医療機器メーカー、コンサルタント、旅行会社、海外のリゾートやコーヒーロースターでの就職、バックパッカー経験アリという幅広い経歴からライターとしての活動を開始。子育て記事に加えて、今後は旅やアウトドア、コーヒーやお茶文化などのテーマにもチャレンジしていきたい!と世界の記事も参考にしながら読み応えのある執筆を目標にしている。
「なぜ車が止まると赤ちゃんは泣きだすの?」と思ったことはありませんか?これは、車の揺れがヒトの持つ生体リズムと共鳴することによって、リラックスし心地よく感じる ことが関係しているそうです。
赤ちゃんが泣き止まなくて困っている、赤ちゃんの寝かしつけで苦労している…
そんなママには必読です!
1/f(えふぶんのいち)ゆらぎを知って、日常の中から赤ちゃんが泣き止むヒントを見つけていきましょう。
最近テレビで反町隆史さんの「POISON」を聞くと赤ちゃんが泣き止むという噂を耳にしました。
このような赤ちゃんが泣き止むヒントがあると助かりますよね〜!
研音の鈴木先生の解析によると、覚醒性と鎮静性が両方入っている曲だからなのだそうです。
click▶︎「POISON」で赤ちゃん泣き止む説の立証動画はこちら
実は今、ヒトも生体も、
細胞レベルで1/f(えふぶんのいち)ゆらぎが心地よい
ということがわかってきました。
ふーん、なるほど?いやいやそう言われても…
大丈夫、詳細は次の項でしっかりとご案内します。
細胞レベルとなると、もちろん赤ちゃんも1/fゆらぎが大好きです。
赤ちゃんは毎日泣いたり笑ったり、「理性<本能」で生きていますよね。
理性的なおとなより、もっと本能的にゆらぎを感じとるのかもしれません。
また、赤ちゃんはお腹の中にいる間にずーっとママの心拍や胎内音(子宮血流音)を聞いています。
この記憶から、赤ちゃんが一番安心する音といわれているのです。
ぬくもり+1/fゆらぎ、しかもなんだかとっても馴染みがある
「あれれ、なんで泣いていたんだっけ?気持ちよくて心地よくて、なんだかどうでもよくなってきちゃった…」
あっというまに涙も止まってしまうのです。
ではそもそも、1/fゆらぎってなんなのでしょう?
1/f ゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)とは、パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。-Wikipedia
う〜ん、わかりづらいですね。端的に言いかえると、 規則性と不規則性の中間の、生体が心地よいと感じるリズム のことで、ヒトに癒しやリラックスを与えてくれる効果があるそうです。
焚き火の動画がはやっているのも1/fゆらぎだからなんです。 世の中にはたくさんのゆらぎがあり、その中のひとつに1/fゆらぎがあります。
<これが1/fゆらぎ!>
#焚き火
#小川のせせらぎ
#電車の揺れ
#心臓の拍動
そもそも1/fゆらぎとは、1925年にアメリカのジョンソン博士によって、真空管を流れる電流の雑音として初めて報告されました。
その後日本人第一人者である武者利光先生による研究や論文の発表などをへて、1977年にゆらぎの国際学会が発足されます。
そして1982年には、人間の心拍が1/fゆらぎのリズムであるという大きな発見がなされました。なぜなら心拍を決める生体の神経細胞=ニューロンが発射する電気信号も、1/fゆらぎをしていたからです。
つまり、生体のリズムは基本的には1/fゆらぎをしていて、 そのリズムと外から感じる1/fゆらぎとの共鳴によって、快適性が得られるのだそうです。
それによって自律神経がととのえられ、 精神が安定し、 活力がわくーー
→ 生体すべてに、快適な感覚を与えてくれるリズム
なんだか、すごい感じがしてきましたね。 1/fゆらぎは、リラックスや癒しのスペシャリストなのです。
とここまで読んでも、それはどんなシチュエーションの時に生じることなの?って思いますよね。
赤ちゃんをとりまく生活の中にもたくさんあるようなので、具体的に紹介していきます。
それでは身近にある1/fゆらぎにはどんなものがあるのでしょうか?
虫の鳴き声やヴォーカルのビブラート、鐘の音…。わたしたちの周りにはさまざまな1/fゆらぎの音が存在します。
また、私たちが音楽として感じる音のほとんどは、音響振動数のゆらぎが生体リズムのゆらぎと同じになるようにつくられているそうです。
ヒトが古来より音楽を欲するのは、音楽との共鳴による心地よさを求めてだったのかもしれません。
研究によると、様々な曲をゆらぎ解析ソフトで解析した結果、クラシックではモーツァルトの楽曲などが、また宇多田ヒカルさんの声のピッチなどが1/fゆらぎを持っているそうです。
※参考1:池口拓磨,三井知新,湯川大悟,古牧先生「1/f ゆらぎと生物に関する数理的研究」
※参考2:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』1/fゆらぎ
うっとりとして聞き入ってしまうのには、そこに人を惹きつける1/fゆらぎという魔法が込められていたからなのですね。
カタタン、カタタン
まずい、降りる駅はすぐそこなのにどうにもまぶたが重い…
電車にゆられていると、どうしてこんなに眠くなるのでしょう。
それは、私たちが1/fゆらぎと共鳴し、リラックスしているからに他なりません。
ドライブ中はおとなしい赤ちゃんも、同じような心地よさを感じていたんです。
気持ち、よくわかりますよね。
言葉を聞いているだけで癒されそうなものばかりですね。
このように自然由来のものの多くは、まさにゆらぎとしか表現できないような、規則正しいようで不規則なゆらめきに満ちています。
ぼーっと何時間でも眺めていられるのは、その言葉で説明のつかないゆらぎに細胞レベルで癒され、リラックスしてしまうからかもしれません。
意外ですね。
実は物理の中にも1/fゆらぎは存在しています。
というよりも、始まりこそが物理で、1/fゆらぎは1925年に真空管に流れる電流の雑音として報告されたことが最初でした。
その後研究が進み、ネットワークの情報網や道路の車の流れも、1/fゆらぎを示すということが報告されています。
ここから、今は癒しやリラックスの分野まで発展し研究されているなんて、とても不思議な感じがしますね。
最初に心拍の間隔が1/fゆらぎであると発見されてから、人間の血圧やニューロンから送られる信号や目の動きまでもが、1/fゆらぎをしていることがわかってきました。
ヒトを含めた生体すべてに1/fゆらぎが関係していると考えられ、バラなどに音楽を聞かせると生育がよくなるというのは、植物という生体までもが心地よさを感じているからなのです。
外から入ってきた1/fゆらぎと生体の持つ1/fゆらぎが共鳴し、心地よく感じるーまさに生命の神秘ですね。
このように、私たちの身の回りはとてもたくさんの1/fゆらぎに満ちています。
自然の中だったり、一見人工物に見えるものだったり、日々の生活の中だったり。
体の内側と、外から感じるリズムが共鳴し、生体レベルの心地よさをもたらす1/fゆらぎの世界
では、赤ちゃんの日常へのとりいれ方をのぞいてみましょう。
最後に、1/fゆらぎを使って赤ちゃんをリラックスさせる具体的な方法をまとめてみました。ぜひ赤ちゃんとの日常で活用してみてください!
<赤ちゃんとの生活にこんな1/fゆらぎを>
①抱っこしてトントン
赤ちゃんはとても心地よく感じます。ぬくもりと心音を聞いて、1/fゆらぎのリズムでトントン。最高です。
②ゆりかごのゆれ(バウンサーなども)
ゆりかごが心地よくて眠ってしまう理由は、揺れのリズムが1/fゆらぎだからです。
③ドライブ中の揺れ
定番ですが、この1/fゆらぎのゆれが赤ちゃんを心地よく眠くするんですね。
④テレビのノイズ
テレビのザーというノイズが、実は体内で聞いていた子宮血流音に近いそうです。今ではYouTubeなどでも簡単に見つかります。
⑤オルゴール
規則性と不規則性のあいだ、オルゴールの音色もこのゆらぎを含みます。気持ちが落ちついてくるのは大人も子供も同じでしょうか。
⑥モーツァルト
解析ソフトを使うと、モーツァルトの音楽も1/fゆらぎを含むそうですよ。昔から胎教音楽としても大定番なのは、これが理由かもしれません。
⑦子守唄
シューベルトやブラームスで有名な、俗に子守唄と名前のつく歌は、基本的に1/fゆらぎを含んでいるそうです。
⑧おくるみ
このすっぽり感と、パパママの心音を聞くことができる距離がたまらない!1/fゆらぎの心地よさなのかもしれません。
⑨抱っこして足踏み
いっしゅう回って①とほぼ同じですが、この揺れと動きのリズムが1/fゆらぎになるそうです。ちょっと体力を使いますが赤ちゃんは大好きかも!
抱っこや揺れの他に音楽など、困ったら身近な1/fゆらぎを取り入れてみると、赤ちゃんだけじゃなくて、パパママも癒しを感じられるのではないでしょうか?
ぜひ試してみてくださいね。