パパ遊びは赤ちゃん目線で深まる!(前編)|失敗から学ぼう!パパの子育て②

パパ遊び パパの子育て 前編
2020/02/26 2023/04/13 太田菜津美 太田菜津美

みなさんは、わが子を遊ばせるならどんなところがいいですか? 安全な環境、楽しい遊具がいっぱいあること、親子が一緒に遊べる場所。家族で何度も通いたくなるような、のびのびと遊べるところがあったらきっと楽しいですよね。

安心・安全な環境でかけっこやごっこ遊びができ、小さなお子さんに大人気の室内遊び場「キドキド」。お外で遊ぶ子どもたちの姿を見かける機会が減っているなか、ここには毎日たくさんの親子が訪れています。その理由のひとつには、“プレイリーダー”という遊びのプロがいること。プレイリーダーがいると、ママもパパも知らない面白い遊びがいっぱい出てくるんです! 今回はプレイリーダーを代表して、ご自身も子育て奮闘中の早川健太さんに赤ちゃんとのふれあいで大切なことを聞きました。

プレイリーダー早川さん 

プレイリーダーは遊び作りの裏方。主役は「親子」です

プレイリーダー早川さん

編集長(太田):「プレイリーダー」というお仕事をはじめて聞きました。具体的にどんなことをするのでしょうか?
早川さん:ひとことで言うと、“遊び方を知らない子どもと遊び方を忘れてしまった大人に、遊びたくなるようなしかけを届ける人”かなと考えています。ただ遊びをしかけるだけじゃなくて、その子の発達や発育に応じて「こんなこともできるよ!」ってさりげなくやって見せながら、子どもがやりたい!と思うようなきっかけ作りを大切にしています。
編集長(太田):楽しそうな遊具があれば、自然と遊びたくなるような気がしますがそうではないんですか?
早川さん:いまの社会においては、遊びのなかに人が介在するっていうのはとても大切かなと思います。キドキドも公園もそうなんですけれど、雰囲気ってすごく重要ですよね。ぼくたちプレイリーダーが毎日遊びを作ることで、常に明るい雰囲気が出ているのかなと。キドキドのフリーパスを持っている方もいらっしゃって、よくよく考えてみると毎日同じ場所に来てくれるってことは、ぼくたちがいることのすごく大きなポイントなのかなと感じます。
編集長(太田):たしかに、毎日同じ公園には行かないですね。気分転換したいし。
早川さん:そうですよね。キドキドの遊具だって、置いているものは変わらない。それでも何度もくり返し来てくれるお客さんを見ていると、ぼくたちが毎日遊びを作ることで場がにぎわい、お客さん自身の雰囲気が変わっている気がするんです。公園にもそういう人がいたらきっと違うんじゃないでしょうか。

編集長(太田):リーダーというと、前へ出て親の代わりに遊んでくれる人という印象がありました。親に対してはどんなきっかけ作りをするのでしょう?
早川さん:プレイリーダー=遊んでくれるお兄さん、お姉さんになってしまうと、親は子どもに対して「遊んでらっしゃい」ってなっちゃう。ぼくは遊びの主役は親子だと思っているので、決してプレイリーダーが主役にならずに、あくまでもサポート役に徹しています。例えば、下を向いて携帯を見ていたり、遠くから見ていたりするだけのパパを見かけると、「パパと一緒にジャンプしてみようよ! パパだったらお兄さんより飛べるよ!」ってダイナミックな遊びをしてみたり、「お子さんすごいですね、こんなこともできるんですよ」って全力でほめてあげたりして、遊び方やふれあい方を見せるイメージで接しています。
編集長(太田):そういったパパは、子どもと遊びたくないわけではない?
早川さん:たぶん、パパも遊びたくないわけじゃない。ただ、子育てを夫婦でするといってもまだパパのほうが関わっている時間が少ないので、どうやって遊んだらいいかわからず、つい遠くで見守るようになって距離をおいて、手持ち無沙汰で携帯を見ちゃう…というパパはいると思います。

同じ目線で、同じ遊びを。恥を捨て、パパも全力で遊ぼう!

プレイリーダー早川さん

編集長(太田):関わり方がわからない、というのだけが理由ですか?
早川さん:お仕事の疲れもあると思いますね。今までは「一緒に遊びましょうよ!」ってぐいぐい誘っていました。でも、自分が親になり、平日働いて子育てして疲れているところにそれって結構難しいよな…って。なので、まずは5分でも10分でも携帯を見る時間を減らしたり、携帯を見るにしてもカメラをお子さんに向けたり、そういうことから始めていきましょって。
編集長(太田):ちょっとの時間でも、子どもに意識を向けることが大事なんですね。キドキドに来れば楽しい遊具やプレイリーダーさんたちがいるけれど、おうちに帰ってからも同じように遊べるかな…。
早川さん:「何かやってあげよう」と思うから難しいわけで、その子の世界に入って子どもがしていることを一緒にやるというのから始めるといいと思うんです。生まれてすぐの赤ちゃんには、パパもうつぶせになって目線を合わせたり、一緒にハイハイしたり、おなかに乗せておうたを歌いながらゆれたり。パパならではのアクティブな遊びをいっぱいしてみてください。はじめて子育てするパパたちには、ぜひ子どもと一緒にはっちゃけてほしいです。これはパパの特権ですよ。ぼくは普段恥ずかしがりですけど、遊ぶときは全力で歌って、踊っています! 子どもはすごくスキンシップを求めているので、わが子に寄り添って歩幅を合わせて遊ぶことで、ぐっと距離が縮まると思いますよ。

編集長(太田):今日(取材当日)は息子さんのそらくんも協力してくれましたが、そらくんの後ろに着いて同じ遊びをするときもあれば、あまり話しかけずにそばにいるだけのときもあったように感じました。常に同じ目線でなくてもいいんですか?
早川さん:子ども目線も大人目線もどちらも必要かなと思うんですけれど、正確には年齢によって違うと思います。赤ちゃんの時期は、やっぱり目線を合わせたほうがいいです。赤ちゃんがうつぶせだったらパパもうつぶせで遊んであげて、見下ろすよりも同じほうがいいですね。1歳や2歳くらいになれば、フカン遊びをすることも増えてきます。例えば、汽車のジオラマの世界でどの汽車をどのコースに走らせるか…というような世界全体を、そらがコントロールしているわけです。そこにドカンッと大人が入ってしまうと、子どもが遊んでいる世界を壊すことになっちゃう。なので、そういうときは見守ってあげることも大事。汽車をつなげたいけどうまくいかない…っていうときに、さりげなく車両を出してあげたりするくらいで。ひとり遊びをしているときは子どもがすごく集中しているときなので、パパは横で同じような動きをするとか、近くにいるだけでいいと思うんです。

インタビューの後編はこちら♪

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