「家の空間作り」が家事や育児の負担軽減のカギ! HEBEL HAUSの一級建築士と考える“心と時間にゆとりを生む”空間作りのコツ

HEBEL HAUSの一級建築士と考える“心と時間にゆとりを生む”空間作りのコツ
2021/03/02 2023/03/28 太田菜津美 太田菜津美

これから家族がこの家で、
どんな気持ちで過ごしていけるだろう?
ママとパパの趣味、
わが子との時間が充実したらうれしいな。
そんな明るくて楽しいイメージを想像しながら、みなさんは今のお住まいを選んだのではないかと思います♪

でも、実際に暮らして家事や子育てをしてみると、洗濯機とベランダの距離が遠くて効率が悪いなと感じたり、ひとりになれる時間が確保しにくかったりと気になる部分が出てきますよね。

とくに、2020年は新型コロナウイルスの流行によっておうち時間が増えたことで、「家そのもの」と「自分が家でどう過ごしたいのか」を見つめ直しているママやパパが多いのではないでしょうか。

家事や育児でいつの間にか失いがちな“心”と“時間”のゆとり、人やものが増えることでなくなりがちな“空間”のゆとりは、「家の空間作り」の工夫でできるんです。

家事や子育ての負担が大きいママをサポートするゆとりうむプロジェクトのご協力のもと、旭化成ホームズ くらしノべーション研究所の柏木さんと山田さんに、“心と時間にゆとりを生む”空間作りのコツを教えていただきました!

● 今回お話を伺った方

旭化成ホームズ くらしノベーション研究所
主任研究員 柏木 雄介さん

女の子2人、男の子3人の子育てに奮闘中のパパ。おもに共働き家族、シニアライフ、防犯を中心に調査・研究を行なっている。
一級建築士、福祉住環境コーディネーター2級、日本建築学会会員、日本インテリア学会会員。

3年前に購入したマイホームでは、奥さまと「自分の居場所はちゃんとほしいね」と話し合いをして、お互いにひとりの時間も楽しんでいる。毎週末、子どもたちとパン屋さんへ行き、公園でパンを食べて帰るのが家族と過ごす時間の楽しみのひとつ。

旭化成ホームズ くらしノベーション研究所
所長 山田 恭司さん

おふたりの娘さんが社会人となり、ついに子育て卒業!?のパパ。共働き家族やリフォームを中心に調査・研究を行なっている。
一級建築士、福祉住環境コーディネーター2級、日本建築学会会員。

子どもたちが小さい頃は、家族で2年半アメリカに住んでいた。趣味は料理とお酒で、休日はごはん作りを担当。2019年に自宅マンションをフルリフォームした際は、奥さまと一緒に料理ができる“土間が玄関からつながるキッチン空間”を発案。休日は、ランチがてら夫婦で鎌倉周辺をお散歩しつつ、地元の食材を買うのが楽しみのひとつ。

 

家族のくらしを本気で研究する、HEBEL HAUSの研究機関“くらしノベーション研究所”とは?

くらしノベーション研究所とは、「HEBEL HAUS」で知られる旭化成ホームズ株式会社の研究機関のひとつ。お客さまの実際のくらしや使い方から、キッチン、洗面所やお風呂場、収納スペースなど、私たちの生活に欠かせない家の“空間”の在り方を研究し続けています

1980年の「二世帯住宅研究所」の設立から始まり、平成の始まりには「共働き家族研究所」、2014年頃からは「シニアライフ研究所」と、時代の変化に伴う“暮らしの変化”に注目。実際にお客さまのもとへ足を運び、リアルな生活の現場を長年に渡って本気で調査し続けることで、“想像ではない、暮らす人の声に応えるよりよい空間”を提案しています。

 

babycoママ・パパにアンケート「おうち時間に自分の家を見直してみて、どんなところが気になった?」

おうち時間 家にこんな空間が欲しい

今回、“心と時間にゆとりを生む”空間作りのコツを考えるにあたり、おうち時間に改めて自分の家を見直してみて、どんなところが気になったかをbabycoママとパパに聞きました。

アンケート結果によると、いまの家にこんな空間があったらいいなと感じているのは「子どもが遊べるスペース」「パパの趣味部屋」「在宅時のパパの仕事場」「アウトドアを楽しめる庭やバルコニー」がとくに多い結果に。

外出自粛によって公園や外で遊ぶ機会が減ったことで、家でものびのびと遊べたり、外でリフレッシュしたような気分を味わえたりするスペースが求められているのでしょうか。
また、在宅勤務によって家=働く場所になったこと、家族から少し離れてひとりの時間を過ごしたい心のホンネなども結果に表れていますね。

そのほか、多くのママからの意見として「家事効率がいい収納スペース」「家事効率がいいレイアウト」というのも挙がりました。

以前、babycoでは、ママたちに「家事と育児を両立することに疲れを感じたことはある?」という質問を投げかけたことがあります。その際、約8割のママが「すごくある」または「ときどきある」と回答しました。(家事と育児の両立、ママたちはどう感じてる?|家事のおさぼり応援します!①

そもそも家事の負担が大きいなか、おうち時間によって負担がさらに増えたことで、家事のやり方以前に、効率をよくするために家の空間ごと見直したいと感じているママが多いのかもしれません

● そのほかのご意見

・子ども用品が置ける場所

・子どもが大声や音を立てても
 気にせず遊べる場所

・コレクションを飾れる場所

・寝るときの場所を子どもに
 取られるので、寝室を広くしたい

・玄関にお外で遊ぶおもちゃを置く
 スペースがほしい

・食事専用テーブルと
 ソファーが置ける広いリビング

・ひとりになれる自分の部屋

・ウッドデッキを作りたい

・庭で家庭菜園ができる場所

・アパートなので今は無理だけど、
 バーベキューができる庭がほしい

・大きなベッドが置ける寝室

・書斎がほしい

・お風呂も広くして、
 みんながわいわい楽しめる家にしたい

・駐車スペースがほしい

・ガレージ

・防音の部屋

・備蓄庫

・ペットも一緒に過ごしやすい空間

など

 

くらしノベーション研究所が考える!“心と時間にゆとりを生む”空間作りのコツ

こうしたbabycoママとパパの声をふまえて、具体的にどういう視点で家を見直したらいいのかをくらしノベーション研究所の柏木さんと山田さんに教えていただきましょう。ママやパパのリアルなくらしをもとに生まれた、ヘーベルハウスならではの空間もご紹介します。

将来マイホームを持ちたい方、リフォームを考えている方も参考にしてみてくださいね。

空間作りのコツ① 家事=誰かがやるものではなく、家族みんなでする「イベント」にしちゃおう!

以前に比べて、最近は家事に協力的なパパが増えてきているとはいえ、まだまだママへの負担が大きい傾向にあります。

家族を「ママがやってくれるから」という気持ちにさせてしまうと、いつまでも甘えてしまってママの負担がなくなりません。ママとパパで家事分担をするのも負担を減らすひとつのいい方法ですが、頼んだはいいものの「自分でやったほうが早い…」なんてことも。

さまざまな家事のうち、とくにママ担当になりがちなのが「料理」。昔は「男は台所に入るべからず」という考え方もあったので、“キッチンはママの場所”と感じるパパもいるでしょう。そんな考えを拭い去って、ヘーベルハウスでは「みんなで囲めるキッチン」を考えたそうです。

マルチアイランドキッチン

“キッチンはママの場所”という考えから卒業!
家族で囲める短辺を活用するキッチンセット
「マルチアイランドキッチン」

一般的に、キッチンは一方向(シンク、食材を切るスペース、コンロなどが横一直線に並んでいる)を向いていますが、ヘーベルハウスの「マルチアイランドキッチン」は学校の家庭科室の調理台のように“短辺からも使える形”になっているので、家族みんなで囲みながら調理をすることができます

今まではママがひとりで行なっていた、食材を洗う→切る→焼いたり煮たりする→食器を準備する→盛り付ける→食卓へ運ぶといった一連の作業も、みんなで囲めるから作業状況を把握できるので、「そろそろ食器を出しておいたらママが助かりそうだな」「盛り付けをお手伝いしたいな」とパパや子どもたちが参加しやすくなりますね

また、一方向のキッチンだと、火元が近くて子どもにお手伝いさせるのが不安でも、調理台があることで火元から離れてお手伝いができるから安心。調理のようすがすぐそばで見られるので、お子さんの食への興味にもいい影響があると思います。

キッチンで作業しやすいようにママ好みにカスタマイズするのも大切ですが、例えば自分以外の誰かが調味料の場所を知ってくれていて、自分の代わりに塩こしょうを振っておいてくれたら、そんな小さなことでも“自分ひとりが背負わなくていいんだ”と気持ちが軽くなるものです♪

 

空間作りのコツ② 家事をするときの自分の「行動」に注目して、何がどこにあるべきかを考えよう

朝、お子さんを起こして、朝ごはんを食べさせて着替えをして、出発だ!とでかけようとしたら「上着がない、寝室のクローゼットにあるんだった!」と取りに戻るなど、収納場所で不便を感じた経験はないでしょうか?

濡れて重たい洗濯物を持って上に上がったり、たたんだ洗濯物をそれぞれのタンスにしまうのがめんどうに感じたりしたことはありませんか?

昔は、収納場所は親の部屋、子どもの部屋とそれぞれにあることが一般的でした。洗濯に関しても、洗濯機は洗面所に置いて、物干し場がベランダにあるというのが当然の考え方でしたが、それでは効率が悪いと感じるママが多いことに、くらしノベーション研究所は気がつきました。

家事効率のいいレイアウト作りで大切なのは、家事をするときに自分がどういう行動をするか。その行動がスムーズにいくには、どこに何があるのがいいだろう?と考えることだそうです。

例えば、おでかけするときに子どもを着させて、準備させて、帰ってきたらバッグなどを置いてキッチンへ行って…という流れを考えたら、寝室ではなく玄関近くに収納があったら便利なんじゃないか?
洗濯物を持って上に上がるのが大変なら、洗濯機だけ洗面所から出して上に設置できないか?

そんな風に、自分の行動に合わせて空間を設計すると、1日の動きがスムーズに行えてちょっとしたストレスを減らすことができますね

 

空間作りのコツ③ そのときにほしい空間は大事だけど、「将来こう使えるかもしれない空間」もイメージしよう

リビングやキッチン、トイレやお風呂場などの基本的な生活空間のほかに、かわいい子ども部屋を設けたり、使い勝手のいい収納場所を考えたりするのも、家の空間作りの楽しさのひとつですね。こうしたスペースを考えるときに気をつけたいのは、「将来も楽しく使えるように空間作りをする」ということです。

お子さんが小さいうちは、リビングやダイニングが親にとっても子にとっても居場所の中心になります。子どもはどんどん成長するので、成長に合わせた使い方ができるようにできるといいでしょう。

また、収納も「家族3人だからちょっとの空間でいいや」と思っていても、家族が増えて服やおもちゃがどんどん部屋中にあふれてきたら、どこにしまいましょう。

いますぐ必要のないスペースをその場で予想して考えるのは、あとで後悔しないか正直不安です。そこで、家の空間に「将来こう使えるかもしれない」という汎用性を持たせてみましょう

子どもの勉強空間にもなり、親の趣味を楽しめる空間にもなり、とりあえず隠したいものをしまえる収納スペースにもなる「なんでも空間」がLDKの横にあったら便利ですよね。そんな声に応えるべく、くらしノベーション研究所が考えたのがこちら。

家のちょっとしたスペースを有効活用

赤ちゃんのお世話、子どもの遊び場、ママとパパの趣味の部屋に。
家のちょっとしたスペースを有効活用♪
「BLANK空間」

ベビーベッドやおむつ、おもちゃなど、みなさんはおうちのどこに赤ちゃん用品を置いていますか? 「泣いたらすぐにかけつけられるように」「必要なときにすぐおむつを使えるように」「しまっても、どうせすぐ遊ぶから」といった理由で、いろんなものがリビングに自然と集まっているご家庭が多いのではないでしょうか。おもちゃに関しては、しまう場所がないのでリビングに置かざるを得ないという方もいらっしゃると思います。

「BLANK空間」は、3畳分くらいの大きさのちょっとした多目的スペースをキッチン横に作り、家族の成長に合わせて有効活用しようという空間です。BLANKという名の通り、“何に使うため・誰のため”というルールはないのがポイントです。

最近では在宅勤務のママやパパも増えているので、ひとりはこの空間で、もうひとりはリビングでとゆずり合って、お互いに仕事に集中できそうです。家を特別に大きくしてこの空間を生み出しているのではなく、間取りの組み方を工夫すれば作れちゃうんですよ。

リビングと一体化する形になっているので、赤ちゃんのお世話や子どもの遊び場としても大活躍。いつでも子どものようすを見られるのはうれしいですし、お子さんもママやパパがそばにいてくれたら安心できますね。

 

空間作りのコツ④ ママとパパが「お互いにどう生きたいか」を尊重し合って、ほしい空間を考えよう

結婚して夫婦になったからには、家族とともに楽しい日々を送りたいと思うのはママもパパも同じだと思います。そのためには、「お互いの生き方」を家のなかでもできるだけ尊重していけたら、心にゆとりができそうですよね。

「家では家族との時間をとにかく大事にしたい」という声は、ヘーベルハウスを訪れるお客さまを含め、多くのママやパパからよく挙がるそうです。ですが、くらしノベーション研究所の柏木さんは「ひとりひとりの豊かさがあってこそ、家族が楽しく過ごせる」と考えています。離れてみて改めて大切さに気づくことがあるように、家族とも適度な距離感を保てるからこそ、大切さが身にしみて、優しく接することができるのかもしれませんね。

ママとパパがゆとりを楽しむ場所として、くらしノベーション研究所ではこんな自由な空間を提案しています。

 

DOMA

家のなかを汚したって、
誰にも怒られないのがうれしい♪
ママ、パパ、子どもたちが気を使わずに遊びや趣味を楽しめる

「DOMA」

アウトドアや釣りなど、外で気分転換するのが好きな方。花のお世話など、土や水を扱って自然と親しむのが好きな方。室外でできる趣味はいっぱいありますよね。外から持ち込む土や砂は家が汚れる原因になるので、こうした趣味の道具類はベランダや車のなかに置いているママやパパもいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな汚れを気にせず、遠慮なく汚していいんだ!と開放的になれる空間が「DOMA」です。

その名の通り、玄関の靴がたくさん置いてある「土間」からヒントを得て、濡らしても汚してもOKな空間があることを家の価値のひとつにしようというコンセプトで誕生しました。趣味って、大切な道具をながめているだけでも心が満たされますから、アウトドア用品や釣り道具のほか、サーフボードやロードバイクを置いてもいいですよね。

趣味を楽しめる以外に、ベビーカーを置いておけたり、キッチンに置くにはちょっと抵抗のある土つきの野菜を保管する場所としても重宝します。家のなかを汚されると困っちゃう粘土遊びや絵の具遊びなども、DOMAなら水が流せるので掃除もラクラク。ママもパパも子どもたちも、のびのびと遊びや趣味を満喫できます。

 

GARAGE

車の保管や物置きだけじゃもったいない!
ひとりになって落ち着ける居場所にもなる
「GARAGE」

ガレージというと、車やバイクを置いたり物置きとして活用したりするイメージが強いかもしれません。ですが、くらしノベーション研究所の調査によると“落ち着ける場所として使っている”というパパが多いそうです。お気に入りの車やバイクをながめながら、ビールを一杯飲んでちょっと生まれるゆとりの時間を過ごしているようですね。

ヘーベルハウスでは、ガレージも家族の居場所のひとつとして考えています。「車やバイクの保管場所」「物置き」と呼ぶか、「リラックスできる空間」と呼ぶかで、ガレージに対する印象がとても変わりますね。

HEBEL HAUSが提案する
家族のための住まいはこちらからチェック!

 

今回の取材にご協力くださった方

ゆとりうむ」とは

さまざまな“時産”テクニックでみんなの暮らしにゆとりある時間を生み出していくプロジェクトです。家事と育児でいっぱいいっぱいなママが、自分の時間、家族との時間をもっと充実して過ごせるようにサポートしていきます。同じくママを応援するパートナー企業のみなさまと、ママのゆとりを生むコツやテクニックを提案しています。

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