babycoオンラインコンテンツディレクターであり、雑誌・書籍の編集者。カナダで短期大学、映画制作専門学校卒業後、新聞記者、ラジオDJ、TVドラマの編集など多様な分野の知識を得て帰国。帰国後は雑誌編集を中心に活動し、広告案件においても企画・コンセプト立てから担う。ライフスタイルを得意とし育児媒体には20年携わっている。
気をつけていても、おこるのが肌トラブル。赤ちゃんにおこりがちな「乳児湿疹」や「ニキビ」「あせも」の原因と対処法について4000人以上の赤ちゃんを診てきた助産院の先生にお話をうかがいました。赤ちゃんならではの肌の性質によるもの、肌着からの刺激など、原因がわかると対処もしやすいですよね。
母と子のサロン矢島助産院名誉院長。院長兼助産師として30年間にとりあげた赤ちゃんの数はおよそ5000人以上。現在は名誉院長として、引き続き心と身体で感じる健康的なお産のサポートをおこなっている。
赤ちゃんの肌トラブルは、赤ちゃんならではの肌の性質によるもの、肌着からの刺激など、原因がわかると対処もしやすいですよね。赤ちゃんの肌荒れにはどんなものがあるのでしょう?
乳児性湿疹は、皮膚が未発達な赤ちゃんにはよくみられる症状です。
症状改善には、「清潔」と「保湿」が鍵となります。そしてもうひとつ大切なポイントが、「こすらず、刺激しないように」することです。 たとえば肌に直接ふれる肌着からの刺激が原因になることも。
赤ちゃんの肌着だけでなく、ママの洋服の素材が症状悪化につながることもあるので気をつけましょう。赤ちゃんの肌着までは配慮していてもママの衣類まではなかなか気が回りませんよね。でも、抱っこなどをしているときにいつの間にか刺激になることがあるんですね。 また、口のまわりはよだれを何度もふいていると、カサついて赤くなることがあります。
よだれも刺激になるのでこまめに拭きとってあげるのは大切ですが、こすらないように軽くおさえながら汚れを取り除いてあげましょう。 それでも湿疹ができてしまっているときは、口に入っても大丈夫な「ラノリン」などをぬると、油で膜を作り保護してくれます。
ただ、どんなトラブルの場合もかゆみや炎症がひどいときには、自分で判断せずに診察を受けることも大切です。
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新生児のころの赤いブツブツは、新生児ニキビの場合もあります。新生児ざそうとも言われるもので、一般的によく見られる症状です。
ママから移行したホルモンも影響していて、生後2週間〜2ヵ月のころにみられます。
この時期は皮脂が多いので、せっけんを使ってきれいに洗ってあげましょう。 もちろん洗うときはゴシゴシこすらずにやさしくがポイントです。新生児ニキビの場合は、しっかり洗うだけでもよくなることが多いようです。
あせもには2種類あるのをご存知ですか?
かゆみや炎症のない水疱状の白いあせもは治療の必要はありませんが、赤い丘疹ができてかゆみのある赤いあせもには、要注意です。
赤ちゃんはかゆみを我慢することができないので、かきこわしてしまうことがあります。悪化させてあせものよりになることもあるので、肌を清潔にたもって予防を心がけましょう。
着替えやシャワーをこまめにして、清潔をたもつのが一番ですが、ほかにもちょっとした工夫で予防することができますよ。
<温度・湿度>
室内温度は大人が快適に感じるくらいでOK。エアコンの風が直接当たらないようにして、湿度が高いときは除湿をするなど、冷房とドライを上手に使い分けましょう。
<衣類>
暑い日には涼しいガーゼ素材がむいています。季節の変わり目など、何を着せたらいいのか迷ったときは、基本は薄着にして、かけるもので調節しましょう。
<寝具>
睡眠中はたくさん汗をかくので、寝具はまめに乾燥させて。とくに汗をかきやすい首から頭にかけてはタオルを敷いて交換するようにすれば、洗濯物も少なくてすみますよ。
<授乳や抱っこのとき>
ママの腕にガーやハンドタオルをおいて、赤ちゃんの首〜頭を乗せてあげると、汗がたまりにくくなります。
<お出かけのとき>
冷たい濡れタオルなどでこまめに汗を拭きましょう。乾いたタオルで拭く場合は、ゴシゴシこすらずソフトタッチで。体温調整に保冷剤も活用するといいですね。
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肌トラブル対処の基本、「清潔」をたもつためにはこまめには洗ってあげるのが一番。沐浴、シャワー、お風呂などパパ&ママが取り入れやすい方法を探してみてください。ちょっと手間に感じても、「快適」は赤ちゃんのぐずり防止にもなりますよ。
お風呂に入れるときのコツは、 首やわき、足の付け根など皮膚のしわが多く細かい部分を指先を使ってていねいに洗うことです。
汚れがたまる部分なので念入りに洗いましょう。
こうした部分をちゃんと洗っておけば、ほかの部分はさっとでも大丈夫。 洗うポイントがわかっていれば、お風呂に入れることがラクに感じられるようになります。
肌荒れ部分をかきこわして悪化させないように、赤ちゃんの爪を短く切っておくことも忘れずに。
湿疹が悪化してしまったかな? あせものより(※)ができてしまったかな? といった場合は、すみやかに皮膚科の診察を受けるようにしましょう。
※あせものよりとは、汗の出口が主に黄色ブドウ球菌に感染し、化膿してできる膿疱。
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イラスト/大迫緑