“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
東京大学医学部卒業。医学博士。小児科医。日本子ども学会理事長。お茶の水女子大学名誉教授。小児神経学や発達心理学を専門とし、主に子どもの発達や発達障害に関する研究を行っている。著書も多数。
1歳までの子どもの特徴は、歩いたり、手を伸ばしたり、物を触ったりと、健康な大人ができるような随意的な運動がほとんどできない状態からできる状態に変わっていく過程にあります。
例えば、座っているときは背筋が伸びていますよね。これって、背骨の両側の筋肉がピッと張っていて重力に対抗しているので、姿勢が伸びているわけなんです。人間はこのことを特別に意識せず、自然と重力に対抗する動きができていますが、乳児期はこういう運動があまりできません。
ベビーは、頭が大きく、胴体がそれに対して短い体をもっています。そして、重力に対抗する筋力がまだついていないので、重力に対抗できずにぐにゃっとまるっこくなっているんです。
ベビーをだっこしようとして、脇の下に手を入れてそのまま素直に持ち上げるとどうなると思いますか? 正解は、そのままスルリとパパやママの手から抜けてしまいます! それは、全体的に筋肉量が少なく、持ち上げようとする力に対してそれに対抗する力がないためです。
イラスト:achaca