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「母乳で育てたい」妊娠中のママの悩みとケア

#妊娠中期(5.6.7) #妊娠後期(8.9.10) #出産 #出産準備 #母乳

 


【助産師監修】赤ちゃんを母乳で育てたいと思っているプレママに。

母乳育児をするには、妊娠中にどんな準備をしておけばいいの? 赤ちゃんが生まれる前にしておくケアってあるの? 誰でも母乳育児ができるの? 母乳育児に向けて、たくさんの不安がありますよね。出産前のプレママの不安を解消しましょう。

母乳育児は、妊娠した日から始まっています!


プレママのうちから、「赤ちゃんを母乳で育てたい」と考えているママも少なくないでしょう。

そもそも人間は、抱っこしておっぱいをあげる動物なのですから、それも自然な気持ちです。体内での赤ちゃんの発育状況に伴って、乳房も授乳に向けての準備を始めています。

妊娠後期になると、乳房は徐々に大きくなり、乳腺も発達してきますので、乳頭から乳汁が漏れ出たり、白い塊のようなものが乳頭の先についていることももありますが、心配いりません。入浴時にキレイに洗っておくだけでOKです。

産後1カ月まではママが赤ちゃんのお世話と授乳に専念できるように、家事の手伝いをしてくれる人を探しておくと安心ですね。夫や実母、義母、姉妹など親類に手助けをお願いできるのがベストですが、難しいようであれば区市町村の窓口で相談すると、さまざまなサポートシステムを教えてもらえますよ。

妊娠中の食事が母乳に影響するって本当?


世界中に母乳をあげているママがいます。どの国でどんな食事をしていてもおっぱいは出ています。ですから、この食べ物を食べればいい、というものはありません。大切なのは、妊娠中からバランスのよい食事を摂ること。

まず、米と野菜を中心にした食生活をしてみましょう。特にカルシウムと鉄分は不足しがちなので、意識して摂るようにしましょう。カルシウムは、ミネラルも一緒に摂ることで、赤ちゃんの丈夫な骨を作ることができますよ。

カルシウムの多い食材は、牛乳や乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、しらす干しなどの小魚、ひじきなどの海藻、小松菜など。
ただ、牛乳や乳製品は摂り過ぎてしまうと、出産後に乳腺が詰まりやすくなったり、赤ちゃんのアレルギーの要因になってしまったりすることもあります。ひとつの食材に偏らないように、いろいろな食材からカルシウムを摂取するようにしましょう。

ミネラルバランスがよくてオススメなのは、みそ、おから、のり、ひじき、かんぴょうなどの日本の伝統的な食材。毎日摂るようにしてみてください。
母乳は血液から作られているので鉄分も必要です。鉄分というとレバーと思いがちですが、ほうれん草、切り干し大根、豆腐、さんま、あさり、卵などにもたくさん含まれているので、いろんな食材を摂るようにしてみてくださいね。
もちろん、つわりで食事がすすまない時期は、無理をする必要はありませんよ。

出産後におっぱいがちゃんと出るか心配! おっぱいの大きさって関係あるの?


おっぱいが大きくても小さくても、サイズに関係なく母乳は出ます。特に妊娠前のおっぱいの大きさは脂肪の量によるものなので、大きいからといって母乳がたくさん出るわけではありません。

母乳育児に向けて、たいていの人は妊娠22週目頃からおっぱいが大きくなってくるのですが、あまり大きくならない人もいます。妊娠後期におっぱいが大きくならなくても、母乳の出方にサイズは関係ないので、心配しないでくださいね。

小さいおっぱいは母乳をたくさん貯めておくことができないので、授乳時に新鮮なおっぱいを作りながら飲ませることができるというメリットもあるんですよ。ママが母乳育児を楽しむことが一番です!

陥没乳頭でも、扁平乳頭でも、赤ちゃんにおっぱいをあげられる?


乳頭の大きさは人によって千差万別。大きい、小さい、平ら(扁平)、めり込んでいる(陥没)などありますし、左右で大きさが違ったりもしますが、乳頭の形によって母乳育児ができないということはありません。

母乳を上手に飲んでいる赤ちゃんを見てみると、乳頭だけで飲んでいるわけではなく、大きな口を開けて、乳輪ごとくわえて母乳を飲んでいます。

また、おっぱいをあげ始めると、赤ちゃんに飲みやすい乳頭(陥没がなおるなど)になるケースもあります。いずれにしろ、妊娠中にマッサージなどのケアをする必要は特に必要ありません。

妊娠中は、入浴時に乳頭をきれいに洗い、ときどきブラジャーをはずして直接空気にふれさせることぐらいで十分です。

帝王切開でも、母乳育児はできる?


自然分娩と変わらず、母乳育児はできます。「帝王切開だと母乳が出ない」という話がありますが、これは間違いです。

どうしても帝王切開後はママが自由に動けないことがあるため、赤ちゃんに初乳を与えるタイミングが遅れてしまい、その後もママの回復を待つために頻回に母乳をあげられないことがあるため、そのようなことを言われてます。事前に産院に「母乳育児をしたいので、産後はできるだけ早く赤ちゃんをママのそばに連れてきて欲しい」とリクエストしておくといいですね。

産後できるだけ早くに赤ちゃんにおっぱいをあげてみましょう。赤ちゃんを抱いて、おっぱいを口に含ませてみてください。初めはうまく吸いつけないかもしれませんが、心配はいりません。舐めるだけでも刺激になるので、何度も授乳をすることで母乳の出もよくなってきます。ママの体調が回復したら、3時間以内の間隔で授乳をしていくと、次第に母乳の分泌もよくなってきますよ。

桶谷式って?

桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。

第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。

また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。

現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ助産師たちによって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。


監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会
※写真はイメージです。
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