“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
出産は、ご自身とご家族にとって喜びのひとときですが、その一方で不安やストレスも感じることがあります。
その気持ちが強くなりすぎると、「産後うつ」になることもあります。
産後うつには、なりやすい特徴があると言われているので、いまの自分の心情や状況と照らし合わせてみましょう。
今回は、産後うつになりやすい人の特徴やその対策方法について、ご紹介いたします。
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、母体保護法指定医、日本産科婦人科遺伝診療学会認定医 (周産期)
杏林大学医学部を卒業後、横浜市立市民病院、函館中央病院、板橋中央総合病院、東京品川病院で勤務。その後、2023年7月に二子玉川女性のクリニックを開院。些細な症状を含めた女性の悩みを広く解決する女性のホームドクターとして地域に根ざした医療を提供。自身も二児の母親であり、女性、母、医師の立場からママたちをリアルな視点からサポート。
産後うつは誰にでも起こりうるものですが、とくに以下に思い当たる人は、「産後うつ」について学んでおくといいでしょう。
■完璧主義で責任感が強い人
完璧を求めすぎて、自分を追い込んでしまうことがあります。家事や育児に対して高い基準を設け、それに達しないと自分を責めてしまうことが多いです。
■過去に精神的な疾患を経験したことがある人
うつ病や不安障害の経験がある人は、産後うつを感じやすいかもしれません。過去に精神科に通っていた経験がある場合、再び気持ちが落ち込むことがあるかもしれません。
■サポートが少ない人
家族や友人からの支援が少ないと、孤独を感じることがあります。育児や家事の負担を一人で抱え込むことが多い人は、周囲に相談してみましょう。
■生活環境に問題がある人
パートナーとの関係がうまくいっていない、経済的な心配があるなど、環境の影響も関わってきます。家庭内でストレスを感じることが多い人は、自分を大切にする時間を持つことが大切です。
■妊娠中にストレスが多かった人
妊娠中に大きなストレスを感じた人も、産後に気持ちが落ち込みやすいことがあります。妊娠中の不安や心配が続いていた場合は、産後もその影響が残ることがあります。
産後うつの症状は様々ありますが、一般的なうつ病の症状と共通しています。
●強い不安感やパニック発作
些細なことでも心配しすぎて、不安になったりパニックになることがあります。
●気分の落ち込みや無気力
日常生活で楽しみを見つけられず、気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
●食欲や睡眠の変化
食欲が急に増えたり減ったり、眠れなくなったり、逆に眠りすぎてしまうことがあります。
●赤ちゃんへの興味や愛情の低下
赤ちゃんに対する愛情を感じられず、育児に自信を失ってしまうことがあります。
産後うつを防ぐためには、以下の対策が有効です。
妊娠中から産後のサポート体制をととのえることが大切です。出産前に家族や友人と話し合い、具体的なサポートをお願いしておきましょう。
家族の協力:
出産前にパートナーや家族と話し合い、育児や家事の分担を決めておくことが大切です。具体的な役割を明確にすることで、産後の負担を減らし、スムーズな生活を送ることができます。
友人やコミュニティの支援:
友人や近隣コミュニティの支援を求めることも大切です。地元のママ友グループや育児サポートグループに参加すると、孤立感が減り、精神的な支えを得られます。困ったときや不安なときに話せる仲間がいることで、気持ちが楽になります。
心理カウンセリングや産後ケアセンターの利用も考えてみましょう。専門家のアドバイスを受けることで、心のケアができ、気持ちが楽になることがあります。自分の心と体を大切にするために、必要なサポートを受けることをためらわないでください。
カウンセラーの役割:
精神科医や臨床心理士によるカウンセリングは、感情を整理し、ストレスを軽減するのに役立ちます。必要に応じて、適切な治療法を提案してもらえるので安心です。
地域の支援サービス:
地域によっては、産後うつに特化したケアセンターやサポートプログラムがあります。自治体のウェブサイトや地元の保健センターで情報を確認してみましょう。こうしたサービスを利用することで、サポートを受けやすくなります。
心身のバランスを保つために、健康的な生活習慣を大切にしましょう。適度な運動やバランスの取れた食事を心がけることで、気持ちも体も元気になります。
運動のメリット:
軽い運動はストレスを和らげ、気分を良くしてくれます。ウォーキングやヨガなどの軽い運動から始めると良いでしょう。
運動の計画:
産後すぐには激しい運動は避け、医師と相談しながら段階的に運動を取り入れましょう。ベビーカーでの散歩もおすすめです。少しずつ体を動かして、リラックスする時間を持ちましょう。
栄養バランスの重要性:
バランスの取れた食事は、体の回復を助け、心の健康にも良い影響を与えます。特にビタミンB群やオメガ3脂肪酸を含む食品を積極的に摂ることが大切です。
具体的な食事内容:
魚、 ナッツ、緑黄色野菜、全粒穀物などを意識して取り入れることで、心身の健康を保つことができます。日々の食事にこれらの食品をプラスして、元気な毎日を過ごしましょう。
ヨガや瞑想などを取り入れることで、ストレスを和らげることができます。自分の時間を大切にし、リフレッシュすることが大切です。リラックスするひとときを持ち、自分自身をいたわりましょう。
ヨガと瞑想:
ヨガや瞑想は、心身をリラックスさせるのに効果的です。特に深呼吸法や簡単なポーズは、産後のストレス軽減に役立ちます。
アロマセラピー:
アロマオイルを使ったリラクゼーションもおすすめです。ラベンダーやカモミールなどの香りは、リラックス効果が高く、ストレスを和らげてくれます。
趣味やリフレッシュ活動:
自分の好きな趣味に時間を割くことで、リフレッシュできます。読書や音楽鑑賞、手芸など、自分がリラックスできる活動を見つけて楽しみましょう。自分だけの時間を持つことで、心も体もリフレッシュできます。
産後うつは自覚があまりないとも言われています。
早めに気づくことで適切な対策を取り、乗り越えることができます。この情報が、少しでも不安を感じているママたちの助けになればうれしいです。