愛知県豊橋市生まれ。名古屋芸術大学日本画コース卒業。幼い頃祖母に絵を褒められたことがきっかけで絵画の道へ進む。今より幸せな暮らし方の情報を発信したいとライター業に興味を持つ。趣味は似顔絵と消しゴムはんこ作り。4歳と2歳の娘を持つ2児の母。
寝かしつけの時間に読み聞かせをしていますか?
人気のおすすめ絵本の情報を参考に、本を選んで読み聞かせしてみるのもいいですね。
わが家では絵本の読み聞かせから、親子でお話を作って発表する時間へと変わっていきました。
今回はそんな寝かしつける方法について、5歳と3歳の娘を育てるママライターがお伝えしていきます。
“寝かしつけ” は、赤ちゃんが生まれてからすぐ、新生児のうちからママ&パパにとっての新習慣になっていることでしょう。
夜泣きで何回も起こされたり、授乳のために起きたりするのはママやパパにとっても大変ですよね。わたしにも経験があるのでよくわかります。
少し大きくなって夜泣きが減り、1歳を過ぎて幼児期になってきてもなかなか寝ついてくれないことがあります。
わが家が現在の寝かしつける方法は、「創作お話し」です。
もともとは絵本の読み聞かせをしていたのですが、それが発展して長女5歳1ヶ月、・次女3歳3ヶ月くらいのころからお話を創作して発表する時間になりました。
それまで、わたし自身は寝かしつけが苦手でした。
疲れていると先に寝落ちしてしまい、子どもが寝たあとにやろうとしていたことができなくなり、時間を無駄にしているのでは…? といつもストレスを感じていたんです。
そう感じているママ・パパも多いかと思います。
けれど『親密なコミュニケーションを取れる貴重なチャンス!』と気持ちを切りかえ、今は『無駄な時間ではなく、昼間とは違う会話を楽しむ時間』と考えるようになり、少し気持ちがラクになりました。
わが家の「創作お話」、お話を作って発表する方法が寝かしつける方法に悩んでいるママやパパのお役に立ちますように。
もともとは寝る前のルーティン(入眠儀式)で絵本を読むといいと聞いていたので、寝室へ行く前に毎日1冊ずつ、その日の絵本を選んで読んでいました。
けれどふと、子どもが眠くなりやすくなる本がもしかしたらあるのでは? と考え、調べて、寝かしつけの絵本として評判のよかったある本を買いました。
そして、この絵本『ねむねむさんがやってくる』を毎日読むようになったんです。
けれどある日、絵本を置いてあるところまで取りに行くのが面倒で、覚えている範囲で、絵本の内容を絵本なしで語り聞かせました。
思いのほかそれが私自身が楽しめて。わたしが楽しんで話すから子ども達もおもしろかったようです。
そこからわたしは童話などの昔話や、有名な物話をリメイクした創作話を考えるようになりました。
リメイクと言っても本当に簡単!
よくある話の登場人物を、子ども自身や身近な人・子どもの好きなキャラクターに変えてお話を作るんです。それだけで新しいお話になって、子どもの関心を引きつけるようなお話になり、子どもたちもよろこんで聞いていました。
そしてもうひとつ創作話を始めた背景には、昔読んだ本に書いてあった内容が引っかかっていたこともあります。
漫画家・手塚治虫さんの本に載っていた幼いころのエピソードで、
手塚治虫さんのお母さんが寝かしつけに話してくれるお話がだんだんネタ切れしてきて、途中からオリジナルの創作話をしてくれていた、というものです。
その話を思い出して、想像力が育まれそう!と思ったんです。
たくさんの有名なマンガを描き続けた手塚治虫さんのお母さんの教育が、ユニークで興味を持ったので「ウチでもやってみよう!」と創作お話を本格的に寝かしつけに取り入れるようになりました。
①ママと子ども達でベッドに寝転がりながら、一人ずつ創作したお話を発表していきます。
順番をジャンケンで決めるときもあります。
(部屋が暗すぎて見えないときは「グー!」「チョキ!」「パー!」と声でジャンケンしたり、後で何を出したのか聞いて確認。)
②誰かが話しているときは静かに聞いて、お話が終わったら拍手します。
拍手の代わりに「パチパチパチ~!」と言ってもOK。発表した人をねぎらいます。
③調子の乗っているときは2周目に突入したり。ときにはお話ではなくクイズが始まったり…。
保育園などで集団生活をしているときのような雰囲気でやっています。
こちらは次女がはじめて即興で作ったお話です。
一文だけの短いお話ですが、ちゃんとストーリー性があって驚かされました。
ママのお話をマネして作ることもありますが、こちらはどうやら自分で考えたようです。
<コツ>
① 子どもの気持ちをちゃんと受け止めながら聞く。
② 子どもの話がまとまらずにダラダラと長くなりそうだったら、短めになるようフォローする。
③ ママ(パパ)が静かに話すと眠気を誘いやすい。
◆話し方の改善や発表の練習に役立つ効果あり
長女は話すのがあまり得意ではなく、たどたどしかったので、話し方が上手になると良いな、という思いもありました。
実際にやってみたところ、しゃべる練習になっていると思います。
◆順番を守る練習になる
聞く側と話す側のどちらも経験することで、自分の番とそうではないときの差を自然と経験しています。
◆ちゃんと人の話を聞く練習になる
一方的に自分が話すのではなく、聞くことの大切さもわかるようになる。
◆人を賞賛することの大切さを学べる
自分のことだけにならず、人の評価もちゃんとして、ほめることが身につく。
◆想像力がつく
明るいところよりも暗めの寝室の方が想像力を膨らませやすい環境だと気づきました。
星を見上げるように仰向けで寝てリラックスしていると、開放的な気分になり、イメージが湧きやすいようです。他にすることがない状況というのも手伝っているのかもしれませんね。
◆本音が言いやすい
お風呂や寝る前など、リラックスした状況だと、本音を語りやすくなると感じました。
楽しんでお話を作って発表しています。
ママも子どももお話のネタが尽きてくる時期があって、毎日ではないですが続けています。
似たようなお話になってしまっても、そこはあまり気にせずやっています。
創作話であったとしても、子ども達は「自分の言うことをママが聞いてくれた!」と満たされた気持ちになるようで、安心して寝つけているようですよ。
道具や準備なしで手軽にできるので、寝かしつけの方法の一つとして、興味をもたれた方はぜひ試してみてくださいね。
実践してみると意外な発見があるかもしれませんよ。
イラスト/ミミクリ