくれました。しばらく、あっちこっちへその子が遊ぶあとをお弁当が飛んでいきます。保育園や幼稚園の取材もよくするのですが、この光景ははじめて見ました。少し経つと、遊びに飽きたのか、その子はお弁当をつかんで、ほかのお友だちの横にちょこんと座って食べ始めました。「はい、できましたね!」主宰者の先生は笑顔です。

「ときどき勘違いする方もいらっしゃるのですが、モンテッソーリ教育は、好きなことを何でもしてもいい教育ではありません。自分や家族以外の人たちとの共存には秩序やルールが大事であることも身につけてほしいと、私たちの園では願っています」と先生はおっしゃっていました。

子どもたちが、いま何を欲しているのか、どこにぶつかっているのか、それは、子どもたちを観察していないとわかりません。教師(保育者)が先に手を出してしまったり、命令してしまったりすると、子どもたちの学びがそこで終わってしまいます。マリア・モンテッソーリが研究から生み出した画期的な教育法は、独特な教育への関わり方や子どもの活動の「援助のしかた」を、教師(保育士)にも伝えるものなんですね。

教具(知育おもちゃ)は論理的で愛情たっぷりのものばかり

モンテッソーリ教育の特徴のひとつに教具(知育おもちゃ)があります。
素材や形は違えども、100年くらい前から似たような教具(知育おもちゃ)があったのかと思うと、あらためてすごいな〜と思います。教具(知育おもちゃ)はどれも、遊んでいるだけで概念や考えるチカラが備わりそうな仕組みばかりです。
わたしが伺ったモンテッソーリ教育をメインに運営している教室では、学童保育も兼ねているので、小学校低学年の子の算数的トレーニングや科学的、物理的思考を育む教具(知育おもちゃ)もありました。

これがまた、すごくいい!

遊んでいくうちに論理的に物事がわかっていったり、周囲との関わりに気づいたりして、ステップアップ学習になっているものもありました。0歳の赤ちゃんから3歳くらいの乳幼児が使うものは、日常生活に密接なものが多く、こちらもすごくわかりやすくて、さらに愛情を感じる教材ばかりです。

教具(知育おもちゃ)のシール貼りが楽しい!

なかでも、楽しかったのが「シール貼り」。サイズの異なる丸いシールを指定された場所に貼っていくだけ。でも、みんなシールが大好きだから、何度もシール貼りをやりたがっていました(笑)。自由にベタベタ貼るのかなと思いきや、場所が指定されていると、みんな不思議とそこにきちんと貼ろうとするんです。1歳の子どもから3歳の子どもまで、みんな集中していました。ちっちゃい子にはむずかしいのですが、1つずつていねいに貼っている姿に感心しましたね。
集中力はもちろん、達成感もあるので、子どもたちが前向きに遊べるのと、慣れてきたら、自由に作品をつくっている子もいたので、とても素敵な教具(知育おもちゃ)だと思いました。

モンテッソーリをもっと知りたいなら本がおすすめ!

モンテッソーリ教育のことをもっと詳しく知りたいなと思ったら、本がおすすめです。ハーバード大学式の子どもの伸ばし方とモンテッソーリ教育を合わせて研究した本なんていうのもあって、そそられますよね〜。赤ちゃんから3歳までのモンテッソーリ教育の実践版の本も必見です!具体的に何をしたらいいのかわかるので、モンテッソーリを体験できると思います。初心者ママパパにはぴったりですね。まだまだたくさんありますので、ぜひ書店や通販サイトで見てみてください。

モンテッソーリ教育の教師資格をとるには

モンテッソーリのことをさらに深く知りたいという方は、モンテッソーリ教育の教師の資格をとることもできます。
資格をとるには、
国際モンテッソーリ協会AMI (https://www.montessori-ami.org/)認定の国際免許
または、
日本モンテッソーリ協会(http://www.montessori-jp.org/teacher.html)が 認定する免許が必要となります。

モンテッソーリ教育の資格を持っている先生方に免許について伺うと
「わたしたちは普通の幼稚園教諭の資格も持っていますが、日本の幼児教育のテストとは違って、子どもの発達や能力を援助する教育法は、とてもむずかしいですね」とおっしゃいます。
でも、だからこそ、合格できて認定書をいただいたときは、生涯の仕事としたい!と、皆さん口を揃えておっしゃっていました。

引用先:
モンテッソーリ教育総合研究所babycoVol.20特集ほかより

profile
いしびき きょうこ:書籍・雑誌の編集者であり、知育アドバイザー。絵本をはじめ子育て・知育・教育学習など、長年、乳幼児から親向けの雑誌や書籍、学習本の企画から編集制作に携わる。また、知育アドバイザーとして幼児向けデジタルコンテンツ、幼児教室のカリキュラムづくり、キャラクタープロデュースも行う。イオンキッズリパブリック会員向けおよび全国の産婦人科向け情報誌『babyco』プロデュース、「あんふぁんWEB」小学生ママコラム、学研教室、小学館ドラネットキッズデジタル学習システム、ほか多数

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