babyco編集長。書籍編集者。
新潟の山奥で肉用牛を飼育しながら、野菜やくだものを育てる祖父母のお手伝いをきっかけに、丹精込めて作られた食材のおいしさ、食べることや命の大切さを学ぶ。特集記事、離乳食やママごはんなど幅広く担当。ママ・パパの気持ちに寄り添った記事の制作を心がけている。
「出産、がんばったー!」と思ったら、体を休める間もなく始まる育児。体調不良を感じるとき、産後のママたちはどんな風に自分の体を労っているの? 348人の産後ママに、セルフケアについて聞きました。
「ママの心と体の状態とケア」について知るために、babycoでは産前産後のママ461人にアンケートをとりました。そのなかから、産後ママ348人に聞いた「産後の体調不良とセルフケア」について取り上げます。
※アンケート概要/期間2023年4月28日〜5月12日インターネット集計、babyco会員461名が回答。うち348名の産後ママが回答
出産後に体調不良を感じるかについては、348人中、なんと7割が「はい」と回答。つらさのレベルに違いはあれど、多くの産後ママが体の不調を感じているようです。
どのような不調があるのか、具体的に見てみましょう。
※アンケート概要/期間2023年4月28日〜5月12日インターネット集計、babyco会員461名が回答。うち348名の産後ママが回答
産後ママが感じている体の不調でもっとも多いのは「腰痛」!
だっこで反り腰のクセがついたり、おっぱいをあげるときについ猫背になったりするから、とにかく腰がつらい…。
アンケートに寄せられた声には、腰痛の原因に「骨盤のゆがみと反り腰が治らずで不調が続いています」「少しずつ重たくなっていく娘を抱っこしているから」などもありました。
2位は、ホルモンバランスの変化によって起こる「抜け毛」。一時的なものだと知っていれば受け入れられますが、何も知らずにごっそり抜けた髪を見るとかなり焦るもの。
Youtuberとしても活躍し、多くのママから支持を集めるママ女医 ちえこ先生も、産後数ヵ月はおでこの生え際を中心に髪の毛がどんどん抜けて、行きつけのママ美容師さんに髪型の相談をしていたと、取材の際に話してくださいました。ある程度覚悟はしていても、気持ちに影響しますよね。
3位の「全身の疲労感」、7位の「肌荒れ」、9位の「下半身のむくみ」なども産後のホルモンバランスの変化が関係している場合があります。
変化は必ず起こることなので、逃げ切るのは難しいですが、ママ女医 ちえこ先生は事前のホルモンバランスの変化対策をすることで、3人の子どもの出産ごとに少しずつ症状を改善できたそうです。
3位以降には「全身の疲労感」「肩こり」「体のだるさ」など、慢性的な不調になりやすい症状も。ねむる時間やゆっくり湯船につかる時間がとれないと、だるさがどんどん蓄積していきますよね。
6位には、母乳育児中のママに起きやすい「乳房トラブル」。
以前、babycoで開催した“乳房セルフケア”をテーマにしたオンライン講座でも、乳腺炎、乳頭痛などのトラブルについてどうしたらいい?という質問をたくさんいただきました。
それでは、体の不調を軽くするためにどんなセルフケアをしているのかを見てみましょう。
※アンケート概要/期間2023年4月28日〜5月12日インターネット集計、babyco会員461名が回答。うち348名の産後ママが回答
家事に育児に忙しいママができるセルフケアとして一番多かったのは、「しんどいときは気にせず休む」「朝でも昼でも疲れたら寝る」。
シンクに洗いものが山積みでも知らん! 洗濯物をたたまなくちゃだけどいったん寝るわ〜。疲れたら、とにかく自分のために休む、寝る。体だけでなく気持ちのリカバリーにとっても、とても大事なことです。
次に多かったのは「夫婦の協力体制」。ひとりでストレスを抱え込まないためには、一番近くにいるパパに助けを求めるのも大切ですね。具体的にどんな協力体制をとっているのか、アンケートに寄せられた声をまとめてみました。
\こんな風に助け合っています/
・よく話をするようにし、2人で家事、育児をする
・育休をとってもらい、しんどいときやしてほしいことは言葉にして伝えた
・やってほしいことを伝える。パパはどんなことをしてほしいのかわからないし、ママは率先してやってほしいけれど伝わらないから、くちにするほうがお互いによい
・できるほうが家事をする
・在宅できる日は在宅する。交代であやしながら食事をとる。食事の支度はできるほうがやる
・しんどいときは任せて寝る
・早い段階からお風呂、着替え、おむつ交換、ミルクの作り方と飲ませ方など積極的に参加してもらい、ママがいないとできない状況をなくしました。担当など決めずに気づいたらやるようにして、助けてくれたら感謝の気持ちもしっかり伝えています
4位、5位には「軽い運動(散歩など)」「軽いストレッチ」といった、体を動かしてリフレッシュする方法がランクイン。体がすっきりするし、気分が前向きになれたり、短時間でも質のいい睡眠につながったりもしますね。
ほかには「周囲に体の状態を共有する」「睡眠の質・睡眠時間の見直し」などの方法や、「自分にごほうびをあげる」という声も。いつも子どもや家族優先で動いているママにとって、自分だけのものって贅沢な気持ちになりますよね〜!
ママがどんな風に自分のごきげんをとっているのか、アンケートに寄せられた声をまとめてみました。
\こんなごほうびがHAPPY♪/
・疲れたとき、がんばったときに好きなお菓子を食べる
・寝ないで育児したり、家事がひと通り終わったときや一息つきたいときなど、アイスなどでもプレミアム感があるものをごほうびに食べていた
・子どもの世話で疲れ切って体力がもうない、というときに配達サービスで少し値の張るおいしいものを注文する
・いま食べたいものを食べてた
・ひとり時間をもらって、自分の好きなように過ごす
・夜間の授乳時など、おやつを食べる
・とにかく育児でストレスがひどかったので、授乳の合間に大好きなカフェラテを飲んでがんばっていた
・コーヒーを我慢せず1〜2杯飲む
・心身ともに疲れているなーというときやイライラしてしまうときに、甘いものをごほうびと気分転換に買っていました。散歩のついでにコンビニスイーツを買っておいてストックしていた笑
ホルモンバランスの変化による一時的な不調(抜け毛、肌荒れなど)、育児による不調(腰痛、全身の疲労感、肩こり、乳房トラブルなど)は、逃げたくても逃げられないもの。
そうした避けられない不調と向き合いながら、シンプルだけれどちゃんとリカバリーにつながるケアを実践できている産後ママがたくさんいることがわかりました。
何も気にせず休める
何も考えずねむれる
ひとりで散歩してコンビニに寄ってみる
ごほうびにスイーツを食べる
こんな束の間のひとり時間が、ママにとっては貴重なセルフケアタイム。自分で自分のごきげんをとれるのは、素晴らしいことです。
もうひとつすごいなと思ったのは、自分の体の状態を言葉で伝えて、“周りにシェアして理解してもらう”ことを心がけているママが多いこと。
これも、体調不良をひとりで抱え込まないためのケアのひとつですよね。つらい状況を理解してもらえたら、気持ちもすごくラクになります。
ママのがんばりを支えるパパ。そばで見ていてママがちょっとしんどそうだなと思ったら、今回のアンケートを参考に、どんなことをしてあげたらラクになれそうかを、ぜひママに聞いてみてあげてくださいね。