“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
体重管理に悩んでいる妊婦さんは少なくないでしょう。
妊娠中に体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になる可能性が高くなります。
また、産道に脂肪がついたり赤ちゃんが大きくなりすぎたりすると、お産のときに赤ちゃんがスムーズに下りられず、お産が長引いてママにも赤ちゃんにも負担がかかってしまいます。
さらに、産後に出血が多くなるというリスクも。
しかし、胎内で赤ちゃんを健やかに育て、お産にむけた体力作りのためにも適度な体重増加は必要。
気にしすぎて無理にダイエットをするのは禁物です。
生活習慣や食事を見直し、上手に体重管理をして元気なお産を目指しましょう!
母と子のサロン矢島助産院名誉院長。院長兼助産師として30年間にとりあげた赤ちゃんの数はおよそ5000人以上。現在は名誉院長として、引き続き心と身体で感じる健康的なお産のサポートをおこなっている。
一般的に妊娠中期から増加しはじめ、後期になると赤ちゃんの体重増加+身体が脂肪を蓄えて、増加が著しくなります。
急激な増加に注意し、増加ペースは1週間に500g以下におさえましょう。
<体型に合わせた体重増加の目安>
やせ型(BMI 18.5未満) | 9~12kg |
標準型(BMI 18.5~25) | 7~9kg |
肥満型(BMI 25以上) | 5~7kg |
★BMI= 体重kg ÷ (身長m)2
妊婦さんの体重管理に大切なのは、きちんとした食生活と適度な運動です。コツを掴んで上手に体重コントロールしていきましょう。
夜更かしをすると代謝が低下してしまいます。また、どうしてもお腹が空いてなにか食べてしまいがちなので気をつけましょう。
妊娠経過が順調なら、積極的に体を動かして。日頃から意識的に歩いてエネルギーを消費したり、家事をてきぱきこなしましょう。
塩分、油分の多い食事は控えて。食事の量は減らさず質を重視し、良質のたんぱく質、カルシウム、鉄分、食物繊維などを摂りましょう。
栄養バランスのとれた食事をきちんと摂りましょう。逆に、欠食すると身体が脂肪を溜め込みやすくなります。ばっかり食べもNG!
毎日同じ条件で体重を測り、食事内容とともに記録。数字が目に見えるので、意識が高まるのと、食事の傾向を見直すことができます。
1日3食摂ることで間食が減らせます。また、よく噛んで食べると、食べすぎの防止に。「早食い」「外食が多い」「濃い味つけを好む」人は要注意!
体重をコントロールするためには、便秘にも気をつけるといいでしょう。
妊娠すると、子宮が増大し腸を圧迫することで、腸の動きが鈍くなります。
特に妊娠初期は、流産しないように腸の動きや子宮の収縮を抑制する黄体ホルモンが多く分泌されるため、便秘になりやすくなるのです。
便秘の予防・解消法の基本は、規則正しい生活習慣。
便意を感じたら我慢せずにトイレに行き、タイミングを逃さないようして排便の習慣を身につけましょう。
また、妊婦さんは特に、冷えが便秘を増長するので身体を温かくしましょう。
CLICK▶︎妊娠中にからだが冷えるとどうなるの? 冷えが起こす影響と対策
基本的には十分な睡眠と水分補給、バランスのよい食事、適度な運動を心がけましょう。
妊婦さんでもできるかんたんな便秘の改善策をご紹介します。
朝食は必ずとってください。胃腸が刺激され、排便の習慣がつきやすくなります。
具だくさんのお味噌汁や、温野菜にした根菜類などがおすすめ。
納豆などの発酵食品や、海草類、豆類、きのこ類も便秘に効果があります。ゆっくりとよくかんでいただきましょう。
水分は意識的に多めにとってください。
寒い季節は、冷たい飲み物は極力避け、常温やあたたかい飲みものにしましょう。よく言われる起きぬけに冷たい牛乳やお水を飲む、という対応は、妊娠中はお腹を冷やすとよくないのでおすすめしません。
便秘の主な原因は運動不足。
特別な運動をしなくても、普段からたくさん歩くだけで代謝が上がり、骨盤内のうっ血が取れ、便秘が解消されます。
また、おへその周囲や、脚を優しくさするのも効果的。健診や産前クラスで、便秘に効くツボを教わるのもいいでしょう。
妊娠中に便秘になったら不安なことも出てきますよね。
そこで、妊婦さんが気になるであろうポイントを先生に質問してみました。
胎児の成長に伴って母体が貧血になることも多く、場合によっては鉄剤の内服によって、便秘がちになることもあります。
薬の飲み合わせもあるので、便秘薬はかかりつけ医に処方してもらい、生活習慣を含めた指導を受けてください。
お腹がはったり苦しいときは、便が硬くなって排便が困難になる前に便秘薬で対応してください。
一度、排便の習慣がついてくると、その後は薬を飲まなくてもよくなることもありますが、逆に効果が期待できなくなったら違う薬に替えてもらいましょう。
普通にいきんだくらいでは胎児に影響はないので大丈夫。
でも、過度にいきむと痔になったり、骨盤底に負荷をかけ、子宮下垂などの原因になることがあります。うんうん頑張らないと出ないようなら、かかりつけに相談しましょう。
イラスト/大迫緑