看護師として働いていたが出産を機に退職。
幅広い年代の“食”に関する知識を得たくて、上級幼児食インストラクター、健康食アドバイザーの資格を取得。
初めての育児で心配や悩みが尽きないが『周りと比べない』をモットーに日々奮闘中。
精神的にとってもデリケートになってしまう産後。
周りの人のちょっとした発言や行動に、必要以上にイライラしてしまったことはありませんか。
それはもしかしたら“ガルガル期”かもしれません。
ガルガル期の最中、ママ本人だけでなくパパがどう思っていたのか、ガルガル期をどう乗り越えたのか、我が家のガルガル期と対処法についてお話します。
産後はホルモンバランスの変化によって、ママが精神的に不安定になり周りの人に対して攻撃的になってしまうことがあります。
医学的な用語ではありませんが、“ガルガル期”といって産後のママを困らせることのひとつです。
今までだったら気にならなかったような些細なことに対しても、必要以上にイライラしてしまったり、大好きなパートナーや義両親、実の親など身近な人に対して攻撃的になってしまう時期のことを言います。
テレビやネットで
「子どもが生まれてママが変わった」
「産後パパに対して当たりがきつい」
と聞くことがあると思いますが、もしかしたらそれはガルガル期が影響しているかもしれませんね。
ガルガル期ではママ本人も辛いですが、周りの人もどう接したらいいのかわからなくなり、豹変したママにとまどってしまうことも。
でもそれは決してママが悪いわけではなく、ホルモンの影響でそうなってしまっただけ。
では、ガルガル期に直面したママやパパたちはどうしたらいいのでしょう?
我が家のガルガル期を参考にしてみてください。
出産翌日から10ヵ月間ガルガル期で苦しんだ1歳児ママライターがお届けします!
はじまりは退院して2日後に義両親が自宅に来たことでした。
まだ会陰切開の傷も痛むし、頻回授乳で寝不足だし、なんでオッケーしたんだろうと内心とてもパパに対してイライラしていました。
それから日を重ねていくうちにほんの些細な事でもパパに対してイライラ&攻撃的になっていきました……。
そうです、我が家のガルガル期で標的になったのはパパでした。
パパ本人が悪気があってしたことでなくても、とにかくパパの行動一つひとつに、ともすると存在にすらイライラしていました。今考えるとパパには可哀想なことをしてしまいましたね。
~小さいイライラ~
◆パパの抱っこの仕方、あやし方
◆パパの沐浴時の洗い方、洗う順番
◆仕事から帰ってきたパパが、お風呂に入る前に息子に触る
◆パパがやたらと息子にベタベタ触る
など周りから見たらそんなことで?!と思うことも無性にイライラしていました。
冷静に考えたら沐浴時の洗う順番なんてイラつく必要ないですよね…。でも当時は心の底からイライラしてしまっていたんです。
~大きいイライラ~
◆おっぱいが張りやすいと伝えていたのにママのシャワー中に勝手にミルクをあげる
◆夜中息子が起きてしまったとき、パパを起こさないよう気を遣うことのストレス
◆義家族の集まる頻度、義実家へ帰省時の授乳場所問題
◆外出時の準備、パパは自分だけ。休日は自分のことばかり
特に義家族が絡むとパパへの攻撃度が増していたように思います。
先輩ママに聞いたのですが、産後すぐのこの時期は、ママは赤ちゃんを守ることが一番大事というホルモンの働き方をするのだそうです。
また、月齢が上がるにつれて目が離せなくなったり、外出の準備に時間がかかったり、ママにも余裕がなくなってきてイライラする要因が増えました。
実は我が家のパパは、ガルガル期というものを知りませんでした。
みなさんのパパや家族はガルガル期のこと、知っていますか?
何も知らなかった我が家のパパは当時こう思っていたみたいです。
<ママへの対応で困った点>
自分が何をしたらママの役に立つのかわからなかった。良かれと思ってやってもダメなこともあった…(シャワー中のミルクの件がまさにそうですね)。
何がしてほしいことで、何をしてほしくないのか、よくわからなくて困った。
あらかじめ言っておいてほしかった。
<パパがしんどかったこと>
自分の時間がなくなったこと。
ママとふたりでおでかけすることがなくなったこと。
私はパパの気持ちを聞いて少し反省しました。
些細なことでもイライラしていたので、パパに相当気を遣わせていたのだろうなと思います。
そして当時を振り返ってみて、パパはこう語ります。
「ガルガル期を知っていたかった。そしたらママがこうなっている(ガルガルしている)のは仕方ないと思えた。ママがイライラしていることが多くて家族の時間を楽しいと思えなかった」と。
理想的なのは話し合うこと、だと思いますがなかなか難しいですよね。
口を開けば攻撃的な発言をしてしまいそうだった私は、自分が思っていることを紙に書いてパパに読んでもらいました。
紙に書くことによって自分の気持ちを整理することができましたし、客観的に考えることもできて不必要なことまで口に出さずに済んだと思っています。
ちなみに私がパパにされて感謝していることは
◆話をしっかりと聞いて受け止めてくれたこと
◆何をしてほしいのか、どうしてほしいのかを聞いてくれて可能な限り叶えてくれたこと
◆実家に帰ることを快諾してくれたこと
(イライラしてしまう相手がパパだと少し難しいかもしれませんが、距離をおく、かかわる頻度を減らすことは効果的かもしれません。)
ガルガル期のママに困っているパパの参考になれば、と思います。
また、私なりのイライラ対処法は、
◆先輩ママや実母に愚痴を聞いてもらう
◆おいしいものを食べてリラックスする
◆家事育児を頑張りすぎない、ほどよく手を抜く
◆息子が寝ているときは自分も必ず横になる です。
私は産後ひとりきりになる時間がまったくありませんでした。
そのせいで心を落ち着かせるのに時間がかかったように思います。
ちょっとひとりになるだけでも冷静になれるかもしれません。
ぜひ自分なりの対処法を見つけてみてくださいね。
我が家のガルガル期がようやく終わったのは産後10ヵ月を過ぎた頃でした。
その時期にふと心に余裕ができたのを感じました。
おそらく私が育児に慣れてきて心に余裕ができたのと、一旦実家に帰省しパパと離れてゆっくりと過ごすことができたから思います。
ガルガル期が落ち着いて冷静になって思い返すと、そんなことで怒らなくてもよかったのに、とかいちいち口を出さなくてもよかったのに、と思うことばかりです。
ただ当時は心の底からイライラしていたし、その感情をコントロールすることはできませんでした。
もしかしたら“ガルガル期”というものを知っていたら少しは心に余裕ができていたかもしれません。
大事なことは産前からガルガル期についての知識を得ること、また、ママだけでなくパパや家族にガルガル期を知ってもらい、理解を得ることだと思います。
ママだけでなく、周りの人も心の準備をしておけると良いですね。
ひとりで抱え込まずに、周りの人をどんどん頼りましょう。
ガルガル期が長期に渡ってしまい、「産後クライシス」になってしまうご夫婦もいるようです。そうならないためにも、やはり話し合いやパパの理解が大事ですよね。
また、産後のママはホルモンの影響で、ガルガル期以外にも産後うつや産後ブルーズなどの精神的なトラブルが起こることがあります。
こちらもぜひ参考にしてみてください。
■Check!
誰もがなりうる産後うつ。ツラいなと思ったら、パパや家族に話して!