“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
お父さんのなかには、週末だけベビーカーを押してお買い物に行ったり、できるときにお風呂にいれたり、数回おむつを替えるなど、ときどき子育てに参加している人も多いですよね。それを「自分はイクメンだ!」と自慢している人は、子育てにときどき参加しているだけかもしれません。
仕事で疲れているから週末くらいは休みたい、という気持ちもすごくわかります。そういうときは、お母さんと話をして休む時間をつくればいい。でも、それはお母さんにも同じことが言えますよね。
ぼくは「パパの子育て参加」「イクメン」なんていう言葉がなくなったらいいなと願っています。
なーんて言っているぼくも、まだまだ子育て勉強中!
子育てって本当にたいへんだ!と痛感する日々です。
娘が生まれる前に思い描いていたものと違うこともあって、よいことばかりじゃないですもん(笑)。それでもある程度は覚悟できていましたから、焦ることはなかったかもしれません。
子どもを持つ前から、いつか子どもができたら自分もちゃんと子育てしようと思っていました。
でもそれは、実際どのくらいの分量があって、どんなジャンルのことをしたらいいのかはっきりしていない夢物語。実際にやってみると寝られないし、自分の時間を削られるしで、慣れない子育てに翻弄されていることも少なくありません。
babycoのパパママアンケートでは、65%のお父さんたちが「子育てできています!」と答えているそうです。それと比べて、お母さんたちの70%くらいは「お父さんの子育てに満足できない」と感じているとか。
このギャップってなんだろう?
もしかしたら、赤ちゃんのお世話はしているけれど、家事はあまりやっていないとか? お母さんたちが一番やってほしいのは「家事」というアンケート結果もあるそうです。
ほとんどのお父さんが知っている家事といえば、掃除・せんたく・炊事などでしょう。でもこれって、家事の大きなブロックにすぎません。
じつは、それぞれのなかにとても細かい仕事があって、ぼくはそれを「かくれ家事」と呼んでいます。
たとえば、お風呂まわりならシャンプーが残り少なかったらそれを取り替えておいたり、夕飯の材料を買ってきたり、調味料で切らしているものを買ってきたり、掃除機で吸ったゴミを捨てたり、洗濯洗剤を入れ替えたりなどなど。
そんなほんのちょっとのことに気配りができて、実際にやってくれるのはお母さんのほうが多いのではないでしょうか。
ぼくは、小学校のころから家の手伝いで鍛えられていたので、一人暮らしのときも自炊も家事もこなせていたと思います。
家に帰ってきてから、洗濯とごはんとお風呂が待ってるじゃないですか。それを帰宅途中にシミューレーションして、1時間以内にできるかを目標にするんです。スーパーに行って、ご飯を炊きながら洗濯ものをたたんでという「段取りを立てる」ことをずっとやっていたので、かくれ家事の存在もわかるんです。
「子育てできてます!」の60%のお父さんたちが、かくれ家事のことを理解できていたら、お母さんたちの「満足度」も上がるかもしれませんね。
家事は、ちっちゃな段取りがないと回りません。かくれ家事があってこその、おもて家事なんです。
お父さんの「疲れて帰ってきているのに」というココロの声はもれていませんか。
ぼくもつい思ってしまうことがありますが、つい「外で働いて帰ってきている」という感覚が出ちゃうんです。
「休む時間をとりたい」っていう希望が強いと、「ぼくはやったよ!」とか「これからやりますよ」と余計なひと言が出てしまう。
そうなると、お母さんたちから「そんなことは当たり前」と反論されますよね。
さらに「やってもらっているんだから〜」なんて上から目線発言をしてしまうと、「やってもらっているって、なあに?」「わたしは、毎日やってるけど」とその場の空気が凍ることにも・・・
そうならないように、ぼくは「やったよ」「やりますよ」は言わずに、目の前のことをササっとやるようにしています。わざわざ申告しなくても、ちゃんとやってあればわかるのでそれでよし!
いま、「ありがとうの言葉もないの?」と思ったお父さん。大丈夫です。
自然と『ありがとう』と言ってくれますよ。
お母さん子育てはお母さんもお父さんも同等で、ふたりの願いは同じはずです。
目の前の小さな子どもがいつも笑顔でいてくれて、すくすくと元気よく成長してくれること。そのために、ぼくたちは毎日子育てをしていきましょう!
プロフィール:小林よしひささん
NHK『おかあさんといっしょ』11代目体操のお兄さんを2005~2019年春まで歴代最長14年間勤める。日本体育大学体育学部社会体育学科卒業。幼児食インストラクター、食育アドバイザーとしても活躍中! 一児のパパ。