babycoオンラインコンテンツディレクターであり、雑誌・書籍の編集者。カナダで短期大学、映画制作専門学校卒業後、新聞記者、ラジオDJ、TVドラマの編集など多様な分野の知識を得て帰国。帰国後は雑誌編集を中心に活動し、広告案件においても企画・コンセプト立てから担う。ライフスタイルを得意とし育児媒体には20年携わっている。
産後の授乳期間は、母乳をあげることで400〜500kcalを消費するのを知っていますか? だからこそ母乳分泌を維持するためにもママの食事は欠かさないようにしたいもの。
もちろんカロリーさえ摂ればいいのではなく、脂質や糖質をおさえた栄養バランスのよい食事が大切です。
さらに育児に忙しいママが手軽に作れる調理時間の短いおすすめレシピを、管理栄養士の岡本正子先生に教えていただきました。
1日の朝・昼・晩の献立サンプルとともに、参考にしてみてください!
管理栄養士。東京生まれ。明治大学第二文学部卒業。3人の子育てをしながら栄養学を学ぶ。矢島助産院で日々、妊婦さんや産後ママのための食事を担当する傍ら、企業や雑誌などで離乳食の監修やママのための食に関する講演・講習会などを各地で行う。著書に『妊娠・授乳中の気になる症状改善レシピ200』(日東書院)ほか
産後は母乳育児などをしていてママもエネルギーが必要です。朝からしっかりバランスのいい食事を心がけたいところ。ソーセージや果物を取り入れて、時間をかけずにささっと作れるものをご紹介します。
産後の朝食
1食分の総エネルギー648kcal
・黒米入りごはん
・お麩と青菜のおすまし
・蒸し野菜サラダ
・ソーセージのソテー
・みかん
「黒米入りごはん」は、白米2カップに黒米約小さじ1を入れて通常の水加減で炊くだけ! 黒米には鉄分が豊富に含まれているので授乳期のママにおすすめです。
「ソーセージのソテー」は、サラダ油小さじ1程度でこんがりとソテーしましょう。
手軽に食べられるビタミンいっぱいのみかんは、水分補給にも。
シンプルな汁物です。青菜は好みのもので。
12kcal/塩分1.6g
小町麩・・・・・10個
三つ葉・・・・・1/4把(約15g)
だし汁・・・・・2カップ
塩・・・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・・・小さじ1
1)小町麩は水でもどす。三つ葉は食べやすい長さに切る。
2)鍋にだし汁を入れて火にかける。1)の小町麩を加え、塩としょうゆで味をととのえる。器に注ぎ、1)の三つ葉を散らす。
にんにくをきかせた野菜たっぷりの洋風蒸し煮。
48kcal/塩分0.6g
キャベツ・・・・・2枚
もやし・・・・・1/2袋(約60g)
にんじん・・・・・3㎝(約30g)
にんにく・・・・・1/2片
オリーブオイル・・・・・小さじ1
塩・・・・・少々
1)キャベツは芯をとりざく切りにする。 芯は薄切りにする。もやしは洗って水けをきる。にんじんはよく洗い、皮ごとせん切りにする。にんにくは皮をむいて薄切りにする。
2)鍋に、1のキャベツ、もやし、にんじん、にんにくの順で平らに重ね、オリーブオイルと塩をふり、4~5分蒸し煮する。
3)野菜がしんなりしたら、全体を ざっくり混ぜ合わせる。
ごはんや汁物を具だくさんにすれば、それだけでおかずは少なくてもOK!
雑穀とひじきを入れた炊き込みごはんは、それ一品でも栄養満点。
産後の昼食
1食分の総エネルギー473kcal
・ひじきごはん
・にら玉スープ
・長いもの梅わさあえ
・梨
「ひじきごはん」は、白米2カップに大さじ1の雑穀が目安量。お湯でもどした乾燥ひじき20gとあわせて炊き、湯通しして小口切りにした大根の葉1本分と炒りごまをおおさじ1加えて混ぜ合わせます。
梨は葉酸が豊富なので、妊娠・授乳期のデザートにおすすめですよ。
良質なタンパク質であるたまごは産後ママにとって手軽に使える最強食材です。ニラとあわせたスープは体だけでなくお財布にもやさしいレシピです。
48kcal/塩分1.6g
にら・・・・・1/4把(約25g)
卵・・・・・1個
だし汁・・・・・2カップ
塩・・・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・・・小さじ1
水溶き片栗粉 ・・・・・片栗粉小さじ1を倍量の水で溶く
1)にらは3㎝の長さに切る。卵は溶いて混ぜておく。
2)鍋にだし汁を入れて火にかける。塩としょうゆで味をととのえ、水溶き片栗粉を回し入れてとろみをつける。
3)2)に1)の卵を流し入れる(煮立っている状態を保つときれいに広がる)。1)のにら を加えてひと煮立ちさせる。
シンプルなあえものに わさびと練り梅でパンチをきかせました。
54kcal/塩分0.4g
長いも・・・・・10㎝(約160g)
練り梅・・・・・小さじ1
練りわさび・・・・・少々
青じそ・・・・・2枚
1)長いもは皮をむき、4~5㎝の長さのせん切りにする。ボウルに入れ、酢少々(分 量外)をふる。
2)1)に練り梅と練りわさびを加えよく混 ぜ合わせ、器に青じそを敷いて盛りつける。
きのこ、根菜、乾物と、食物繊維や栄養価の高いおすす め食材がバランスよく食べられる夕ごはん。いり鶏は、 栄養を逃がさない“蒸し煮”が調理のポイントです。
蒸し煮は、文字通り材料を蒸しながら火を通す方法ですが、弱い火力でじんわりと火を通すので食材の風味や栄養をこわすことなくおいしく仕上げられます。油を使った炒め料理などよりもヘルシーといったメリットも。
産後の夕食
1食分の総エネルギー722kcal
・白米ごはん
・なめことかぶのみそ汁
・ひと鍋いり鶏
・切り干し大根の煮付け
「なめことかぶのみそ汁」のかぶは、葉っぱも入れましょう。葉酸、カロテン、ビタミンを摂取できますよ。みそはお好みのものを使いましょう。
根菜たっぷりで食物繊維がとれる、栄養バランス満点の鍋です。
294kcal/塩分2.7g
こんにゃく・・・・・1/3枚(約80g)
しいたけ(生)・・・・・4枚
たけのこの水煮 ・・・・・1/4本(約60g)
ごぼう・・・・・1/3本(約60g)
にんじん・・・・・1/3本(約50g)
れんこん ・・・・・1/3節(60~70g)
鶏もも肉・・・・・150g
塩・片栗粉・・・・・適量
しょうゆ・・・・・大さじ3
みりん・・・・・大さじ2
いんげん(ゆでる)・・・・・3本
木の芽・・・・・2枚
1)こんにゃくは薄切りにし、さっとゆでて水洗いする。
2)しいたけはいしづきをとって半分に切る。たけのこはひと口大の乱切りにする。ごぼう、にんじん、れんこんはよく洗い、皮ごと乱切りにする。
3)鶏もも肉はひと口大に切り、塩と片栗粉をまぶす。
4)鍋に1)のこんにゃく、2)のすべて、3)の鶏もも肉の順に平らに重ねる。
5)4)に塩をひとつまみふり、材料に火が通るまで約15分蒸し煮する。
6)5)にしょうゆとみりんを加え、上下を返しながら汁けがなくなるまで煮詰める。
7)器に盛り、斜めに切ったいんげんを散らす。木の芽を手のひらにのせてたたき、香りを出して飾る。
生ものに比べてミネラルや食物繊維が豊富な乾物を使ったレシピです。乾物はストックしておくとなにかと便利!
79kcal/塩分2.2g
切り干し大根・・・・・20g
切り昆布・・・・・5g
干ししいたけ・・・・・2枚
水・・・・・適量
にんじん・・・・・1/3本(約50g)
塩・・・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・・・小さじ2
すりごま(白)・・・・・小さじ2
1)切り干し大根、切り昆布、干ししいたけを鍋に入れ、ひたひたより多め(材料の 表面より1~2㎝上)に水を注ぎ、もどす。
2)1)の干ししいたけは、やわらかくなったら取り出し、いしづきをとってせん切りにし鍋にもどす。
3) にんじんはよく洗い、皮ごとせん切りにして1)の鍋に加える。
4)1)の切り干し大根がしっかりもどったら、ぴっちりとふたをして鍋を火にかける。煮立ったら弱火にして、材料がやわらかくなるまで煮る。
5)4)に塩としょうゆを2回に分けて入れ、 味を煮含めたら、すりごまを混ぜ合わせる。
<助産師さんからの食事のアドバイス!>
妊娠中&授乳中のママは、助産師さんが教えてくれている「1日のママの食事についての考え方と摂取量目安」などについてもチェックしておきましょう!
CLICK▶︎助産師&管理栄養士監修:母乳のために守りたいママの1日の食事バランス
CLICK▶︎授乳中におすすめの「女性ホルモンを増やす食べ物」管理栄養士が考えた4つのレシピとともに
※献立サンプルおよびレシピ提供
『管理栄養士さんが考えた妊娠・授乳中の気になる症状改善レシピ200』(日東書院)
著者:岡本正子
(管理栄養士
・国際薬膳士)