“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
ママたちからよせられた質問から、ベビーのからだのしくみや機能について、医学博士で小児科医の榊原先生に教えていただきました!
東京大学医学部卒業。医学博士。小児科医。日本子ども学会理事長。お茶の水女子大学名誉教授。小児神経学や発達心理学を専門とし、主に子どもの発達や発達障害に関する研究を行っている。著書も多数。
赤ちゃんは、見た目にも頭でっかちですよね。大人は胴長といわれる人でも6頭身、または7頭身、8頭身ほどですが、子どもは3頭身くらい。
それに、全体的にまるっこくてかわいい♡まるっこいのは、筋肉の量が少なく、脂肪量が多くてぽっちゃりしているからそう見えるのだと思います。
ローレンツという学者によると、私たち人間は、本能的にまるっこいものをかわいいと感じるようにできているそうです。そういえば、よその赤ちゃんでも、見るとかわいく思えてつい笑いかけてしまいますよね。
脳の重さは、最初は約300gですが、4〜5歳でほぼ大人と同じくらいの約1200gになります。この成長スピードはほかよりもずっと早く、また、相対的に脳はからだに対して大きいのです。
それは、神経系を最優先に発達、活動させるためと考えられています。
人生で一番早く身長が伸びるのが乳児期。生まれてから1年間で約25cm伸びます。逆立ちしようが、カルシウムを摂ろうが、こんなに伸びるのはこの時期だけ! 体重は1年間で約3倍に。
でも身長も体重も個人差がありますから、母子手帳の発育曲線から大きく外れていなければ心配はいりません。
赤ちゃんはからだを動かすためにたくさん食べなければなりません。体重1kgあたりが必要とするカロリーは、大人40kcalに対して赤ちゃんは120〜150kcal。
なんと、大人の4倍必要なのです。
通常、私たちは、座っていれば座ったなりに背骨が伸び、立っていれば背骨がすっと伸びていますよね。
でも、生まれたばかりの赤ちゃんは筋肉量も少なく、筋肉の働きも弱いので、ぐにゃっとしているように感じるのです。
赤ちゃんの手足は曲がっています。引きで見ると、両腕はW、両足はMのような格好をしています。このユニークなスタイルが、寝ているときの姿勢です。
身長も体重も個人差がありますが、体重の増減、身長の伸びの停滞はこの成長期には見逃せません。1年間は1ヵ月に一度計測し、母子手帳などにある発育曲線表に記入してみましょう。もしも曲線から大きく外れることがあれば、小児科医に相談しましょう。
イラスト:achaca