babyco編集長。書籍編集者。
新潟の山奥で肉用牛を飼育しながら、野菜やくだものを育てる祖父母のお手伝いをきっかけに、丹精込めて作られた食材のおいしさ、食べることや命の大切さを学ぶ。特集記事、離乳食やママごはんなど幅広く担当。ママ・パパの気持ちに寄り添った記事の制作を心がけている。
出産や子育てで“出ていくお金”がある一方、支援金として“もらえるお金”があります。妊娠中から準備をしておくと安心なので、マタニティの方も一緒にチェックしましょう!
出産時には出産費用、産後にはお子さんが生まれたあとの養育費や医療費など、家族の基本的な生活費以外にいろんな場面でお金が必要になりますね。
「安心できる子育て環境で赤ちゃんを育てていきたい」というママ・パパのために、国や自治体などからお金が支援される制度があるのをご存知ですか? 出産にかかったお金、赤ちゃんの健康を支えるお金、働くママ・パパのお給料をサポートするお金など、いろいろな制度があるんですよ♪
多くのママ・パパが対象となるお金以外に、おひとりで育てているご家庭や生まれたときのお子さんの状況を支えるための特別な制度もあります。
例えば、こんな制度…
● 未熟児養育医療制度
2000g以下で生まれた場合や、医師から入院が必要と認められた1歳未満の子どもがいる場合、指定医療機関の入院費と治療費が自治体から援助される。
● 児童扶養手当
おひとりでお子さんを育てているママまたはパパが受けられる。所得や子どもの人数によってもらえる金額が異なる。
子ども1人につき、健康保険から基本額42万円の出産費用が補助されます。退院までは「直接支払制度」「受取代理制度」、産後は「産後申請方式」で申請します。
【対象】
妊娠4ヵ月以上で出産した方。健康保険の加入者またはその被扶養者
【申請期間】
出産翌日から2年以内に申請
【申請方法】
産院で必要な書類をもらい、記入したら産院に提出する。
※里帰り出産の場合は、里帰り前に健康保険から必要書類をもらい、産院へ提出する。
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育児費や生活費を支援する制度。3歳の誕生月までは1万5000円/月、3歳~小学校卒業までは1万円/月、中学生までは1万円/月がもらえます。 ※所得制限あり
【対象】
中学3年生までのお子さんがいる家庭
【申請期間】
出生から15日以内に申請
【申請方法】
①妊娠中に、お住まいの自治体のHPなどで手続きに必要なものを確認し用意する。
②赤ちゃんの出生から15日以内に出生届を提出し、児童手当の手続きも合わせて済ますとよい。
乳幼児期の医療費を全額または一部支援する制度。健康保険に加入している子どもが受け取れます。自治体ごとに対象年齢や支援額が異なるため、要チェック!
【対象
健康保険に加入している子ども
【申請期間】
赤ちゃんの保険証ができてから申請
【申請方法】
①妊娠中に、お住まいの自治体のHPなどで手続きに必要なものを確認し用意する。
②赤ちゃんの健康保険証の加入後、役所で手続きをする。
※自治体によっては、赤ちゃんの保険証が手元になくても手続きができる場合がある。その場合は、申請者の保険証を持っていく。
1年間の家族の医療費が10万円以上の場合、翌年の確定申告で所得税として支払った税金の一部が戻ってきます。出産育児一時金などは差し引いて申告します。
【対象】
家族の医療費の合計が1年間に10万円以上だった家庭。または所得が200万円未満で、1年間の医療費が所得の5%を超えた方
【申請期間<】
出産の翌年の確定申告期間に申請
【申請方法】
①1月1日~12月31日までの、家族全員分の医療費の領収書を集めて合算する。
②国税庁のHPなどで確定申告書を作成し、5年以内に税務署に申告する。
産休中に給料が出ない場合に、健康保険または共済組合から生活支援金がもらえる制度。「標準報酬月額÷30×2/3×休んだ日数」で計算します。
【対象】
勤務先の健康保険に加入&職場復帰予定のママ
【申請期間】
産後57日以降に申請
【申請方法】
①妊娠中に、勤務先で受給資格と手続きに必要なものを確認し用意する。
②産休前に、勤務先で「健康保険出産手当金支給申請書」をもらう。
③入院時に必要書類を産院へ提出し、申請書に記入を依頼する。
④産休終了後、勤務先へ申請書を提出。
育休中に一定額以上の給料が出ない場合に、雇用保険から給付金がもらえる制度。申請後の約2~5ヵ月後に初回分が支給され、以降は2ヵ月ごとにもらえます。
【対象】
雇用保険に加入しており、職場復帰を前提に育休を取得しているママまたはパパ ※その他条件あり
【申請期間】
支給対象の初日から4ヵ月以内に申請
【申請方法】
①妊娠中に、勤務先で受給資格と手続きに必要なものを確認し用意する。
②産休前に、勤務先で「健康保険出産手当金支給申請書」をもらう。
③産休中に、申請書を勤務先に提出。
監修:八木 陽子さん
(株)イー・カンパニー代表取締役、キッズ・マネー・ステーション代表。文部科学省検定の高等学校家庭科の教科書に日本のFPとして掲載される。著書に『10歳から知っておきたいお金の心得』など多数。
協力:アクサ生命
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