産後のシミ、それって肝斑かも?原因、対処法と予防法を徹底解説!

産後 シミ 肝斑
2023/04/25 2023/07/27 ayano ayano

妊娠・出産をきっかけにできやすい「肝斑」。薄いシミだし、目立たないからとそのままにしておくと、どんどん濃くなってしまうことも。美容皮フ科で働く看護師のママライターが、肝斑の原因や効果的なスキンケア、肝斑以外のシミの種類や対処法をご紹介!

妊娠中や産後にできやすい「肝斑」とは

肝斑について知る前に、まずは「シミ」ができるメカニズムを知りましょう。

シミは、メラニン色素が増えて皮フの色が変化することでできます。原因は、

遺伝といった先天的なもの
紫外線や摩擦などの刺激による炎症
ホルモンバランスの乱れ

などが挙げられます。

さまざまなシミのなかでも、頬骨の部分や口まわりに、左右対称にあらわれるシミ「肝斑」。肝斑の原因やメカニズムははっきりとわかっていませんが、妊娠や出産、経口避妊薬(ピル)の服用をきっかけにあらわれるママが多いです。

そのため、女性ホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」や「プロゲステロン(黄体ホルモン)」などのバランスが変化し、メラニンの生成が促進されて肝斑ができるとも考えられています。

妊娠1~2ヵ月目に目立ってくる肝斑を「妊娠性肝斑」と呼びます。妊娠性肝斑は、分娩後2~3ヵ月すると自然に消えることもありますが、妊娠出産のたびにできた肝斑を放置しておくと消えにくくなってしまうので注意しましょう。

 

できてしまった肝斑への対処方法

肝斑は、一度できてしまうと美白化粧品の使用や生活習慣の見直しだけでは改善しにくいもの。ですが、妊娠中や産後に気になるシミを見つけたら、肝斑を疑って早めのケアをすることで、それ以上濃くなるのを防げる可能性があります。

① 初期の肝斑は市販薬で対策!

初期の肝斑は、市販薬の服用で濃くなるのを防げる場合があります。

肝斑に効果がある「トラネキサム酸」を含む薬は、ドラッグストアで入手することができるので、まずは市販薬で肝斑対策を始めてみてもいいでしょう。トラネキサム酸を服用するときは、説明書をよく読み、次の点に注意してくださいね。

トラネキサム酸を含む薬を
服用するときの注意点

・トラネキサム酸は風邪薬に含まれていることがあります。同時に服用すると、過剰摂取になる可能性があるため、注意しましょう。

・経口避妊薬(ピル)内服中の方は、血栓症のリスクが高くなります。服用前に医師や薬剤師に相談してください。

・授乳育児中に服用することは可能ですが、気になる方は授乳期間を終えてから服用しましょう。

② 濃い肝斑は美容皮フ科へ

市販薬の服用で改善しないときは、美容皮フ科を受診も検討しましょう。

美容皮フ科での治療方法は、内服や外用薬だけではなく、レーザーの照射などさまざま。肌の状態や内服している薬剤によっては希望する治療が受けられないこともあるので、医師のカウンセリングを受け、適切な治療方法を選択することが大切です。

肝斑の治療は、保険診療ではなく自由診療になります。

 

肝斑を濃くしないための予防方法

肝斑は、市販薬の服用で改善したり、一度美容皮フ科で治療をしたりしたからといって、すぐに消えるわけではありません。刺激で悪化してしまうため、強いレーザーを照射することができず、場合によっては数年単位の治療が必要なケースもあります。

まずは日々のスキンケアや生活習慣を見直し、肝斑をつくらない、濃くしないことが大切です。自宅でできる予防方法をご紹介します。

 

① 正しいスキンケアで予防する

紫外線対策

● 紫外線対策をする
紫外線は、肝斑を含むシミ全般をつくる原因のひとつです。日焼け止めや日傘などを使用しましょう。日焼け止めは、季節を問わず毎日継続して塗るのが必須!

● 摩擦を避ける
肝斑は摩擦や刺激で悪化するため、お肌をこすらないことが大事です。洗顔料はよく泡立てて、顔を包みこむように洗いましょう。お肌に刺激を与えるようなマッサージ、美容機器の使用も控えてくださいね。

● 自分の肌に合った化粧品を使う
肌に合わない化粧品を使うと、化粧品の成分が刺激となり肝斑を悪化させることがあります。ヒリヒリや痒み、赤みなどの症状が出たら使用を中止しましょう。

 

② 生活習慣を見直す

シミをつくる原因には「ホルモンバランスの乱れ」も関係しているため、規則正しい生活を心がけることが大切です。

適度な運動をし、なるべくストレスを溜めないようにしましょう。また、睡眠不足や偏った食生活が続くと、お肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が乱れてメラニンが皮フに沈着し、シミができやすくなるので、できるだけ寝て、バランスよく食事を摂りましょう。

喫煙や飲酒も、キレイなお肌を作るために必要なビタミン不足を招くため、できるだけ控えるようにするといいですね。

 

③ 肝斑を予防する食べものを摂る

肝斑予防には生活習慣の見直しが大事だとお話ししました。とはいえ、妊娠中や出産後のストレスのコントロールは難しく、睡眠時間が確保しづらいもの。

そんなときは、シミ予防に効果的な次の食材を食事に取り入れてみましょう。

 

レモン

ビタミンCを多く含む食材
(かぼちゃ、レモン、アセロラなど)

抗酸化作用があり、シミを薄くする作用があります。ただし、ビタミンCは体内で作ることができない成分のため、継続して摂取することが大切です。食事で足りない分は、サプリメントなどで補うといいですね。

 

トマト

リコピンを多く含む食材
(トマト、スイカ、柿など)

皮フを酸化させる「活性酸素」を取り除き、過剰なメラニンの生成を防ぎます。特に、トマトのリコピンは加熱するとより吸収しやすくなるので、スープなどの加熱調理がおすすめです。

また、リコピンはβ-カロテンと一緒に摂取すると吸収率がアップするといったメリットも。β-カロテンが多く含まれているにんじんやほうれん草を一緒に摂るようにしましょう。

 

納豆 豆腐 みそ

大豆イソフラボンを多く含む食材
(納豆、豆腐、味噌、きな粉など)

女性は年齢とともに女性ホルモンのエストロゲンが減少し、更年期障害や生理の乱れを引き起こします。

大豆イソフラボンはエストロゲンに似た働きをするため、女性特有のホルモンバランスの乱れを整えてくれます。そのため、肝斑が気になるときは意識して摂取するといいでしょう。

肝斑が消える食べ物ってあるの?

一度できてしまった肝斑を食べもので消すことは、容易ではありません。可能であれば、肝斑ができる前に食生活を見直しましょう。

肝斑ができたあとでも、新しい肝斑ができないようなお肌の土台づくりをすることはできるので、お肌にいい栄養素を積極的に摂りましょう!

また、食べものを使った「手作りパック」で美肌になれるというウワサがありますが、食べものをお肌に塗ったり貼ったりすると、肌荒れを起こすばかりか食物アレルギーを発症するリスクも。

自己流のケアは肝斑の悪化を招きかねないので、ケアの方法に迷ったら美容皮フ科の受診を検討しましょう。

④ 肝斑の予防効果がある美容成分を取り入れる

● ビタミンC誘導体
光や熱に弱いビタミンCを改良し、化粧品に配合しやすいよう開発された成分です。肝斑ができにくい肌をつくるだけではなく、お肌に蓄積したメラニン色素を薄くする効果もあります。

● ルシノール
大手化粧品メーカーが独自開発した美白成分で、厚生労働省が医薬部外品として認可しています。「肌の漂白剤」と呼ばれるアルブチンの数万倍高い美白効果があるといわれています。

● トラネキサム酸
紫外線ダメージによってできるシミを抑制します。内服のトラネキサム酸とは違って、止血作用のある薬剤を内服している方でも使えるのがポイントです。

 

肝斑以外のシミの種類

肝斑以外にも、年齢や炎症によってさまざまな種類のシミがあらわれます。自分自身のシミ対策のためにも、将来お子さんが肌のことで悩んだときのためにも、シミの種類を知っておきましょう。

● そばかす(雀卵斑 じゃくらんはん)
思春期に目立つ、遺伝性のシミ。美白化粧品の効果は出にくく、レーザー治療で消えることもあります。

● 老人性色素斑
顔や手の甲など、紫外線に当たりやすい場所にできる加齢性のシミ。初期であれば、美白化粧品で効果があります。

● 炎症後色素沈着
色ムラがあり、ニキビ跡や虫刺され跡など炎症を起こした場所にできるシミ。美白化粧品で効果があります。

● 後天性真皮メラノサイトーシス
頬やおでこなどにできる、幼い頃には見られなかった小さな灰色がかったシミやあざ。保険診療でレーザー治療が可能。

 

まとめ

女性は、生理はもちろん、妊娠・出産を通してホルモンバランスが大きく変化します。「薄いシミだからいつか消えるだろう」と放っておくと、治りにくいシミに移行することも。

妊娠中や産後に気になるシミを見つけたら、今一度スキンケアの方法や生活習慣を見直してみましょう。ご紹介した対処法、予防法のなかで実践できそうなものがあったら、ぜひ生活に取り入れてみてくださいね!

 

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