babycoオンラインコンテンツディレクターであり、雑誌・書籍の編集者。カナダで短期大学、映画制作専門学校卒業後、新聞記者、ラジオDJ、TVドラマの編集など多様な分野の知識を得て帰国。帰国後は雑誌編集を中心に活動し、広告案件においても企画・コンセプト立てから担う。ライフスタイルを得意とし育児媒体には20年携わっている。
授乳をするときに乳頭が痛い!
と乳頭炎について調べているママが多いようです。
乳腺炎とも違い、正しくは乳頭痛と言われるものですが、授乳の度に乳頭が痛くてつらい思いをしているママも少なくないでしょう。
自宅でできるセルフケアなどの対処法を助産師さんに教えていただきました!
授乳をするときに乳首が痛い
という症状は、よくママから相談室に寄せられるお悩みのひとつです。
「乳頭炎」と調べているママが多いようですが、一般的に「乳頭痛」と呼ばれるものです。
乳頭痛の主な原因は
■浅飲み・つぶし飲み
■赤ちゃんに噛まれる
■過度な乳頭の消毒
■サイズのあわない搾乳器の使用
があげられます。
浅飲みとは、赤ちゃんが母乳を飲むときに乳頭を浅くふくんで(くわえて)飲むこと。例えば乳首の先だけを口にふくんで吸い付いている状態です。
本来授乳の際は、赤ちゃんに口を大きく開いてもらい、乳頭や乳輪にぱっくりと深く含んで(吸って)もらうようにします。
乳頭だけを吸わせてしまうと、赤ちゃんの舌でこすられて、乳頭の先に擦り傷ができる原因になります。また、乳頭の付け根あたりに切り傷ができたりもします。それで乳頭が痛くなってしまうんですね。
乳首だけを吸っていると、乳首をつぶして飲むようにもなり、これがつぶし飲みと言われるものになります。
授乳のあとに乳首を見てみて、形が平らになっていたり変形していたら、つぶし飲みをされていると考えられます。
このつぶしのみをされている時、ママは乳頭にかなりの痛みを感じているはずです。そんな時は、
などと我慢をせずに、含ませなおして、授乳のやり直しをした方がいいでしょう。
正しい吸わせ方、乳房の含ませ方はこちら
CLICK▶︎<助産師監修>授乳でうまく吸わせる方法〜ラッチオンとふくませ方
で詳しくご紹介していますから、まずは自宅でできる対処法の第一歩として、正しい飲ませ方を確認してみましょう。
<赤ちゃんが上手に吸い付いているかチェック!>
■赤ちゃんの口は大きく開いてる?(平たいくの字)
■上下の唇は外側にめくれてる?
■舌が下の歯茎よりも前に出ている?
■口の中はすきまなく吸い付き、乳頭が動くスペースがない?
■授乳後の乳頭は、平らになっていたりつぶれたりしていない?
浅飲みをして、乳首だけを赤ちゃんが吸っていると、ひょんなきっかけで乳首をかむようになったりもします。
とくに歯が生えはじめる時期の赤ちゃんはママの様子をおもしろがることもできるようになっているので、くりかえしかんで楽しむ赤ちゃんもいるようです。もちろん、歯が出てきていなくても歯茎でかむ子もいます。
もしもかまれてしまったら、
以前は乳頭のまわりは消毒綿などを使って消毒をするのが一般的でしたが、最近は授乳の前の消毒は必要がないとされています。
皮脂には保湿効果もあるので、過度に消毒をしてしまうと乾燥してしまって余計に乳頭が傷つきやすくなってしまうからです。
ですから、ママが日常的にお風呂にも入っていて清潔にしているなら、授乳前にあらためて乳頭を消毒する必要はありません。
搾乳器を使用しているなら、サイズがあっているかも確認してみましょう。
乳首の直径と搾乳器の搾乳口のサイズをチェックしてみます。
サイズがあっていないと、乳頭に負担がかかって傷つきやすくなってしまいます。ほとんどのメーカーで別売の搾乳口を用意しているので自分で測定してみましょう。
乳腺炎とは、乳腺に炎症が起こって乳房の一部が赤くなっていたり、痛みや熱っぽさがあったり、腫れているなどの病変がみられるものです。
乳房の症状以外にも、38.5℃以上の発熱や悪寒、インフルエンザ様の体の痛みなどの全身症状がみられることもあります。
乳頭痛や乳管のつまりを放置したままにして悪化してしまうと、乳腺炎を引き起こすこともありますが、乳腺炎とは乳腺が炎症することなので、原因はそれだけではありません。
乳腺炎になりかけなのかな?
本格的な乳腺炎ってどういうものだろう?
と気になる場合は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
CLICK▶︎乳腺炎になりかけ?本格的な乳腺炎の症状とは?
乳頭がチクチク、ズキズキと痛いな……
というときは、乳管がつまっている乳頭閉管の場合もあります。
これも、乳頭痛を引き起こすトラブルのひとつです。
乳管のつまりの原因は
■飲ませ方、吸わせ方、抱き方などが間違っている
■赤ちゃんの吸う力が弱い
■授乳間隔が不規則だったり長い
■ママのストレスがたまっている
■ママがバランスのよい食事をとれていない
■乳房が圧迫されている
などがあげられます。
乳管のつまりは、大きく分けると2つのタイプがあります。
1)乳栓(にゅうせん)ができる
2)白斑ができる
の2つです。
それぞれの原因は、
1)乳栓(にゅうせん)ができる原因
カルシウムや脂肪、濃縮した母乳、繊維状の物質などでできた物質
2)白斑ができる原因
角質が肥厚。これらの存在する乳管口に水疱を形成することもある
が代表的なものです。
乳房には乳管が何本も通っていますが、1ヵ所つまるとその隣の乳管も圧迫されてつまりやすくなり、徐々に全体のしこりが大きくなってしまうこともあります。
母乳がつまっているときにも母乳は分泌されるので、どんどん母乳がたまって乳房がはってくることもあります。
そんなときは、まず、どこがつまっているのかママ自身で把握するようにしましょう。
その部位のつまりを通すことで、ほかのはってしまっている部分も徐々に整ってきます。搾乳をするのも対処としてはおすすめですよ。
また、乳房を圧迫しない工夫も必要です。
ブラジャーも産後用のものを使用しましょう。間違ったマッサージを自分で行うのもあまりよくありません。
<授乳中のブラジャー選びのポイント>
・ワイヤーが使われていない
・できればゴムも使われていない
・生地の伸びがよく締めつけない
・授乳がしやすいデザイン(ひっぱるだけで授乳ができる)
日頃から赤ちゃんに大きな口で深く含ませて母乳を飲ませることが、乳頭痛やつまりの1番の予防になりますが、乳頭痛になってしまったときには次のようなセルフケアをしてみましょう。
<乳頭痛・母乳がつまっているときのセルフケア>
■赤ちゃんが乳頭を含んだときに上下唇の開きを大きく、乳頭だけでなく乳輪まで深く飲ませる
■赤ちゃんのアゴが乳房に触れ、ママの顔をみることができるようにする
■飲ませる前に手絞りで軽く乳輪部の搾乳を行う
■保湿をする
⇨ランシノー、ピュアバーユ、ピュアレーン、ハイドロジェルパッドなど
■ブラジャーや母乳パッドが直接乳頭にふれないように、ドーナツリングなどをする
■離乳食がはじまっている場合は、食事前に授乳をする
ドーナツリングの作り方
ガーゼなど肌を刺激しない素材で、乳輪ぐらいの直径のドーナツ型のワッカを作り、乳頭が下着などでこすれないように装着する。
最近は、授乳をするときに乳頭を保護するニップルシールドを使用しているママもいらっしゃいますね。
使用前にはメリット&デメリットも理解して使うようにしましょう。
乳頭保護器のメリット
・哺乳びんを使わず乳房のみで授乳できる
・陥没乳頭や扁平乳頭でも授乳ができる
・乳頭の傷を保護して痛みが和らぐ
・直接授乳に戻すのに、ほかの方法からよりは移行しやすい
乳頭保護器のデメリット
・サイズが適切でないニップルシールドを使用すると、かえって母乳量を減らす
デメリットの対策としても、正しいサイズのニップルシールドを使うようにすることが大切です。
搾乳器と同様、乳首の直径を測って自分にあったニップルシールドを使いましょう。
今回は、乳頭痛や乳管がつまったときのセルフケアや対処法をご紹介してきましたが、痛みが続くようなときは医師や助産師に相談するようにしましょう。
例えば白斑をそのまま放置してしまって、発熱をともなう乳腺炎にまで悪化してしまうこともありますし、症状が重くない場合も正しい抱き方や母乳の吸わせ方なども教えてもらえますよ。
桶谷式の相談室にもそうしたママたちがたくさんご相談にいらっしゃいます。
初めての授乳はとくに、授乳や育児の悩みはつきないものですよね。ひとりで抱え込まずに相談することで、ラクになることがきっとありますよ。
ママの母乳育児に関する悩みには
■おっぱいが足りているか不安
■おっぱいが痛い、これって乳腺炎?
■赤ちゃんがうまくおっぱいを飲めていないみたい
■断乳をどうやって進めたらいいの?
など、幅広くあるでしょう。
こうした母乳育児全般の悩みを解決してくれる桶谷式の相談室。一人ひとりに合わせた母乳育児のアドバイスをしてくれます。
助産師さんに直接みてもらえる個別相談なら、自分たち親子にあった解決がみつけやすいですね。
おっぱいが出にくいという悩みには、オリジナルの乳房マッサージで柔らかくしておっぱいを出やすくしてくれたりもします。
全国約330箇所にある「桶谷式母乳育児相談室」では、一人ひとりにあった対処法を教えてもらえますよ。ひとりで抱え込まずに、以下「OPPA!」 からご相談ください。
桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。
第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。
また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。
現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。
監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会