おやこ防災グッズ「懐中電灯 このあかりで大丈夫?」

非常用持ち出し袋に入っている懐中電灯!
それって、ほんとうに役立つと思いますか?


どのご家庭にも1つは緊急用の懐中電灯はあると思います。
今年の5月〜7月にかけてとった、babycoの「防災アンケート」でも、
一般的な防災グッズの中には、懐中電灯を入れている方はかなりいらっしゃいました。
でも、ほんとうに停電になったときに、それっていちばん使える照明器具だと思いますか?

一方を明るく照らすのに向いている懐中電灯


懐中電灯とは一点を照らすのに向いているもの。夜道を歩くときに足元を照らしたり、サインを送るときに使ったり、自転車やオートバイのライトのような感じなんです。
ですから、懐中電灯を部屋の中を明るくしたいときに使っても、一方向ばかりが明るくなってしまいあまり便利とは言えません。もちろん、壁に向けて反射させると全体が明るくなりますが、手持ちタイプの懐中電灯なら固定させておかなければなりませんし、光が弱いと暗くて不便で、より不安になります。
それよりも、四方を照らすランタンなどのほうがずっと明るいですし、持ち手が付いていればどこかに掛けることができます。
実際に部屋を真っ暗にしてランタンを使ってみてください。日々の生活で使っている明るさにより近いものを選ぶと、赤ちゃんも小さなお子さんも安心できます。

部屋の中では、あかり=照明器具と考えましょう


部屋の中では・・・
ふだんの生活で使っている照明器具に、懐中電灯のようなビーム状の光を発する照明はどれだけありますか? 停電した家の中で必要なあかりは、部屋全体を照らすランタンや壁にかけられるものがいいと思いますし、安心できます。非常用持ち出し袋に入れておくものは、懐中電灯オンリーではなく、照明器具としてとらえると選びやすいでしょう。
外出時には、両手が自由になるヘッドライトがオススメです!

外出時には・・・
街頭もない真っ暗な夜道を歩くことはあまりないと思いますが、地震が夜に起きて外を歩かなければいけないときのあかりは、ヘッドライトがおすすめです。
両手が空いていれば赤ちゃんをだっこしたり、小さなお子さんと手をつなぐことができます。懐中電灯を手に持って赤ちゃんをだっこしてみてください、とても危険です。ヘッドライトはあらかじめヘルメットに装備しておくと便利ですよ。
こんなふうに、
グッズはどういうふうに何のために使うのかを考えて揃えていますか? 
カップラーメンやレトルト食品などを大量に買っておいても、すぐに電気やガスは使えません。災害が起きたとき、生活はどうなるのかをシミュレーションしておくことが大事です。
babycoアンケートで「防災について知りたいこと」を聞いてみると、
「必要な防災グッズ・最低限の準備物」が1位(46%)でした。

防災グッズを選ぶときには、
「何のために使うのか」
「どこで使うのか」を具体的に考えてみましょう。
セットになっているから安心!ではなく、それをどうやって使うのかを考えると、本当に自分の家族に必要なものが見えてきます。


ここでご質問です!
避難所まで、赤ちゃんや小さなお子さんと一緒に
歩いたことはありますか?


半分以上のママが「避難所まで実際に歩いたことがない」との答え

babyco48号でもご紹介しましたが、同じ質問をママたち聞いてみたところ、
半分以上のママが実際に避難所までを歩いたことがない、とのことでした。

「避難所まで、赤ちゃんや小さいお子さんと
一緒に歩いたことはありますか?」
2019年5月〜7月babyco1640人アンケート実施


災害が起きたら道路はふだんとは違います。迂回ルートも考えて!

これってちょっと良くないんですよね。半分以上の方が、災害を本気でシミュレーションできていないという結果ですから。
災害が起きて避難しなくてはならなくなったとき、避難所までスムーズに着くことはないと思ってください。
道路には人があふれ、足場が壊れ、水道管も破裂し、ブロック塀がくずれて道がふさがれることもあります。さらに、道路はどこも避難する人と車であふれています。
そんな中で、赤ちゃんや小さなお子さんを連れていくのには、かなり時間がかかり体力も使い果たします。
また一度、実際に非常用リュックを避難所まで背負って行ってみてください。
不安だからといって、何でもかんでもリュックに入れると重くて背負えないことがわかるはずです。そこで初めて、必要なものと不必要なものを考えてみましょう。

前にも言いましたが、突然の災害に困らないようにグッズは使ってみて、避難所へは実際に行ってみるなど、訓練を重ねることでつながる命があることを知ってほしいと思います。


赤ちゃんとママが生き延びるために必要な
「防災グッズ」についてコラムをこれからアップしていきます!

「防災」といえば、いちばんわかりやすいのが「非常用のグッズの準備」や「備蓄」ですよね。babycoの防災アンケートでも、
「赤ちゃんとママに必要な準備グッズを知りたい」が1位でした!

電気、水道、ガスなどのライフラインがストップしてしまった時にも、最低限に揃えておきたいものがあります。
最近は、防災グッズ一式としてリュックごと購入することができるのでとても便利になりましたが、ほんとうの災害が起きた時に使えるかどうかは、使う人と使う場面次第!
これから、赤ちゃんとママが生き延びるために必要な「防災グッズ」の選び方を佐伯先生に教えていただこうと思います。

佐伯潤先生プロフィール
国士舘大学 防災・救急救助総合研究所 嘱託研究員。
『訓練に勝る防災はナシ』をコンセプトに、数々の企業の防災計画の立案と、計画実施のための訓練設計と教官を務めていらっしゃいます。また、大手スポーツ製品メーカーや消防製品メーカーなどのアドバイザーとして、防災製品の開発にも参加されています。

イラスト:小泉直子

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