気になる授乳期の胸のしこりや痛みは「乳腺炎」かも!

授乳中に胸のしこりが気になることがありませんか。それは「乳腺炎」かもしれません。

乳腺炎になると、乳房の中で炎症を引き起こしおっぱいに痛みが出たり、高熱になるなどの症状が出ます。


乳腺炎とは

乳腺炎は、乳頭などの傷から細菌によって感染する「細菌性乳腺炎」と、乳汁がたまって炎症を起こす「うっ滞性乳腺炎」に大きく分けられます。乳腺炎のほとんどの場合は、うっ滞性乳腺炎と言われています。

うっ滞性乳腺炎の原因はいろいろな場合が考えられます。主に、夜間の長寝や外出などで授乳間隔が広がってしまったり、高カロリーなものや脂肪の多いものの摂り過ぎ、ママのストレスや疲労、赤ちゃんの母乳の飲み方、ミルクの足しすぎや飲ませすぎ、おんぶ紐やきついブラジャーなどによる圧迫などさまざな原因があります。このようにいろいろな原因がありますが、単独の原因ではなく複数の原因が重なって炎症を起こすことが多いようです。


乳腺炎の主な症状は?

おっぱいが熱を持ち、しこりができる 

おっぱいが赤みを帯びる 

おっぱいの痛み

熱、寒気、頭痛、関節痛

半透明の白い色ではなく、黄色っぽい母乳が出る 

乳腺炎の症状は、乳房が赤く熱をもって痛みがあり、関節が痛くなって高熱が出ることがあります。赤ちゃんもいつもと違って、嫌がる場合もあります。初期の乳腺炎は風邪の症状とよく似ていることがあるため、間違えやすいですが、のど、せき、鼻水などの症状がなく乳房が痛いようなら乳腺炎の可能性が高いでしょう。


乳腺炎になった時の対処法 

とにかく早めに対処することが大事です。まず自分でできることは、赤ちゃんに上手に飲んでもらうことと、さく乳をすることです。ほとんどの乳腺炎はうっ滞性乳腺炎で、原因となっている腺のたまっている母乳を出すと、症状がよくなってきます。赤ちゃんに時間をあけず、3時間以内でいろいろな抱き方でよく飲んでもらいましょう。

炎症を抑えるためには、患部を凍っていない保冷剤や湿布で軽く冷やしてください。発熱のあるときには入浴を避けて、消化の良い和食中心のものを食べるとよいでしょう。温めたり、自分でもみほぐしたりすると更に炎症が広がる可能性があるため、やめておきましょう。

しこりや痛みが治まっても、長時間たまって古くなったおっぱいがなくなるまでさく乳をしたり、時間をあけず赤ちゃんに3時間以内でよく飲んでもらいましょう。 

また、症状が辛いようであれば助産師や専門の施設や病院に行ってみましょう。


何よりも予防が大切!健康的な生活で授乳しよう

まずなによりも、時間をあけすぎないように授乳をして、バランスのよい食生活をこころがけ、おいしい母乳を赤ちゃんに飲んでもらいましょう。 

具体的な方法としては、まず赤ちゃんに3時間毎によく飲んでもらいましょう。食事は高カロリーのものは控えめに、和食中心のあっさりしたもの中心がおすすめです。ママの抵抗力、免疫力も大切です。疲労を感じた時には、適度に休養を取ってください。

乳腺炎を引き起こす要因はひとつではありません。生活習慣や体質により、どうしてもかかりやすいママもいますので、完全な予防をすることは難しいでしょう。症状がでてつらい場合には、我慢せずに早めに専門家に相談しましょう。 


桶谷式って?

桶谷式母乳育児とは助産婦・桶谷そとみ(1913-2004)が考案した乳房マッサージと母乳育児方法で正式には「桶谷式乳房管理法」と言います。

第2次世界大戦の最中、母乳が足りず栄養状態が悪いために命を落としていく赤ちゃんを目の当たりにするというつらい経験から、桶谷そとみは「母乳は出るものであり、出せるようにしなければ」という思いで試行錯誤の末、お母さんに苦痛を与えず乳房の調子を整える独自のマッサージ方法を確立していきました。

また、お母さんの乳房の調子や体調が良好であること、つまり心身ともに健康であることが、その母乳を飲む赤ちゃんの健康や順調な発育につながるという「母子一体性の理念」を提唱し、哺乳動物である人間がもつ本来のリズムを大切にすることを訴えました。

現在は、桶谷そとみの意志を引き継いだ後進達によって、桶谷式母乳育児推進協会を発足させ、桶谷式乳房管理法の正しい伝承と桶谷式乳房管理士の育成、母乳育児支援活動を行っています。現在の会員数は550名。全国の助産院(母乳相談室)をはじめ、病産院で皆さまの母乳育児をサポートしています。


監修:公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会
イラスト:いいあい
※写真はイメージです。

関連記事

ページトップへ