“ゆるまじめ”な子育て応援メディアbabyco編集部です。妊娠・出産・育児というライフステージで大変なママもパパが、ゆる~く、でもまじめに学びながら、 子どもと共に楽しく成長するためのヒントをご提供するのがモットーです。
「アレルギー疾患対策基本法」って知っていますか?
どこに住んでいてもおなじアレルギーの指導を受けて、おなじ治療を受けることができるように、法律ができました。
妊娠中に、「うちの子、アレルギーは大丈夫かしら」と心配するママも多いですよね。こういう法律ができるほど、困っている患者さんが増えているということなんです。
アレルギーは、わたしたちのからだの「免疫(めんえき)」というしくみが、ちょっとだけいきすぎた状態です。また、自分のからだを守ろうとするしくみの病気なので、検査ですぐにわかる病気でもありません。そのため、赤ちゃんのときにあらわれたアレルギーの症状が、成長とともにあらわれなくなることもあれば、おとなに持ち越すこともあります。
ここでは、アレルギーという病気について、すこしだけお話しします。赤ちゃんのことをお医者さんと話すときに参考にしてください。
人間には病気をおこす細菌やウイルスなどの“敵”から、からだを守ろうとする「免疫(めんえき)」というしくみがあります。
アレルギーの人は花粉や食物などの、本来は“敵”でないものに対して、少しいきすぎた免疫の反応がおきてしまいます。
そして、一度アレルギーになると、次に同じものが体に入ってくると、くしゃみや鼻みず、皮膚のかゆみなど色々な症状があらわれます。
アレルギーは生活環境や遺伝など、さまざまな原因が組み合わさっておこると考えられています。
遺伝といってもお父さんやお母さんから受けついだ遺伝子がアレルギーをおこすのではなく、“アレルギーになりやすい体質”を受けつぐお子さんがいます。 体質を変えることは難しいですが、生活環境を変えることはできるかもしれません。ダニ、ホコリなどの掃除を頑張るだけでもアレルギーは出にくくなります。
赤ちゃんは成長するにつれて、風邪などのさまざまな病気になりますが、たとえば皮膚の赤み(湿疹)やかゆみがあっても、その原因が感染症による症状なのかアレルギーによる症状なのかはすぐに判断できないことが多いのです。
皮膚の赤みやかゆみ、腹痛や下痢、「ゼーゼー、ヒューヒュー」と音が出る呼吸器の症状など、お子さんにいつもは見ない症状があらわれたり、変だなと思ったらすぐにお医者さんにみてもらってください。
赤ちゃんは生まれてから育つ中でからだの組織が発達して、多くのアレルギーの症状があらわれにくくなります。
ただし、アレルギーがすべてよくなるわけではなく、おとなになるまで持ち越すアレルギーもあります。 一方で、昔は治らないと考えられていたアレルギーがお薬で治る時代になりました。
今後、遺伝子検査の進歩でさらにわかるかもしれません。詳細は、専門医に相談してみてくださいね。
監修者:今井 孝成先生
昭和大学医学部小児科学講座
平成8年 東京慈恵会医科大学卒業、同年昭和大学小児科入局、国立病院機構相模原病院を経て、現職。